映画鑑賞記録 202107
7月月報
デモリッションマン
ゴジラvsコング ★
モータルコンバット ★
トゥモロー・ウォー
ファイナル・ガールズ
悪魔のいけにえ
ライトハウス ★
ザ・グラッジ
悪魔のいけにえ2
フライトナイト
カラー・アウト・オブ・スペース
犬鳴村
バクラウ
メイドインアビス 深き魂の黎明
心霊×カルト×アウトロー
ザ・プレデター
霊的ボリシェヴィキ
ビヨンド
サスペリア(1977)
ゾンゲリア
サスペリア(2018)
パラダイム
アリス・スウィート・アリス
ゾンビ特急"地獄"行
返校 言葉が消えた日 ★
サイコ・ゴアマン ★
回路
ゴジラvsコング
バカ!!!!!!って映画。ガッチリ決着つけた上で両者の格を落とさないまま終わるのでかなりクレバーな作劇をしているとは思うが、それはそれとして映画自体はだいぶバカ。狙いはわかるけどまじでそんなことする…?みたいな展開がやたら多い。
100分程度でまとめるにあたって人間ドラマをサクッと諦めるのは英断すぎる…と思った。バカのバカ故の行動力のおかげで、舞台があちこち移動していろんなシチュエーションの大怪獣バトルが見られるのでかなり有り難かったが。
過去作のゴジラはあまり自分から攻めない("王"なので…)印象があったが、今作はかなり好戦的なスタイルに仕上がってて良かった。ヒト型と爬虫類型のファイトスタイルの違い。牙と尾があり熱戦を吐ける生物と、ビルからビルへと飛び回り武器をも駆使する生物のファイトをどう描くか。正直この部分がちゃんとしてれば他は何でもいい、みたいな気持ちはあったのでそういう意味で大満足。
コングくんの強化イベントを貴種流離譚に仕立てるのは巧いですね。王の帰還と伝説の武器の獲得。直後にゴジラくんの放射熱戦で決戦会場までショートカットが開通するので余韻も何もないのだけど。
KoMの狂ったママの娘が成長して陰謀論者のポッドキャストにどハマりしてるの普通に生々しくて嫌だな。陰謀論者がブチまけてる妄言が全部真実だった!って展開自体、今のご時世だと中々危ういと思うんだけど大丈夫なのかな…
レン・セリザワとは何だったのか???人間ドラマ部分をごっそりカットした結果なんだろうけどあまりにも無でしたね。気になってた部分全部特に触れられないという。結局は生死不明(のはず)なんで次回作とかで再登場するかな…いっそビオランテの材料にならんか?
あのトーナメント表なに?
モータルコンバット
開催されてねえ…!?
脳のモータルコンバット野が未発達(10代前半の時分にフェイタリティ集みたいな動画見てケラケラ笑ってたくらいの距離感)なので世界観なんかは全く知らず…だったんだけど、冒頭のテロップですべての前提を説明してくれた(9連敗してて次負けたら人類が終わる!!)ので導入が超スムーズ。
ゲームの方ずっとやってた人には受けるんだろうな〜みたいな気持ち。ゲームと同じポーズでフェイタリティ決めたりとか諸々あるっぽいですね。
ロード・ライデンずっと目が光ってる…予告でチラッと出てきたときはそのシーンだけの演出なのかな〜と思ってた。浅野忠信が出てくるたびにずーっと目が光っててダメだった。
ハンゾウの血を受け継ぐ主人公!みたいな流れで来てたのにクライマックスで普通にハンゾウが蘇ってくるのは反則じゃない???
