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TTR125を仕立てる番外編〜VM26キャブまとめ〜 改
重複されている内容もあると思うので、最初にキャブに関する過去noteもまとめました✍️
TTR125も再販されて丸2年が経とうとしております。
ノーマルでガンガン乗っても楽しいバイクですが、イジると変化が顕著に感じられてそこも楽しいバイクです☺️
そんなチューニングパーツの代表的な1つとして「キャブレター」があります。
キャブレターは「気化器」と言う意味でガソリンと空気を混ぜてエンジンに吸わせる重要なパーツで、様々な形状・構造・口径…etcが存在し。
そんな中でTTRチューニングには「ミクニ製 VM26」というキャブがあります。
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こんなアイテムです。
元々は古い2stとかの純正にも採用されていた昔から存在するありふれた丸ピストンの強制開閉キャブレターです。
この手のキャブは実に汎用性が高く、モディファイされてカブやモンキー系のチューニングアイテムとしてもメジャーです。
TTR用の物はTTR自体が再販されてまた注目を浴びてますが、実はもう何年も前から普通に社外メーカーから販売されています。
現在でも手に入れやすい所では武川さんちからリリースされています。
このキャブについて記載していこうと思います✍️
当noteでも過去にキャブレターセットについて記載した回はありますが、データ更新も踏まえて「まとめ回」として記載していきます。
ノーマルのVM20SSに対してVM26は口径の大きなビッグキャブで、アクセル中開度から先のパワー感はモロに変わります。
過去何度か言ってきましたがTTRには基本ポン付けで、しかもノーマル比で
・パワー感アップ(ボアアップと相性がよい)
・冷間時始動性アップ
・チョーク周りスッキリ(要ノーマルのゼッケン裏チョークステー撤去)
と値段以上にメリットが沢山あります。
基本的には余程の変わり者な方じゃなければ「武川さんち製」をオススメします。
理由としてこのキャブの要である「針と筒」が武川さんちのが一番マッチします。(むしろコレじゃないと絶対ダメ🙅)
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下部の蓋(フロートチャンバー)を外すとこんな感じ。
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ザックリな構成部品は(バルブシートは外さなかった)
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マシン、場所、気候、乗り方…etcに合わせて調整「キャブレターセッティング」をする為にこのバイクとキャブの場合
・メインジェット(以下MJ)
・パイロットジェット(以下PJ)※スロージェットでも通じます
をサイズ違いで準備してもらいます。
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右 パイロット
まず大事な基本ベース(武川出荷時)
武川キット(VM26)出荷データ
MJ190
SJ22.5
針5E75
筒332-O-0
クリップ3段
カッタウェイ1.5
エアスクリュー 1と1/4戻し
使うMJとPJも把握しておきましょう!
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TTR125には武川出荷状態から少しイジッてあげると尚塩梅よいです。
…の前に色々な環境や車両状態に合わせ込める様にどんな方でもセットパーツとしてジェットを一通り買い揃えておきましょう。(必須準備です)
・MJ…170.175.180.185.195.200.205.210(長いコースをカチ回すなら215.220.225.230辺りまで)
・PJ…15、17.5、20
正直一生使わない番手もあるかもですが、迷った際にわざと的外れな番手で確認する方法もあるのである程度は揃えましょう。
※改訂!
MJ210以降は5番刻みではなく10番刻みに変わるので、どうしても合間のジェットが欲しい時はPOSH等のガンマ系のセットキットを買うとかで対処…だけどセット物なので高いので上手に探してみて下さい。
純正ありき(もしくはキタコ)前提の話なので、他メーカーのセット品とかは品質とかはわかりません😅
セッティングパーツ無いと現場で困るのは自分なのでどんなユーザーさんも「必ず揃えましょう」
なんならメカ出来ないとしても最低限MJ位は交換出来るようにしましょう!
