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024/12/11(水) 株式市況

【朝通信】

  • 10日の米株式市場は、3指数とも下落。米CPI発表をひかえて手控えられた模様。今月のFRB政策金利は追加利下げの見方が優勢だが、インフレ鈍化を示さなければ据え置きの可能性が高くなる。現時点で12月のFRB利下げ確率は80%。

  • 個別銘柄では、テスラは目標株価引き上げから2.9%弱上昇。アルファベットは量子チップ「ウィロー」の成果発表で5.6%程度上昇。バイデン大統領が国家安全保証を理由にUSスチール買収計画を正式に阻止する計画と報じられ、USスチールは10%急落。

  • 米国債相場は続落。利回りは10年債は4.23%、2年債は4.14%とどちらも上昇。

  • NY外国為替市場では、ドル指数は上昇。ドル円相場は152.18円まで円が売られたが、現在は151.92円に。

  • NY原油先物相場は小幅高。中国の景気刺激策期待で買いが優勢。中東情勢は緊張継続で供給不安。アサド政権崩壊後のシリアでの権力空白で、反体制派勢力における主導権争いが拡大する恐れあり。

  • 10日の日経平均株価は続伸。終値は前日比207円08銭(0.53%)高の3万9367円58銭。中国景気の先行き不安が和らぎ、待避的に買われていた円を売る動きが強まった。そのため輸出関連銘柄が買われた。上海・香港などのアジアの株式相場が上昇したことも投資家心理改善に。東証プライムの売買代金は概算で3兆9325億円、売買高は17億206万。値上がり銘柄数は702。値下がりは874、横ばいは68。

【考察】

米国CPIに振り回されそうな予感ですね。市場予想では先月を若干上回るとされていますが、それ以上の上振れならば株安は避けられず。
USスチールは、政府の買収措置で株価が下がるくらいなら、国益のために米国も認めるべきとは思うのですが、バイデン氏も次期トランプ氏も阻止の考え。買収不可ならUSS倒産、あるいは分裂の可能性があるのかなと心配になります。

国内においては、日銀の12月利上げ観測は後退しており、今の状況であればほぼ現状維持でしょう。しかし、再び円安傾向強まればこの安堵感もなくなるかもしれません。これは米CPI発表が大きく影響します。

市場では概ねFRBの12月利下げを織り込みますが、CPI上振れとなればインフレ鈍化とはならず、利下げ見送り観測が高まり、円が売られて円安傾向に。そうなると日銀の利上げが再燃してきます。
インフレ鈍化傾向を示唆すれば、利下げ期待が高まりドルは売られ円高に。日本株には向かい風ですが、日銀の今月の利上げ見送り観測は高まることに。どちらに動くか予想しづらい状況にあります。

さて、米国3指数、SOXとも下落、やや円安傾向であり、日経平均先物は90円安を背景に、今朝の日経平均は安いところから始まりそうです。米経済指標を前に動きにくい状況にあり、先高感は乏しいと思います。マイルール徹底で安全運転で。

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