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2021-22 JCX#4 UCI-C2 野辺山シクロクロス : Race Report

大会名:UCI-C2 JCX第4戦 Rapha Super Cross NOBEYAMA
開催日:2021年11月14日(日)
場 所:長野県南佐久郡南牧村 滝沢牧場
カテゴリー:Men Elite (C1)
距離 x 周回数 : 2.7km×10Laps = 27.0km 
結果:12位(出走 95名)

シクロクロス全日本選手権まで6週間レースが続くスケジュールの中で、11/21(日)MTB全日本選手権XCOと、12/12(日)CX全日本選手権をピークにするため、今回のRapha Super Cross NOBEYAMA(野辺山CX)は日曜日のUCI-C2のみ申込した。この年齢で2日連続のレースは疲労が抜けず溜まる一方で、連戦だと体調を崩すことが過去にも多かったためだ。

それなのに前週は、MTB全日本選手権XCE(土)とJCX第2戦幕張クロス(日)を連戦して、案の定疲労が抜けず疲れが残った状態が野辺山CXまで続いてしまった。

目標

野辺山CXは、毎年UCIレースで海外から有力選手数名が来日+国内トップ選手が揃い踏みするステータスの高いレース。C1(Men Elite)参加者数も国内最高レベル、かつトップと同一周回で完走することがかなり難しいレースでもある。記憶では、2017年のDay1でそれまでの目標だった初の完走を達成。その後2018年も完走して、2019年には20位以内を達成できたものの、他のJCXレースと比較すると数字上の好成績を出すことがとても難しい、自分にとって厳しいレースだ。ちなみに野辺山デビューはC3Bで3位になった2012年。

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今年はコロナ禍もあって海外選手の参加がないこと、昨年からフィジカルも上がって他JCX戦で上位で走れるようになってきていることを加味して、UCIポイント圏内の10位以内を目標とした。

2017年 : 23位 (Day1)
2017年 : 31位 (Day2/80%out)
2018年 : 24位
2019年 : 18位 
2020年 : 大会中止

レース直前週の過ごし方

前週、MTB全日本選手権XCE(土)とJCX第2戦幕張クロス(日)の連戦を終えて疲労もそれなりだっため、ウィークディは軽めに乗った程度で終える。レース前日の土曜日は、野辺山名物「溝越えキャニオンジャンプ」の練習も行った。

月/火:完全休養
水:Zwift 30分
木:Zwift 50分(Gorby 未完)
金:朝Run 5km + 夜Zwift 30分
土:サイクリング 1時間40分(TCX)

バイクセッティング

TCX(XSサイズ)+ GIANT SLR 42 Hooklessホイールシステム に IRC SERAC CX EDGE チューブレスタイヤを組み合わせた。といっても定番でほとんどのレースがこのセッティング。

超ドライコンディションでの開催となった今年の野辺山CXで、コースのポイントを上げるとすると以下の4点。

・前半の簡易舗装+砂利のコース最低~最高地点までの上り
・砂利が浮いた下り+バギーコースの滑りやすいコーナー
・コース最高地点にある溝越えキャニオンジャンプ
・走行抵抗のある芝路面
・唯一湿って滑りやすいキャンプ場エリア

前日のDay1の様子をSNSでチェックして、タイヤはSERAC CX EDGEで確定。空気圧は朝と昼の試走で1.45~1.55barまで数パターン試して、1.45で走りたかったが、以下の2つの理由で1.50barとした。

・キャニオンジャンプでミスした場合のリム打ちエア漏れ対策
・急激な気温変化への対応

一つ目はリアタイヤの着地ミスを10~20%程度見越して。二つ目は過去に野辺山と東海CX愛知牧場での実体験を基に。

空気圧は外気温に左右されるが、エアボリュームが少ない33mm程度のタイヤを大気圧に近い低圧で使用するCXでは、気温変化は実はかなりセンシティブだ。例として朝試走(2~4℃)のとき1.47barにセットしたタイヤを、昼試走前(10~11℃)にチェックすると1.73barにまで上がっている。このため、昼試走からレース直前までに、天気予報の気温と実際の空・雲の動きを何度も確認して、レース後半まで気温変化を想定して少し高めの空気圧セッティングをなった。

レースキット

レーススタート時の気温は11℃程度で、ゴール時点で寒くなっても7℃くらいまでと予想して、ChampionSystem シクロクロスライトスキンスーツに、長袖インナーを着用。念のため、膝前後と四頭筋にホットオイルを極薄目に塗布して寒さ対策した。レース前半は少し暑さを感じたが、寒くて身体が動かなくなるよりマシなので選択は間違っていなかった。
一点、薄手のロングフィンガーにしたグローブは、後半指先が寒くなったので、冬用グローブでも良かったかも。足元は、昨シーズンから導入してスタメンの「APEX エアロレースソックス」を着用。シリコンストッパー付きでずれ落ちることなく、見た目的にもアフターレースで後悔しない重要なアイテムだ。

