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2025/2/21(金) 株式市況
【朝通信】
米国市場の主要3指数が下落、ウォルマートの収益見通しが影響
20日の米国市場では、主要3指数が全て下落。特にダウ平均は1%以上の下げ幅に。ウォルマートの慎重な収益見通しが個人消費に対する懸念を引き起こし、投資家心理を冷やしたことが要因。
米財務長官、中長期債の発行規模据え置きを発表
ベッセント米財務長官は、中長期債の発行規模を「少なくとも向こう数四半期」据え置くと発表。また、量的引き締め(QT)については現時点で障害があると指摘。市場では、米政府の積極的な効率化が経済を減速させるとの観測が広がり、債券買いが進んだ。
円急騰、日銀の利上げ観測強まる
円がドルに対して急騰し、一時149.40円まで上昇。7月の会合での利上げ観測が強まっていることが背景にある。日銀の植田総裁は石破首相と会談したが、金利の話題はなかったため、利上げ容認と受け取られている。本日発表の日本消費者物価指数(CPI)が予想を上回れば、さらに金利上昇と円高が進む可能性がある。
米国債続伸、10年債利回り低下
米国債は続伸し、10年債利回りは4.51%に低下。一方、2年債利回りは4.27%で変わらず。
日経平均株価続落、輸出関連株に売り
20日の日経平均株価は続落し、大引けは前日比486円57銭(1.24%)安の3万8678円04銭となった。日銀による追加利上げ観測などを背景に、外国為替市場で円相場が対ドルで強含んだことを受け、輸出関連株を中心に売られた。プライム市場では8割以上の銘柄が下落し、幅広い銘柄に売りが波及。
東証プライム市場の動向
東証プライム市場の売買代金は概算で4兆4888億円、売買高は18億7799万株。値下がり銘柄数は1344、値上がりは249、横ばいは47。
【考察】
米国金利が下落し、日本金利が上昇の一途をたどっています。金利差が縮小することで円が買われました。米国では、積極的な経済への投資が抑えられるとされ、債券買いが加速し、長期金利は低下傾向にあります。日本では長期金利の上昇について、政府側のコメントもなく、これが容認と捉えられて長期金利が上昇しています。円高、金利上昇と日本国内の株式市場では引き続き重荷になりそうです。
ウォルマートの先の見通しが弱気に傾いています。景気が厳しい時には業績が伸びる傾向にあるにもかかわらず減速となったのは、消費者が物価の高止まり、借入コストの高騰に直面し、支出をクレジットカードに依存し、不良債権が増えていることなどが影響しているようです。米国の経済が心配になってきますね。
さて、米国3指数はいずれも下落、SOX下落、円高加速、日経平均先物は160円安と良い情報がありませんでした。したがって、今朝の日経平均株価は低く始まり、その後も上値の重い展開が予想されます。
引き続きレンジ相場継続となるため、エントリーは控えた方がよいかもしれません。
今朝は8:30に日本のCPIの発表があります。高い数字ならば日銀利上げ観測が高まるため、ますます株価ダウンにつながる可能性があります。
安全運転で。