2024/10/18(金) 株式市況
【朝通信】17日の米国株式市場は3指数とも小幅な動き。米経済指数が堅調な数字であったことから景気への楽観が広がった。TSMCの好決算により、先日のASMLショックを和らげ、SOX指数も小幅に上昇。その一方で米長期金利が上昇し、相場の重荷となった。ドル円相場は150円台に。▼9月米小売売上高は市場予想を上回り、個人消費の強さを示唆。前月比0.4%増、市場予想は0.3%増、前月は0.1%増。コア売上高は0.7%増加。▼米失業保険新規申請件数は減少。前週比一万9000件減少の24万1000件、予想値25万9千件、前週比26万件を下回る。ハリケーンによる被害で失業者は増えてはいるが、失業保険の申請が滞っている状況を踏まえると、今後短期的に変動を続ける可能性がある。▼米国債は下落。年内利下げ見通しが後退。国債利回りは、10年債が4.10%、2年債が3.98%といずれも上昇。11月の金融当局による利下げ見通しは不透明感高まる。▼外国為替市場はドル指数は上昇。ドル円相場は150円台に。米小売売上高が市場予想を上回る増加で、利下げ予想が後退し米金利は上昇。一方、日銀は利上げ判断には慎重な姿勢を示しているおり、加えて貿易収支は赤字継続などから、日米金利差は拡大。▼17日の日本市場では株式が続落。ASMLショックから半導体関連が引き続き売られた。TSMC決算発表で下げ幅は一時的には縮小したものの限定的。東証プライムの売買代金は概算で3兆7538億円、売買高は16億3220万株。東証プライムの値下がり銘柄数は1026、値上がりは559、横ばいは59。
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米国経済はとても強い状況が続いています。これにより日米金利差は広がり、再び150円台まで戻ってきました。為替は日米金利差が原因とよく言われますが、それだけに止まらず、貿易収支などの国際情勢、短期筋の投機的な動き、そして金利差など全てを統合的に見る必要があります。先日は国内の貿易赤字の広がりが報じられていたため、投機的な動きが加わればますます円安に動きそうです。これ以上の円安は日銀利上げがチラつくため、素直に国内株高につながるかは疑問です。昨日の日本株は、引き続き半導体関連銘柄が売られました。大引け少し前に発表されたTSMCの好決算の影響も限定的でした。大引け後のディスコの好決算が今日の株式市場にどのように影響を与えるでしょうか。さて、米国3指数はまちまちの小幅な動き、SOXは1%弱上昇、ドル円相場は150円台まで円安が進みました。日経平均先物は140円高とこちらもそれほど大きくは上昇しませんでした。今朝の日本株は昨日より少し高めに寄りつきそうですが、方向感のない動きを予想します。国内CPI、中国GDPの発表もあり、少なからず影響がありそうです。マイルール徹底で慎重に安全運転で。