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2025/2/13(木) 株式市況
【朝通信】
12日の米国株式主要3指数はNASDAQは微増、Dow、S&P500は0.5%以下の下落幅。1月の米CPIが市場を上回る伸びとなり、FRB利下げ観測が後退。FedWatchによると、前日までの次回利下げは6月との見方が優勢であったが、CPI発表後は9,10月に移った。年内の追加利下げを見送るのではないかとの予想も出始めている状況。
パウエル議長は米下院議会証言で利下げを急がない姿勢を改めて示した。トランプ氏は金利引き下げは関税と表裏一体の関係にあるとSNSに投稿。
米CPI総合は前月比0.5%上昇で予想0.3%。前年同月比では3.0%上昇で予想2.9%。コアCPIは前月比0.4%上昇で予想0.3%。前年同月比は3.3%で予想3.1%。全てにおいて予想を上回った。総合CPIの前月比は2023年8月以来の大きな伸び。上昇の30%近くが住居費であり、卵の値上げも指数全体を押し上げ。
米国債利回りは大幅上昇。10年債利回りが4.62%、2年債が4.25%と前日からの変化率はいずれも1%を超えている。
外国為替市場は、ドル指数はわずかに上昇。円はドルに対して安く154.42円。関税賦課とCPI発表により米国のインフレ再燃懸念が高まっている。
原油相場は大幅反落。トランプ氏がロシアプーチン氏とウクライナの戦争終結に向けて電話会談したことを明らかにしたことで、米国のロシアへの原油供給制裁が緩む期待高まる。
12日の日経平均株価は続伸し、終値は前営業日比162円53銭(0.42%)高の3万8963円70銭に。前日の米ダウ工業株30種平均の上昇を支えにファストリ、SBGといった値がさ株が買われた。半面、トランプ米政権の関税引き上げへの懸念は上値を抑え、日経平均は後場に下落する場面も。
東証プライムの売買代金は概算で5兆4101億円、売買高は24億6704万株。値上がり銘柄数は851、値下がりは743、横ばいは46。
【考察】
米国市場は方向感のない動き。CPIの大幅上昇により、寄り付きは低く始まりましたが、その後は下げ幅を縮め、下げ幅を縮めました。
FRBによる追加利下げ期待は後退し、米国債券利回りは大幅に上昇しています。これによりドル円相場は円安に振れており、日銀の利上げ懸念は高まると思われます。
米3指数はまちまちの小幅な動き、SOXは0.21%上昇、ドル円相場は154円半ばまで円安に、日経平均先物は180円高。これらを背景に、今朝の日本株は高めに寄りついた後に方向感のない動きになるのではないかと予想されます。
今夜は米PPIが発表されます。生産者物価はCPIの先行指数となり得ますので、次回以降のCPIを見通すために見重要な指数発表となります。
安全運転で。