セッティングを忘れちゃうならキャブのフロート用にマジックで書くとかマスキングテープに書いてどっかに貼っておくとか工夫しましょう。
・セッティングや焼けについて
2stや他バイクだとある程度焼け判断で合わせて良し悪しを決めるんですが、TTR×VM26については極端な事を言ってしまえば「焼けは多少黒くてよい」気がします※賛否はあると思いますが
MJを気持ち濃いめにしてトルク感を出してあげる感じです。
勿論チンタラ走ったり全開使用時間をあまり取れないとプラグはくすぶりやすくなる方向ですが、ノーマルプラグを早いスパンで交換してあげれば問題ありません(自分は基本1〜2レースorハードED直前には新品)
走り方如何でガラッと焼けが変わるので基本イリジウムは使わない方が無難かもしれません。
以前までの推奨セット↓
MJ185
SJ17.5
針5E75(武川の)
筒332-O-0(武川の)
クリップ2段(ノーマル3段)
カッタウェイ1.5
エアスクリュー 2回戻し(1と1/4戻し)
コレもハードED中心なら通年イケなくないセットです(冬のハイスピード系は危険かも?)
最近の自身のトレンド↓
MJ(ハード系195〜210、ハイスピード系(200〜230)
SJ17.5〜20
針5E75
筒332-O-0
クリップ2段
カッタウェイ1.5
エアスクリュー2回戻し
…はい、MJしか触っておりません😅
多分もっと合わせ込める気もしますが、気温マイナスから30℃超え灼熱も「全く問題なく走れる」のでw※自分のは
あとよく聞かれる新型TTRへの装着もまとめます✍️
武川キットはスロットルワイヤーは付きますが新型は2本引きなので互換がない為に旧TTRのスロットルハウジング周りを準備します。
・5X2-2628H-01 キャップワイヤー
・5X2-26281-00 キャップアッパー
・322-26282-00キャップロワー
・98507-05016スクリューパンヘッド(2個)
・98707-04012スクリューフラットヘッド(2個)
上記のハウジング周りは必ずです
TTRスロットルでロースロな方は
・434-26243-00
・1M1-26249-01
YZスロットルでハイスロな方は※ハンドガードを付けたい時はエンドカットが必要です。
・22W-26243-00
です。
あと武川キット同梱のワイヤーはYZパーツで小工夫で互換が出来ます。
・5PA-26311-00
余談ですが先日武川キットが入手困難になった時がありました。
実は武川から汎用ボディのみ買って合わせるやり方も取れます(ただちょっとだけ高上がり)
汎用ボディはTTR用のアクセルワイヤー、強化スロットルスプリング、燃料ホースがないだけなのです。(全て別売りで買えます)
今はまた出荷されたのでやはりTTR用セットがお買い得です👛
よりセッティングデータが集まってきたらまた更新あるかもしれません✍️
※2025.1/29更新↓
「キャブ取り付けとOPパーツの話」
昔からまことしやかに言われている話…
武川VM26は純正マニホールドとの抜け止め凸凹位置が微妙に合ってない⁈
と言うお話し
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結論から言いますと…
「フライスで約2.0〜2.3mm内で削って貰いました」
実際の所
2mm削ればOKな感じがします🙆♂️
旋盤はチャッキングが難しそうらしく?
フライス加工が無難そう🤔
加えて…
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マニホールドバンドには締め過ぎ防止のカラーが入っております。
カラー長さは8mm
これがあるので残8mmを切るまでは締まらないようになるんですが…
「もう少し締めた方がしっかりホールド出来そうでは⁉️」と感じた訳で
締め込んであげたらしっかりマニホールドに安定して装着する事が出来たので…
「現車で一度カラー無しで締めて座りを確認してから1〜3mm程度カラーを削ってあげると更に安定する」
という結論に至りました。
またかねてから
「エアスクリューがアクセスし難いぞ💢」
という声がチラホラ…😅
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いつからリリースされていたかはわかりませんが、、、
ありましたよ、、、
圧倒的便利パーツが🔩
武川OPパーツでアルミのエアスクリューとアイドルスクリューが存在しまして。
若干高いんですが、調整しやすさが格段に向上します🙆♂️
ドライバーも不要でアクセスもよくすぐに回せます🌀
予算に余裕のある方はせめてエアスクリューだけでも導入すると幸せになれます🥳
セットパーツもちゃんと用意してキャブの癖も把握しておくと必ず役に立つ時が来ると思います💪