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2024/11/30(土) 株式市況

【朝通信】

29日の米株式市場は3指数とも上昇。SOXも1.52%と大きく上昇。感謝祭の翌日で短縮取引。S&P500,Dowは最高値更新。過去4週間の米国株流入金額は1,410億ドルと過去最高に。時期財務長官に指名されたスコット・ベッセント氏が関税計画を緩和するとの期待と、FOMC議事要旨で段階的な利下げを検討されているとのことから、米長期金利が低下して相場の追風に。ブルームバーグが27日に報じたバイデン政権の半導体規制を巡り、当初想定ほどの厳しいものにはならないとの内容で、半導体関連銘柄への買いを誘ったことも相場を押し上げた。▼外国為替市場は円が上昇。11月の東京都区部消費者物価指数が市場予想を上回ったことで、一時1ドル149円台に。日銀植田総裁は30日の日経新聞のインタビューで、経済データが日銀の想定通りに推移していることで追加利上げのタイミングが近づいているとした上で、国内賃金と米国経済の動向を見極めたいとの見解を示した。市場で広がる早期の追加利上げ観測を後押しした形に。▼米国債は上昇。国債利回りは、10年債が4.17%、2年債が4.15%と長期債ほど変化率が高い。ますます両者が接近。▼29日の日経平均株価は反落し、終値は前日比141円03銭(0.37%)安の3万8208円03銭に。前日に上昇が目立っていた値がさハイテク株の一角に戻り待ちの売りが出たほか、外国為替市場での円高・ドル安進行を受けた輸出関連株の下落が相場全体の重荷に。欧米のホリデーシーズン本格化に伴い、海外投資家の売買は低調。東証プライムの売買代金は概算で3兆5973億円、売買高は16億2460万株。値下がり銘柄数は931。値上がりは663、横ばいは49。

【考察】

日銀植田総裁は、8月の利上げで市場を大きく揺さぶったこともあり、今回はあらかじめ説明を交えた導入前触れを入れてきましたね。12月の利上げの可能性が一気に高まりました。食料品価格の上昇は原材料費コストから来るものが多いので、円安は痛手。その部分は日銀は緩和したいところ。そして来るべきデフレの際に利下げというカードを持っておきたい気持ちもあります。インフレが起こらないゼロインフレが続くと「コストカットするしかないような企業マインドがまん延する」ことにも危機意識を持っている模様。 一方米国は強い株価です。FRBが利下げしなくとも市場金利が一気に下がってきていることは株価にとっては追風。FRBの利下げステップ、次期トランプ政権の関税など、見るべきポイントが多く、そして不透明な部分は残りますが、概ねソフトランディング期待が先行しているようですね。
さて、米国3指数、SOXは全て上昇、149円台の円高傾向、日経平均先物は10円安とほぼ動かず。来週月曜日は日経平均株価は高く寄りつきそうですね。
11/22の週の投資主体別売買状況は、再び海外が売り越しに転じています。この流れは株価には向かい風となりそうです。その辺りは明日の展望で見ていきたいです。 良い週末を。

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