2022-23 JCX#1 茨城シクロクロス土浦 : Race Report
大会名:2022-23 JCXシリーズ第1戦 茨城シクロクロス土浦ステージ
開催日:2022年10月10日(月・祝)
場所:茨城県土浦市りんりんポート土浦
カテゴリー :C1
距離 x 周回数 : 0.3km+2.5km×11Laps = 27.8km
結果:9位
例年の茨城シクロクロス(CX)小貝川ステージから、2021年全日本選手権を開催した土浦に場所を移して、今シーズンのJCXシリーズ開幕戦が開催された。
今期CXシーズンの目標は、JCXシリーズでの表彰台と全日本選手権で昨年を超える過去最高位を得ること。CX全日本選手権参加資格となるナショナルランキングの指標が今シーズン大きく変わり、JCX CXシリーズなる大会と、JCF公認大会でのみ与えられるナショナルポイントが全日本選手権のスタート順にも影響する。このJCX開幕戦土浦はJCF公認大会でもあり、個人にも前半戦で特に重要視していた。
なぜなら、昨年に引き続き今年もMTB全日本選手権(XCO)と、数少ないUCI 2グレードレースのJCX第5戦関西CX琵琶湖グランプリが同日開催となってしまい、MTB全日本選手権に参加する自分はUCIポイントを獲得できない可能性があるからだ。
ともあれ、朝試走を走るために4時起きでAXの橋口選手と会場へ向かった。
コース
コースは、昨年末の全日本選手権と比較して受付エリアを使わない、かつメインの芝エリアのコースの振りも少なめ。全体的にフィジカル重視感がさらに強まった印象だが、降車させるポイントとしては、シケイン2枚と、芝エリアの最後に6~7段程度の階段、さらにグラウンドから陸上競技場外周に入るところに上りながらのステップが取り入れられた、1周2.5kmのレイアウト。
前日の夜からレース日の朝試走直前まで降っていた雨の影響で、コースのトラクションのかかる至るところが徐々に掘れていきマッドコンディションになり、テクニカル要素が少し増えてくれた。
バイクセッティング
前日に天気予報を見て、IRC 「SERAC CX EDGE」、「SERAC CX」、「SERAC CX MUD」をすべて用意した。 朝試走では、「SERAC CX TLR」を試す。フロントの安心感はあるが、EDGEを常用する自分としては芝の走りが重たい印象だ。午前中のレースを見学+天気予報を何度も見ながら、EDGEが正解だと考えて、「MUD」を装着したホイールを「EDGE」に変更して昼の試走へ。芝エリアに入った瞬間にEDGEが正解であることを確信した。
ちなみに、MUDを使う可能性は極わずかだったので、前日の組み付け時にシーラントを入れず、現地で交換することを8割くらい想定していた。試走直前にフロアポンプで簡単に交換できて、かつ信頼できるGIANT SLR 1 HooklessホイールとIRC SERAC CXシリーズの組み合わせは自信をもってオススメできる。
昼の試走からC1レースまで、空模様が晴れから曇りになり、天気予報でも☔マークが出ていたが、雨雲レーダーで雲の動きを見て「降らない」と確信した。ただし、当日朝まで予想で27℃と表示されていた気温は、雲がかかっている間は冷え込んで体感的には16-18℃程度だった。そのため空気圧はかなり悩んだが、最終的には SERAC CX EDGE TLRを前後1.45barでセットした。※調整時と走る時の気温が3℃以上違うと、空気圧が変化してしまうため。
レースキット
前日の天気予報で最高気温が27℃だったので、メッシュの半袖ワンピース以外選択肢がなかったが、念のため持参したメッシュの長袖ワンピと悩んだものの、午前中にゼッケンを装着してしまった半袖で走ることに。(写真はゴール後)
※昨年までの実績で15℃以上なら、寒がりの自分でもメッシュ半袖で走れているため。
レース
今大会は前記の通り、今シーズンのCXでかなり重要な大会に位置付けられているためか、国内トップが1名を除いてすべて揃って参戦した。自分のゼッケンとスタートリストは8番で、ギリギリ最前列に並ぶことができた。
スタートから300m以上舗装路で走った後、芝のインフィールドに入っていく第1コーナーがあるが、ラインが狭いので縦に伸びることが予想される。そのため、スタートはかなり重要だ。当日ペダルキャッチの練習をした際、上手く嵌められる確率が低かったので、今回はしっかりキャッチしてからスタートすることに。