UCI野辺山-6

レース

UCI野辺山CXでゼッケン3番を自分が着けることがあるとはまったく想像していなかった。コロナ禍でUCIポイントが消滅して、今シーズンのJCXランキングがそのままスタートリストに反映されたことで、この野辺山で最前列に並んでゼッケン3番をつける幸せを味わう。前週の幕張同様、織田選手、小坂選手の横に並ぶが、第一コーナーを加味して外側を選択した。

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ここ野辺山は、「スタート~簡易舗装~ゴール地点~簡易舗装~砂利上り」までの位置取りと、その後のコース最高地点からキャニオンジャンプのこなしが結果に左右するレースで、そのためにスタートはかなり重要だ。

「30秒前」のコールを最後に今回は10秒前くらいでスタートとなったが、集中力を高めた状態でPCPのホイッスルに素早く反応してペダルキャッチも成功した。

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頭一つ出ていたつもりだが、イン側から伸びてきた沢田選手に次いで2番手で第1コーナーを曲がる。その後、織田選手が勢いよく伸びてきてゴール地点を終えて2回目の簡易舗装に3番手で突入。

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この上りで小坂選手も上がってきて、最高地点のキャニオンジャンプに作戦通りの4番目で入ることができた。事前に上位選手の飛ぶ人を確認しておいて、ジャンプの侵入では前の選手と少し開ける必要もあるため、7~10番手になると密接して飛ぶことができないと考えたためだ。

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その後、メインエリアのシケインまでは3名に着いていくが、ピットまでの上りで遅れてしまいフライオーバー手前のキャンプ場でもミスして単独に。

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すぐ後ろから来た加藤選手と合流して、様子見状態の3名に願わくば追いつきたい気持ちでプッシュするも、2回目の簡易舗装でスピードアップしたようで一気に離れる。加藤選手とこのままパックで走りたかったが、上りで遅れてしまう。

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その後も後ろから追いつかれては少し一緒に走り、パワーセクションで遅れるを繰り返して順位をどんどん下げていく。

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今日の結果でトップ10の内6名がゼッケン80番以降の後方スタート組で、彼らは前半戦かなり脚を使ってきたはずなのに力強い走りが印象的だった。

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レース中盤のキャニオンジャンプでリアタイヤを少し打ち付けてしまい、経験上も感覚的にも少しエア漏れしたと思った。さらに、直後の砂利の下りでリアタイヤの状況を確認していたときにフロントタイヤを岩に乗り上げてしまい「バンッ」という音がして、フロントも抜けれしまった可能性が高くピットでバイク交換した。レース後確認したところ、結果的に前後ともエア漏れはほぼなかった。

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これは、昨シーズンから導入しているHooklessリムとタイヤの密着が強いためと考える。ピットインでタイムロスをしたものの、今後に向けて良いテストができた一面もあった。

UCI野辺山-7

その後もセカンドバイクで淡々と走り、淡々と順位を落としながら、UCIポイントに届かずの12位でゴール。

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メンバーもコースも厳しい野辺山で目標のUCIポイント圏内には届かなかった。キャニオンジャンプのミスはあったし、上りで相変わらず力の無さを感じたレースだった。しかし、UCI野辺山で怪我なく自身最高の12位でゴールできたことは一つだけ良い点かもしれない。

レース直後にシャペロンに声をかけられ、現役を引退後では初のアンチドーピング検査を経験する。寒かったこともあり検査はスムーズに終了したが、JAWADAの方の仕事を間近で見ることができた貴重な経験をできた、ある意味徳をした野辺山のクライマックスだった。

AJOCC公式レース動画

リザルト

1: 織田 聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)
2: 沢田 時(TEAM BRIDGESTONE Cycling) 
3: 小坂 光(宇都宮ブリッツェン) 
12: 斎藤 朋寛(RIDELIFE GIANT)

使用機材

Bike : GIANT TCX ADVANCED PRO (XS-size)
Wheel : GIANT SLR 1 42 Hookless Wheelsystem
Compo : SHIMANO Ultegra & DuraAce Di2
Gear : 40 x 11-30T
Tire : IRC SERAC CX EDGE F&R/1.50bar [体重 : 52.4kg]
RaceKit : Champion System シクロクロスライトスキンスーツ




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