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2025/2/5(水) 株式市況
【朝通信】
4日の米株式市場は主要3指数は全て上昇。Nasdaqは1%以上の上昇幅。米国によるカナダ、メキシコへの関税発動が延期となったことで最悪の事態は後退。一方で、中国からの輸入品全てに10%関税上乗せを発動。中国政府も報復措置を講じている。中国が今回追加した対米関税は品目を絞っており、控えめな報復措置でエスカレートすることは回避か。JOLTS求人件数は予想以上に減速するも、レイオフ率は低水準。Alphabetの決算は、売上高が予想に届かずに時間外で下落。
米12月JOLTS求人件数は760.0万人と、予想の800.0万人、前回815.6万人から大幅に減速。レイオフ率は前月から変わらずに低水準であることから過度な労働状況の悪化にはつながらず。
米債券相場は上昇。国債利回りは10年債が4.51%、2年債が4.21%とどちらも低下。週末の雇用統計に注目が集まる。
外国為替市場ではドル指数は低下。ドル円相場は、一時は154.17円まで円高となったが、その後は売られて154.34円に。
4日の日経平均株価は反発し、終値は前日比278円28銭(0.72%)高の3万8798円37銭。米政府はメキシコとカナダへの追加関税の発動を先送りし、世界経済の悪化への懸念が薄れて株価指数先物への買い戻しが先行し、日経平均の上げ幅は一時600円を超えた。ただ、午後に中国からの輸入品に関しては予定通り関税を引き上げ、中国政府も米国産の一部製品に対して報復関税を課すと発表。米中対立激化への警戒が再燃するなかで中国関連銘柄が売りに押され、日経平均も急速に上げ幅を縮めた。
東証プライムの売買代金は概算で4兆8961億円、売買高は21億4669万株。値上がり銘柄数は858。値下がりは721、横ばいは60。
【考察】
カナダとメキシコの関税賦課は1ヶ月延長で一息つく間もなく、中国への追加関税が発動されました。中国も報復関税を発動しましたが、その品目は限られており、過度な貿易戦争を避けたい思いが透けて見えます。
JOLTS求人件数は大幅に減速しましたが、解雇率などは大きくなってはおらず、必要以上に労働市場が冷え込んでないないことを示唆。週末の雇用統計に注目です。
さて、このような環境下で米国主要3指数はいずれも上昇。NASDAQは1.35%と大きめの上昇幅であり、SOXも1.05%高くなっています。ドル円相場は154円台半ばからやや前半の動き、日経平均先物は340円高。今朝の日本株は高めに寄りつきそうです。
追加関税は延期となりましたが、中止ではないので注意が必要です。米国先物市場、世界の動きは場中に見ておきたいところ。
今日は、トヨタ、KDDI、ダイキンなどの決算発表、夜には米ISM非製造業景気指数の発表があります。
製造業景気指数は景気拡大が発表されましたが、非製造業は前から50を超えているため、それほど大きなインパクトにはならないように思えます。
今日も安全運転で、マイルール徹底で行きましょう!