スタートのホイッスルの後、想定通りワンテンポ遅れたが最前列メンバーの後ろに着きながら少し前に上げて、第1コーナーにイン側から入る。
しかしその後、左側(コーナー外側)から被さってきた選手のSTIが、自分のSTIに絡まってしまい転倒。右コーナーだったので視界にまったく入ってなかったとはいえ、持ちこたえられなかったのが痛い。。この転倒で30位くらいまで順位を落としてしまう。
大事なレースで出遅れた悔しさを抑えながら、前走者をパスできるタイミングで無理なく一つ一つ順位を上げていくことに集中する。1周目終了時に14位までジャンプアップして2周目へ。
2周目も抜けるタイミングをしっかり見て順位を上げて9位で3周目へ。前の加藤健悟選手まで10秒差だ。
3周目に加藤選手を捉えることに。4周目に入る時には、約20秒差で前方には村上巧太郎選手と鈴木来人選手のパックが見える。二人ともピットインする様子が見えたので、少しづつ詰めていけるかもしれない。4周目終了時には加藤選手を4秒離して、前のパックとは16秒差の位置に。
しかし、5周目に入るとここまでのペースのツケか、疲労が出てきて腰も痛くなり若干失速すると、前方との差は30秒まで開いてしまう。
6周目には加藤選手に再度抜かれて、シケインで離されてしまう。SERAC CX EDGEの利点が生きるマッドな直線で挽回するべく、2回目のピット横から下りながら進入するマッドな轍ゾーンにいつも以上に加速して突っ込んだ瞬間、リアタイヤのサイドが泥の中にあった石に当たってしまいサイドカットでパンクしてしてしまった。
ピットを通過して間もないので、タイヤがリムから外れないように注意しながら、約半周を走り抜ける。幸い、舗装路や芝の綺麗な路面が多い区間だったので予想よりもスピードを落とし過ぎることなく走ることができた。
レース後に確認したところ、GIANT SLR 1 36 Hooklessリムとタイヤは1mmもビードが落ちることなく、完全な状態を保ってくれていた。今回はこの組み合わせに本当に助けられた。
7周目のピットで代車に乗り換えるまでに5名ほどに抜かれてしまったので、ここから再度プッシュしなおす。8周目終了時に11位、9周目終了時に10位、10周目終了時に9位で加藤選手まで10秒差まで詰める。
この日はタイヤセッティングがハマったこともあり、重たい泥と芝路面でIRC SERAC CX EDGEの軽い走りに助けられた。反面、泥のコーナーでは何回かフロントが滑ったので、ご利用は計画的に。
かなり疲労困憊で辛いが、確実に縮まっている加藤選手の背中を見続けながら、できる限りプッシュし続けたが、ゴールラインまでに加藤選手を捉えることはできず3秒差の9位でゴール。
ここにだけ書く。正直めちゃくちゃ悔しい。
ライバル加藤ケンゴ選手との戦いは、今期1勝1敗。次戦のJCX幕張では負けないぞ。
最後に。今シーズンは「AX Cyclocross Team」に加入して、メンバーと活動をともにします。宗教上の理由でチーム名は「RIDELIFE GIANT」のまま活動させてもらいますが、わがままな希望をかなえてくれた青木GMや泥レースで最高のピットサポートをしてれたスタッフの皆さまに感謝です。
AJOCC公式レース動画
リザルト
1, 織田 聖(弱虫ペダルサイクリングチーム) 1:01:35
2, 沢田 時(TEAM BRIDGESTONE Cycling) +0:42
3, 副島 達海 (大阪産業大学) +1:18
9, 斎藤 朋寛 (RIDELIFE GIANT) +4:33
ラップタイム
使用機材
Bike : GIANT TCX ADVANCED PRO (XS-size)
Wheel : GIANT SLR 1 36 Hookless Wheelsystem
GIANT SLR 1 42 Hookless Wheelsystem
Compo : SHIMANO Ultegra & DuraAce Di2
Gear : 42 x 11-28T
Tire : IRC SERAC CX EDGE F&R/1.45bar [体重 : 53.0kg]
RaceKit : Champion System APEX サマースキンスーツ