順番間違えた感。ゴジラがバカすぎたせいで「登場人物がちゃんと考えて行動してる!」ってなった。ゴジコンで結構直球にオマージュされてたりしたし…
ライトハウス
傑作。前情報から想像していたよりはずっとシンプルなストーリー(おじさん二人が喧嘩してるだけ…)だったが、厭な風景、厭な環境音、閉鎖空間の男二人が醸す厭な空気……そういう根源的な部分で恐ろしい・悍ましいと感じさせてくれる無二の映画。
ソフト化されたら購入するつもりではいるが、劇場で観たほどの衝撃はないかもな…という予感がある。広大なスクリーンを正方形に切り取る白黒の映像、身体に直に響く霧笛の音、真っ暗な閉鎖空間に2時間…という体験込みでデザインされている映画なので。
料理にケチつけられたウィレム・デフォーの反応(「でもロブスターは美味かっただろう…?」みたいなやつ)で心臓がキュッとなった。細かいとこのリアリティというか、想像の及ぶ範囲の厭さが織り交ぜられているので、単に狂った状況を眺めているだけに止まらないのがまた厭ですね。
『コールド・スキン』とフォーマットは近しい(絶海の孤島、風変わりな老人と孤独な青年、怪物…)が中身はだいぶかけ離れていたと思う。あえて対比するなら、向こうは「人間であること」を巡る話でこちらは男性性についての話。あと向こうには孤独な灯台守という存在への憧れを喚起する部分もあった気がするが、こっちを観た後だと絶対になりたくないなと思うようになる。
パンフレットに収録されてる伊藤潤二による冒頭コミカライズも良かったですね。この組み合わせ思いついた人には相応しい褒賞が与えられていてほしい。
返校 言葉が消えた日
原作ゲームは未プレイ。Netflixの連続ドラマ版は一応視聴済み。当時の台湾情勢についても特に知らず…という状態だったので不安はあったが、大変素晴らしいホラー映画でした。
まず"異界"の絵力・悍ましさに引き込まれ、彼らの置かれた状況が明らかになっていくにつれ、哀しみや遣る瀬無さに満ちたゴーストストーリーとしての輪郭が見えてきて心臓を締め付けられるような心地になる…ホラー映画で動かされたい心の部位を的確に突いてくるような。
体育館のステージと首吊り縄の組み合わせにメチャクチャ惹かれるんだけどどこから来た嗜好なのか分からん。死霊高校…?もっと何かあったと思うんだけど。
Netflix版単体でも普通に楽しめたが、本作(/原作ゲーム)の後日談に位置付けられる作品ではあるのでこの機会に再見しようと思う。
サイコ・ゴアマン
最高。子供の頃に観てたら間違いなく自分の中の"基準"になってしまっていたな…という感じの、クレイジーで格好良い映画。「親に連れて行かれた」「たまたま夜更かしした日に地上波で流れてた」みたいな形でこの映画に衝突して趣味嗜好を捻じ曲げられる少年少女が続出してほしい…と祈りのような気持ちが生じた。
傍若無人なクソガキが宇宙最強の怪人の封印を解いてしまい…という導入から、無敵の怪人を従えたクソガキが100%私利私欲のために行動するので最高。子供のワガママだったり、あの年齢特有(なのか?知らん…)の全能感を力一杯肯定して全部を破壊していく展開がとにかく痛快で。
宇宙怪人のデザインも素敵だったな。パンドラを筆頭に謎宇宙会議の面々も良かったが、"暗黒の勇士"たち(↓の動画の5人組)の、中でもデストラッパーくんが気に入った。デザインも攻撃方法も意味不明でいい。『武器人間』のポッドマンに通じる愛嬌がある。
戦隊もライダーも小学生の頃以来ちゃんと観てないのだけど、本作の展開や怪人のデザインなんかはかなり懐かしさを覚えた。ニチアサの質感……バンダイからDXサイコ・ゴア・ブレード(クライマックスでサイコ・ゴアマンがパンドラの身体を毟り取って組み立てたアレ)発売されたら買っちゃうな。
ほか
ファイナル・ガールズ
コテコテの80sスラッシャー映画の世界に飛び込んだ!"お約束"を利用して生き残れ!って楽しい映画。ただアメリカ人の若者の倫理観は一生理解できる気がしないな…
悪魔のいけにえ
すげー久々に観たけどやはり傑作…
悪魔のいけにえ2
実は観たことなかった。超傑作である初代の正統続編として10年越しにこの映画を出すの常人には不可能な所業ですね。全体的に異常なテンションではあるけど前作ほどの息苦しさはないのでサラッと観られて良い。
ビヨンド
DVDで持ってたんだけど、錦糸町のブックオフでBD版(HDニューマスターというやつ)を見つけてしまったので購入した。出鱈目な残虐シーンの詰め合わせなんだけど妙な詩情があり、この映画に魂の形を変えられてしまうというのもわかるなあ…と。きっとこれから何度も何度も見返すことになるだろうな。
ゾンゲリア
昨年末くらいに初鑑賞して、見返すたび好きになっていく映画。振り切れた人体損壊と終わりゆく街の詩情。映画もまたゾンビであるということ…
サスペリア(2018)
アルジェントの魔女三部作BDが手元に揃った記念に。言いたいことは大体全部書いてたので今更特に言うべきことはないが、好きな映画なので何度でも観る。いつかグァダニーノに三部作全部リメイク(或いはカヴァー)してほしいな。
ゾンビ特急"地獄"行
アマプラで何となく観たんだけど超良かった。B級然としたタイトルに反したゴージャスな絵作り。密室ミステリ的な風情もありつつ。1906年の上海発モスクワ行きのシベリア横断鉄道を舞台に設定するという時点でもう好きだよ。
回路
ディスクユニオンで輸入盤見つけたので買っちゃった。最高。
以上。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?