2024
ギラヴァンツ北九州のサポーターの皆さん、今シーズンもお疲れ様でした。あと、自分もお疲れ様でした。
今年の結果はJ3残留ですね。
昨年、ビジョンの見えないクラブの行動への抗議幕を掲示、社長に浴びせられたブーイング。そして、悔しさや怒りを露わにしていたサポーターの皆さんの顔を、一人一人今でも覚えています。
今年は試合内容だけではなく、サポーターの行動なども印象に残る場面が、昨年よりも多かったです。
サポーターとして
今年は主に脚立の上でチャントをリードさせていただきました。初めて立ったのはホーム盛岡、メンバーの負傷により急遽その役につきました。脚立に立つなり僕は自分の本名を語り、「緊張していますがよろしくお願いいたします。」と、今思えばリードする側が一番言ってはいけないセリフでした。もっと肝が据わった姿勢を見せなければならなかった。
だけどそのバランスが難しくて最初は苦労しました。強い応援には強い言葉をとも思いましたが、22歳の若造が数百人の大人を前にして「もっと声出そうぜ!」なんて想像がつかない。
身内同士なら少し崩した言い方ができますが、それでも皆さんの中には自分の親世代の方も多くいるので、言葉遣いは常に気をつけていました。僕には皆さんの力が必要、挨拶では「ご協力よろしくお願いいたします」試合後は「熱い応援、ありがとうございました。」少しずつでも信頼されるよう言葉を選びました。
僕が今シーズン一番感動したことは、東邦チタニウムとの親善試合の際、スポンサー様へ向けた白幕作成の際に人手が欲しいと呼びかけたところ僕と一度も会話をしていない方々が駆け足で手伝いに来てくれたことです。ざっと30名ほど。皆さんの支えで無事作成することができました。ご協力してくださったサポーターの皆さま本当にありがとうございました。
大宮で大敗した際、選手が挨拶に来る前に僕個人で想いを語らせてもらいました。「選手は最後まで闘っていました。弱い時苦しい時こそ愛は試されます。どうか選手を責めずに、前を向ける言葉をかけてください。よろしくお願いいたします。」これが僕が試合後に初めて自我を出した試合でした。
全ての試合で上手く言葉が出るとは限りません。あまりにも不甲斐なかった試合、ホーム八戸ではブーイング、花園でも「何見せられたんだ、最後まで気を緩むな」と言葉を吐き出しました。
ミクスタでの金沢と沼津、長野では自分は何も発せませんでした。無力感だけが自分を囲み、選手が挨拶に来ても相手サポーターが喜ぶ姿を見ているだけでした。
「苦しい時こそ愛は試される」と語ったくせに何もできなかった。
もっとタフになりたいですね。
闘っている選手以上にタフになりたい。
ギラヴァンツ北九州
現場の話に変わりますが、増本監督は本当に良い監督だと思います。ぶっちゃけサポーターが選手に向けて伝えたい言葉は、監督がロッカールームで言ってくれてます。
皆さんが注目していた「苦しい時はゴール裏を見ろ」の言葉、闘っているのは自分たちだけじゃない、サポーターの彼らも闘っていると監督は何度も言及してくれていました。
どんなにデカい声を出して応援しても結果が出ない時に、「俺たちは何をしているんだろう?」とチラつく時が昨年はありましたが、増本監督のその言葉が我々サポーターの存在する意味を説いてくれました。
いつもインサイドで言われてるので、お返しする形で言葉を返すなら、「ギラヴァンツはいつでも、我々サポーターの誇り」だと考えています。
「誇り」って言葉がデカくなってますが、「生きるパワー」ですね。
試合を楽しみに日々の仕事や勉学に励む。ゴールシーンをしつこいほど何度も再生する。負けたらキレて、勝ったら騒ぐ。ギラヴァンツは常に我々ににパワーを与えてくれています。
ゴールを決めた選手が、僕の周りにいる子供たちとハイタッチし、子供達は終始目を輝かせている光景もありました。
監督が我々を頼りにし、我々もクラブを誇りに思う。今年のスローガン「ひとつに」を体現している関係だと言えます。
最終節
昇格はできませんでした。
だけど、ニッパツの勝利はちょっと忘れられないな。
中間地点からリードしましたが上層のサポーターも立って応援してくれてとても雰囲気が良かったです。今後も関東であのパワーを出していきたいです。
試合後も多くの方に労いの言葉をいただきました。本当にありがとうございます。
今、顔を上げて北九州に帰っています。
頑張りましょう、強く生きましょう。
僕らの愛するクラブは強くないけど、共に闘っていきたいと思えるクラブです。
1年間お疲れ様でした。
皆さま良いお年を。
ギラをこめて。