海色の歌詞についての話

G3です。当然、今回の執筆のBGMは海色ですね。JUNNAさんカバーバージョンです。マクロスファンの私はマクロスΔを見てたのでJUUNAさんをデビューから知っているわけですが、やっぱJUNNAさんの歌唱力すげぇ、海色ってすげぇって再認識した曲でもあります。
おっと、JUNNAさんカバーバージョンをご存じない?じゃあ、本記事の最後に収録アルバムの宣伝を貼っておきますね。

さて、執筆時点でのG3のnoteのフォロワーさんの多くは、もし海色のことは知ってはいても、道明寺ここあさん、もしくはVESPERBELLのヨミさんのカバーでちゃんと聴いたー、って方も多いんじゃないかなと。というか艦これに触れたことない方で当時ちゃんと聴いてたよって方はAKINOさんのファン以外だとほぼいないんじゃないかな…?

この曲、普通に聴いても疾走感あってカッコイイんですけど、実は艦これ知ってると歌詞の意味合いがかなり理解できる曲なんですね。

ということで、これこういう意味込められてるんですよーってのを艦これの世界観とともに紹介です。
とはいえ、歌詞全部載せてしまうと当然怒られてしまうので解釈が難しいところだけピックアップで。艦これの世界観は書いておきますので、そこから思いを馳せていただければ。

歌詞のここを解説するよ

2つのポイントで解説します。

まず、英語も日本語も聞きなれない単語やフレーズが多い曲ですよね。普通に生活してたら知らんよそんなの、というのが多いです。そこのニュアンスを解説します。

それから、日本語部分でそのままの意味は分かるけど、艦これ知ってるとなるほど、となる部分をピックアップします。ここではピックアップだけで、次章・次々章で解説します。

さて、単純に分からないよ、と思われがちな単語&フレーズは以下のあたりですかね。一先ず、直訳をば。

Weigh Anchor
 抜錨(ばつびょう)、つまり、船の錨を上げる=出港する
 ゲームや漫画などで出港時に「錨上げろー!」って気合入れるセリフがあったりもしますね。
 艦これに登場するアメリカの艦も「Weigh Anchor!」と言ったりします。
She was splendid like our flagship
 直訳は「彼女は我々の旗艦のように素晴らしかった」
 旗艦(flagship)は艦隊の指揮官が乗る船です。艦隊の中心、リーダーですね。旗艦になるというのはその艦、およびその乗務員にとって名誉なことなんです。
 ちなみに一般用語で旗艦店、フラッグシップショップという言葉もありますが、これが語源ですね。

艦これの世界観ってこんなだよ

と、見出しにしたのですが、実はどんな世界観なのかの解釈がプレイヤーに任されているゲームなので…プレイヤーの数だけ世界観があるゲームなんです。なので中々一口に言及するのが難しいのですが…
多分、艦これ公式は海色の作詞をするにあたってはこういう世界観を前提にしているのではないか、という体で書かせていただきますね。

いきなりゲームシステムの話で恐縮なんですが、艦これにはキャラクターの「ロスト」があるゲームです。キャラクターのHPがゼロになってしまうと、二度と復活しない、システムですね。これをゲーム内では轟沈(ごうちん)と呼びます。ただ、ブラウザゲームなので、リセットがききません。つまり、一度やらかしたらおしまい、ということです。

そして、ゲーム内では明言されていませんが。轟沈した艦は敵としてよみがえる、という考え方があります。
艦これの敵は深海棲艦といいます。沈んだ艦の行きつく場所が深海だとすると納得感がありますね。で、深海棲艦を倒すとキャラクターがゲットできることがあります。それって……という話ですね。

そして、深海棲艦のボス級の敵は言葉を喋ります。その内容は、恨み、怒り、もう撃つなやめろ…負の感情ばかりです。沈んでいった艦がよみがえって戦っているとすると…セリフにも納得感が出てきますね。
ちなみに、ゲーム内イベントの大ボスを倒すと、まるで浄化されていくようなセリフを最後に口にして、味方の艦として仲間に加わります。

それを踏まえて歌詞を見てみるとこんな意味に

上記のようなシステムやゲーム内演出があるために、海色の歌詞には以下のような単語&フレーズが使われているものと考えています。

・絶望 喪失 別離
・大丈夫 還ろうって でも  ←(帰ろう、ではない)
・敗北 水底 眠り
・過去形が多い        ←主人公以外の存在が昔いた…

あくまで個人的な解釈ですが、度々使われている「海色に溶ける」というフレーズも、海の色と同化する→海の中に沈んでいるとも考えられます。

こうして歌詞全般を見てみると、かなりドロドロとした絶望が描かれているものだと思いませんか?
それでも、曲中の主人公はちゃんと戦ってそれを乗り越えていく姿が描かれています。

最後に

海色、曲もカッコいいし、歌ってる人もみんなすごいし、艦これファンとしてもライブでやってくれないかなぁ~めっちゃノリノリになれるのに~と思ってる曲ですね。ゲーム内イベントのボス戦でBGMで流れたこともあり、その時は多くのファンを沸かせました。

でも、歌詞の意味をゲームの世界観に合わせてひも解くと、もっともっと力強い曲に聴こえると思うんです。こういう聴き方もあるんだよ、ということが伝われば嬉しいです。
ちなみに書きながら思ったことですが、艦これを知っていても知らなくてもいい曲に思えるのが一番すごいなぁと思うばかりです。


JUNNAさんカバーの海色が収録されているアルバムは以下です。中古だとこんなに安いのね…
艦これのアルバムとして発売されたので、ご存じない方も多いかも知れませんね。nanoさんカバーの吹雪も収録されてます。アッ、フブキノカイセツモシタイ…

と、JUNNAさんカバーの視聴動画が公式でアップされてました。聴いてみてから購入を検討いただいても遅くないですね。JUNNAさんもいいぞ!