見出し画像

2024/11/23(土) 株式市況

【朝通信】

22日の米株式市場は3指数とも上昇。Dowは3日続伸。11月の米PMIが好調となり景気敏感株や消費関連株が買われた。高値警戒感は残るがトランプ次期政権の政策期待は根強く、強気の見方が広がっている。大型ハイテク株は伸び悩み。NVIDIAは3.21%と大幅に下落。▼11月の米PMI速報値は55.3と前月、予想とも上回る結果となった。サービスPMIは引き続き拡大しているが、製造業は前月から拡大はしているが5ヶ月連続で50を割れ。価格に関しては低下。サービス業でほとんど上昇せず、金融当局にとっては朗報。▼米ミシガン大学消費者マインド指数(確報値)は、前月より上昇し、予想値には届かず。速報値から下方修正。支持政党別では、共和党員の指数は急上昇する一方で、民主党員では低水準、無党派層も低下している。与党支持層は経済見通しに楽観。不支持層は関税や不法移民の政策によりインフレ再燃警戒。▼米国債は高安まちまち。利回りは、10年債が4.41%と低下し、2年債は4.38%と上昇。▼外国為替市場はドル指数は上昇。ドル円相場は洗い動きとなったが、最終的には154.83円とサプライズ無し。トランプ政権下でインフレ再燃リスクがあることと、地政学的リスクからドルが買われやすい状況は続く。ユーロは対ドルで下落。ユーロ圏の民間部門の経済活動は11月に予想外に縮小したため、ECB大幅利下げ観測高まる。▼NY原油相場は続伸し、WTI原油先物指数は71ドル台に上昇。地政学的リスクと米経済市場が強いことなどが要因に。ウクライナは欧米の長距離ミサイルでロシアを攻撃し、情勢悪化が懸念される。ロシアの主要金融機関であるガスプロムバンクに制裁を科したことも大きい。サハリン2に関する取引について影響がないとしている。▼22日の日経平均株価は3日ぶりに反発し、終値は前日比257円68銭(0.68%)高の3万8283円85銭に。米株式市場で主要3指数がそろって上昇した流れを引き継ぎ、東京市場でも幅広い銘柄に買いが先行。東証プライムの売買代金は概算で3兆7897億円、売買高は16億8134万株。値上がり銘柄数は1116。値下がりは470、横ばいは59。


米国株は3指数とも上昇していますが、ハイテク株は弱く、景気敏感株、消費関連株にが買われた模様。11月の米PMIは上昇。サービス業に依存している状況は変わらないものの、依然として米経済は強いことを示唆しています。価格は上昇していないようなのでFRBも安堵していることでしょう。ミシガン大学消費者マインドはやや弱気。トランプ次期政権のインフレ再燃に対する懸念でしょうか。
原油の上昇が気になります。欧米の長距離ミサイルの使用許可により、早速ロシア領内への攻撃に使われているようです。より緊迫感が高まりつつあります。トランプ政権が戦争を早期解決させることを公言していることから、バイデン政権は残された期間内で可能な限りウクライナが有利になれるようにを支援しているようです。
この戦争のロシアの資金源となっている道筋のガスプロムバンクへの制裁は、日本にも影響があります。三井物産や三菱商事がロシアのサハリン2の資金決済使われているからです。米財務省はこのプロジェクトに関わる決済は2025年6月まで例外にすると発表したことで事なきを得ましたが、期限が決められていることは要注意。トランプ次期政権でこのあたりはどのように動くのか懸念が残ります。
さて、米国株式3指数はいずれも上昇、NVIDIAが3.21%も下落していることからSOXは軟調、日経平均先物は240円高を背景に、来週の日本株は昨日に続いて高く寄りつきそうです。ウクライナ情勢には注意をしておく必要があります。土日は関係ありませんので💦 良い週末を。

【お願い】

記事の内容を気に入って頂ければ、リアクションとフォロ-をお願いします。
また、X(https://twitter.com/G10KOZOU)のフォローも併せてよろしくお願いいたします。

いいなと思ったら応援しよう!