MTB全日本選手権 XCO 16位 : Race Report
大会名:全日本選手権自転車競技大会MTB
開催日:2022年11月20日(日)
場所:静岡県伊豆市サイクルスポーツセンター
カテゴリー :Elite Men
距離 x 周回数 : 4.1km × 5Laps = 20.5km
結果:16位(-2 Laps)
東京オリンピック MTB XCO 開催地の日本サイクルスポーツセンター特設コースで行なわれた全日本選手権にエリートクラスで参戦。3月のコーストレーニング、10/30のJAPAN MTB CUPを走り万全の体制で迎えるはずが、事前の調整を上手くできず、またレース当日の天候によるコースの変化に自分の能力がまったく対応できないレースとなってしまった。
目標
数値目標としては今年エリート登録した際に決めた10位以内を目指した。
走りとしては、前回のJAPAN MTB CUPで痛み+αの理由で避けた「浄蓮の滝」と「枯山水」ロックセクションのAラインを走破すること。
レースまでの準備
10/30の「JAPAN MTB CUP」から5週末続くレースの4レース目、かつ自分の中で一つ目のピークを狙っていたレースだけど、毎週末怪我を続けてしまう始末。左腕の痛みがなくなったのは救いだけど、この週も回復優先で練習量は少なめに。
月:完休
火:L2 1h
水:インターバル pwr5.3-1m,r1m x8
木:完休
レース続きでフィットネス値はダダ下がりだけど気にしないことに。木曜日は乗りたかったけど時間が取れず睡眠時間(回復)を優先させる。
コース
冒頭にも書いた東京五輪 MTB XCO競技のために作られた世界屈指と言われる難しさのコース。特に「浄蓮の滝」と「枯山水」の二つのロックセクションは大きな岩で作られた急勾配を下るため視覚的に恐怖を感じる。この2セクションはAラインとBラインが用意されている。その他のセクションも上りも下りも急勾配でかなりタフで、流石は五輪のために作られた世界レベルのコース。ただし、土路面のキャンバーや急勾配の上りが多数あり、全日本選手権当日の天気予報が雨だったため、最悪の状況では乗車できる区間が大幅に減ることが想像できた。
試走初日の金曜日に、「枯山水」のAラインを先に攻略して遅いけど安定して走れるようになる。「浄蓮の滝」のAラインは、一つ目の大きなドロップオフに入るまでが苦戦したけど、走るべきラインをしっかり見定めることで試走時間の後半には安定して走破することができるようになった。
バイクセッティング
ANTHEM ADVANCED PRO 29ERに、このコースを走るために導入したドロッパーポストを装着。前回のJAPAN MTB CUPのレース時は、サスペンションロックアウトレバーと間違うことが多々あったが、レバー位置を改善して対応した。
タイヤはドライなら前後MAXXIS RECON RACE 2.25で行きたかったが、レース当日、スタート2時間半前に雨が降ってきたので、「MAXXIS ICON 2.2」に前後とも変更した。手持ちの選択肢はあと「IRC STINGO 2.0」があったが、雨がそれほど降らないと予想してICONを選択。
他機材としては、雨天時を想定すると濡れたロックセクションや泥沼の押しでリスクがあったため、2年半使用してソールがほぼ無くなっていたシューズを新調。あれほどコースが荒れると想像していなかったので新しいシューズで出て正解だった。(レース翌日にピンが1本無くなっていることに気づく)
レースキット
レース時間の予想気温は14℃で雨予報。前週の野辺山で体温が上がらずにパフォーマンスがかなり低かった反省を基に、ウェアは裏起毛ワンピースの「ChampionSystem PERFORMANCE シクロクロス スキンスーツ」を選択した。2019年の野辺山以来3年ぶりにレースで使用したことになる。着た瞬間カラダが暖かく包み込まれて、寒さが大の苦手な自分には最高の武器になるスーツだ。
もちろんインナーには、長袖+袖無メッシュインナーを着込み、レッグウォーマーを着用して挑む。冬用グローブを忘れてしまったのが失敗だったが、結論なんとかなった。
レース
冬のシクロクロスと同じ装備のおかげで、雨降るスタート前も寒さを感じることはなかったが、スタートラインで横を見ると腕と脚を露出した半袖ライダーが数名いて、視覚的に寒さを感じてしまう(笑)
スタート後1kmくらいの地点から土の急な上り区間で押しになることが想定されたので、そこまでに前方の良い位置で入りたい。
スタート後、長い直線を抜けてスタートループの上り舗装路をまずまずの位置につけて「天城越え」セクションの下りに入る。右前方で走っていた門田選手がスリップしたのを横目に、土路面の上り区間に入ると想定通り押しとなる。シングルトラック内は土のキャンバーでまったく乗車ができず押しが続く。「浄蓮の滝」に向かう下りではシューズに着いた土がペダルに干渉してSPDが上手く嵌められない。
一周目は予測できない区間は降車してこなそうと決めていた、かつSPDが嵌らないまま「浄蓮の滝」入口に突入してしまったのでBラインを降車で押して進む。ここで乗車した1名に抜かれてフィードを10位で通過する。
その後のフィードからコース最高地点の「箸(チョップスティック)」まで上る区間はボチボチ頑張るものの、「箸」の後のシングルトラック押しでバタついたり、9連リズムセクション(名前なし)の後の下りで転倒したり、「わさび」の坂を乗車して上れなかったり、いけてない走りが続く。
今思うと1周目はまだよかったが、雨脚が強まってきた2周目、3周目は寒さとメンタル的にもやられて、土路面で転倒が多くなる。中盤からは、このレースでベストな走りをしたい気持ちはどこかに行ってしまい、とにかく怪我無く走り切りたい気持ちでなんとか走っていた。
3周目も押しの上りでも抜かれ、ロックセクションの押しも遅く、上りで足を着くなど情けない走りが続き、80%カットでレース終了となった。あとでリザルトを見たら、自分がこの周を走っていた最終走者だったようだ。
今シーズンはエリートクラスに登録して全日本選手権でベストな走りをするために計3レース参戦した。2レースは予想以上に良い走りができたが、この全日本は様々な実力不足があからさまに出まくったレースだった。
MTB練習回数が少ない生半可な気持ちと準備では、ここCSCのコースでエリートクラスのレースを戦うことは難しすぎることを十分に理解させらた。
投資したドロッパーポストをもう少し使ってあげたい気持ちと、レースでAラインを走破したい気持ちがあるので、来年また挑戦するかどうかはシクロクロスシーズンが終わったらゆっくり考えたい。
リザルト
1: 平林 安里(TEAM SCOTT TERRA SYSTEM) 1:18:55
2: 北林 力(Athlete Farm SPECIALIZED) +4:17
3: 山本 幸平(Athlete Farm SPECIALIZED) +9:26
16: 斎藤 朋寛(RIDELIFE GIANT) -2 Laps
完走5名 / 出走58名
使用機材
Bike : GIANT ANTHEM ADVANCED PRO 29ER (S size)
F.Fork : FOX Float Factory SC 34, 57psi
Comp 全閉から13Click戻し, Reb 全閉から9Click戻し
R.Sus : FOX Float Factory Remote, 120psi Reb 全閉から10Click戻し
Tire : MAXXIS ICON 2.2 1.15(F&R)
RaceKit : ChampionSystem PERFORMANCE シクロクロス スキンスーツ
Rider Weight : 53.0㎏