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2024/12/14(土) 株式市況


【朝通信】

  • 13日の米株式市場は、3指数とも小幅なまちまちの動き。ダウは7日続落。米長期金利が上昇し相場の重荷に。日銀の来週利上げ見送り観測が強まり、円の下げがきつい。12月のFOMC議事要旨でで0.25%利下げは確実視されているが、1月は据え置きとの見方が強く。

  • 個別株では、ブロードコムは、AIチップの需要急増で24年11月~25年1月期の収益見通しをが市場予想を上回ると発表し、株価は24.4%高に。テスラは4.3%上昇。トランプ次期米大統領が車両衝突報告義務の廃止を検討していると伝わったことが好材料。

  • 米国債は急落。来年の利下げペース鈍化が意識された。国債利回りは、10年債が4.40%、2年債が4.24%とどちらも大きな上昇。

  • NY外国為替市場では、円が対ドルで5日続落。日銀による12月の利上げ見送り観測強まり、一時153.80円まで売られた。日銀は、賃上げコストを価格に転嫁する動きが見られる一方、物価上昇が継続的に加速する状況ではなく、利上げは急ぐ必要は無い認識。ただし、円安傾向が強まっており、13日発表の日銀短観においても、製造業の景況感改善、設備投資増大など追加利上げの状況は整っている状況のため、利上げの可能性は否定できない。

  • NY原油先物は反発。供給過剰感はあるものの、ウクライナの電力システムへの大規模攻撃による地政学的リスクの高まり、米国によるロシアやイランに対する制裁措置が強く意識された。

  • 13日の日経平均株価は5営業日ぶりに反落し、終値は前日比378円70銭(0.95%)安の3万9470円44銭だった。このところ一本調子の上昇を続けていたなか、前日の米株安をきっかけに、幅広い銘柄に利益確定目的の売りが出た。株価指数先物・オプション12月物のSQ算出に向け、先物買いを膨らませてきた海外短期筋の手じまい売りも重荷になったとみられる。東証プライムの売買代金は概算で4兆4220億円、売買高は19億9363万株。値下がり銘柄数は1053。値上がりは530、横ばいは61。

【考察】

米国市場は寄り付きは指数の大幅上昇で期待しましたが、終わってみるとほぼ横ばい。ややNasdaqが強いと言った程度でした。それでもブロードコム株価が24%を超えて上昇しており、相場を支えました。AIチップ需要急増は、他の半導体関連銘柄日株価上昇を期待しますが、M7はテスラを除いて、ほとんど上昇出来ていません。NVIDIAは2%を超える下落です。
これは、米金利上昇が原因。10年債利回りはは4.4%に到達しています。12月政策金利が下がることが確実視される中で、次期政権によるインフレ再燃懸念から1月以降の利下げが見通しにく、金利の先高感となっているようです。
一方、日銀の動きはほぼ年内は現状維持観測が強まっています。前述の米長期金利上昇と相まって、円は急落。そして日銀短観では好景気を示唆する内容になっているために、データ次第では利上げも拭いきれず。

このような中、米国3指数はほぼ横ばい、SOXは3.36%上昇、円安傾向であり日経平均先物は130円高で取引を終えています。木曜日に付けたアイランド・リバーサルが気になります。

「相場の天井で鐘は鳴らない」と言う格言があります。株価が天井を付けたと教えてくれる人はなく、投資家は相場が下げて初めて天井を知ることになるということです。
来週はドキドキですね。 良い週末を。

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