2024/11/27(水) 株式市況
【朝通信】
26日の米株式市場は3指数とも上昇。トランプ氏はメキシコ、カナダ、中国に対して関税強化する方針を示したことで、一部の米製造業の収益悪化懸念から売りが先行。11月の米消費者信頼感指数が市場を上回ることで景気の底堅さから主力株の一角に買いが入った。イスラエルがヒズボラと停戦合意したと発表されたことで地政学リスクが後退したことで安堵感広がった。▼トランプ氏は、中国に10%の追加関税を、カナダとメキシコに25%の関税を課す方針を表名。違法薬物と移民を防ぐ目的とされている。▼米コンファレンスボード11月消費者信頼感指数は予想未達だが、前回を上回る結果に。▼米FOMC議事要旨では、慎重に緩やかにな利下げが支持されたことがわかった。中立金利が明確でないことが慎重に判断する理由。▼米国債は10年債が下落。利回りは、10年債が4.29%と上昇、2年債は4.25%と下落。関税はインフレには上向きに、成長には下向きの圧力となるとの見られている。▼外国為替市場では、ドルは円を除いて全通貨に対して上昇。円は上昇し、一時152.99円を付けた。▼原油先物は続落。レバノンの停戦合意見通しにより売り優勢。▼26日の日経平均株価は3営業日ぶりに反落し、終値は前日比338円14銭(0.87%)安の3万8442円00銭に。トランプ氏は日本時間26日朝、中国やカナダ、メキシコに対して関税を強化すると表明し、投資家心理の悪化に伴う売りが半導体や自動車など主力の輸出関連株を中心に膨らんだ。イプシロンSの実験失敗によりIHI株が大幅下落、三菱重工、川崎重工にも波及。東証プライムの売買代金は概算で4兆3369億円、売買高は19億550万株。値下がり銘柄数は895。値上がりは703、横ばいは47。
【考察】
トランプ劇場第2弾の始まりです。中国だけではなく、USMCAで関税を課さない約束を前政権の時に交わしているのにもかかわらず、自ら翻した形です。何でもありですね。無茶はしないだろうという市場の予想を見事に裏切ったことで、日本市場は過敏に反応しました。正直、次期政権は来年1月20日からで、まだ先なのにこの反応は驚きでした。
こちらより、イプシロンSの実験失敗の方が心配です。トランプ銘柄、あるいは石破銘柄と言われて伸びていた業界だけに、今回のニュースは痛手ですね。再開発が意外にコストはかかると思います。
そんな中で、ヒズボラの停戦合意は良いニュースです。バイデン政権の間に停戦合意を急いだようです。
FOMC議事要旨は概ね既定路線。中立金利の曖昧さが利下げ判断を慎重にさせており、今後もその傾向は変わらないものと思われます。
さて、米国3指数は全上昇、SOXは下落、円高傾向であり日経平均先物は160円安を背景に、今朝の日経平均寄り付きは安いことを想定。昨日の終わり際に反発し、75MAがサポートして下髭が出ていることで上昇を期待したいですが、25MAを抜けられるかどうかに掛かっています。今日も慎重に安全運転で。