
2025/2/7(金) 株式市況
【朝通信】
6日の米株式主要3指数は、Dowはわずかに下落、S&P500、NASDAQは上昇。その幅0.5%以内。米雇用統計をひかえて利益確定売りが出ている模様。新規失業保険申請件数は予想以上に増加。 債券市場は米国債は小幅安。利回りは10年債が4.43%、2年債は4.21%とどちらも上昇。ベッセント米財務長官は、米金融当局のトップを批判することを控えると述べた。トランプ政権は連邦準備制度が利下げ実施よりも米10年債利回り低下につながる政策に重点を置いていると説明。FRBへの利下げ圧力が今後は弱まる観測。
日銀田村直樹審議委員は、現在の0.5%程度の政策金利を年内には少なくとも1%程度まで引き上げる必要があると述べた。年後半には2%の物価安定目標が実現できると見通すことが可能で、中立金利は1%程度との見方を示した。
外国為替市場ではドル指数がやや弱い。ドル円相場は一時151.24円まで円が買われた。ポンドは下落。イングランド銀行は0.25%の利下げを決定。MPCのうち2人は0.5%の引き下げを主張。ベッセント米財務長官は、米国はトランプ大統領の下でも「強いドル」政策を続けると表明。
6日の日経平均株価は3日続伸し、終値は前日比235円05銭(0.61%)高の3万9066円53銭に。5日の米株式高により株価指数先物の上昇が日経平均をけん引。日銀田村直樹審議委員の発言をきっかけに円の対ドル相場が強含むと日経平均は一時伸び悩んだが、午後はアジア株式相場の上昇も追い風に再び先物買いの勢いが強まり、大引けにかけて上げ幅を拡大。
東証プライムの売買代金は概算で4兆5201億円、売買高は21億7270万株。値上がり銘柄数は1192。値下がりは394、横ばいは54。
【考察】
雇用統計をひかえて、米国市場は一方方向には動きにくく、手仕舞いムードが漂いました。
ベッセント氏の発言により、これまでトランプ氏によるFRBへの利下げ圧力は弱まるのではないかとみられます。また強いドルも主張しており、トランプ氏のドル高は好まないとの発言と矛盾が生じているように感じます。
多くの国が「大規模な黒字を蓄積しており、自由な形の貿易システムは存在しない」と言っていることが気になります。関税発動を正当化しているのでしょうか?
日銀田村氏の発言により、今後の日銀の利上げ観測は高まりました。彼は日銀の中でもタカ派的な存在であり、やや強めのトーンになっていると思います。比較的中立な内田氏、氷見野氏の今後の発言に注目していきたいところです。
少し円高が行き過ぎているような気がします。
さて、米国3指数はまちまちの動きとなりました。NVIDIAの株式は続伸し、M7はテスラを除いて上昇。ドル円相場は円高に、日経平均先物は120円安。これらを背景に、今朝の日本株はやや安いところからスタートしそうです。昨日の東エレ、伊藤忠商事等の好決算により上昇基調となれば良いのですが。PTSは東エレ下落、伊藤忠は上昇となっているようです。円高が進んでいる点も注意が必要です。
今日も安全運転で。