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2024/12/4(水) 株式市況


【朝通信】

3日の米株式市場は3指数は、Dowは続落、Nasdaq、S&P500は続伸。今週末の米雇用統計を控えて手控えムード。10月JOLTSで非農業部門の求人件数は市場予想を上回り、4日のADP、6日の雇用統計が想定より強くなる可能性あり。また、4日にはパウエル議長発言が予定されている。韓国の尹錫悦大統領が「非常戒厳」を宣言し、韓国市場では動揺が走る。米国市場でも買い手控え。▼JOLTS 10月米求人件数は、774万4000件と、前月737万2000件、予想751万9000件両者を上回った。労働需要の安定を示唆。レイオフ件数は低水準である一方で、自発的離職者数は高水準。▼韓国の尹錫悦大統領は緊急のテレビ演説で「非常戒厳」宣布。野党の弾劾行動が政権麻痺を引き起こそうとしていると非難。その後、国会議員の反対に屈した形で解除を表明。韓国ウォンが急落し、対ドルで約2年ぶりの安値に。退避通貨として円が買われた。▼米国債は、2年債利回りは乱高下。国債利回りは、10年債が4.22%へ上昇、2年債が4.18%へ低下。サンフランシスコ連銀のデーリー総裁は、12月利下げは確実ではないが選択肢としては残っていると述べ、クーグラーFRB理事は、インフレ率は、目標の2%に向けた持続可能な道筋をたどっている、と発言。シカゴ連銀のグールズビー総裁は金利は更に下がるとの見解を表明。▼外国為替市場では、韓国の「非常戒厳」宣言、米経済指標、米金融当局者発言で振り回され、方向感欠く動き。円相場は、一時148.65円に。▼NY原油先物は続伸。OPECとOPECプラスの供給拡大が先送りされるとの期待による。イラン産原油に対する米国の制裁強化の発表で、上昇に拍車が掛かった。▼3日の日経平均株価は続伸し、終値は前日比735円84銭(1.91%)高の3万9248円86銭に。FRBが12月の会合で利下げに踏み切るとの見方を支えに2日の米株式市場ではハイテク株を中心に上昇ことで、東京市場でも値がさの半導体関連などに買いが入り、相場を押し上げた。対中半導体政策の対象から日本が外れたことも一要因。東証プライムの売買代金は概算で5兆748億円、売買高は21億3594万株。値上がり銘柄数は1338と全体の約8割だった。値下がりは268、横ばいは38。

【考察】

韓国の「非常戒厳」には驚きましたが、事態は一旦は収束。しかしながら尹錫悦大統領の支持率の低さから、また事態悪化の可能性は十分考えられます。
JOLTS求人件数は強かったですね。止めても再雇用があるという安心感から、自発的離職者が高水準。労働市場は安定しているようです。物価高が伴わなければ12月の政策金利の利下げも堅そうですが、ここに来て原油が上昇してきていることは気がかりです。
ドル円相場は、米国利下げ期待から買われていますが、非常戒厳から退避通貨として円の買いが加速。一気に148円台になっていることは、日本株に取っては向かい風となりそうです。しかし、日銀の利上げ観測が後退する側面もありそうですね。
昨日の日本株は、値がさ半導体株が堅調でした。対中半導体規制の対象から外されたことも大きな要因です。一気に前回高値を抜けて39,000円台まで回復。
さて、米国市場はまちまちの展開、SOXも小幅安。円高は進み、日経平均先物は100円高。一旦は寄り付きは先物にさや寄せして高く寄りつきそうです。しかしながら、今夜のパウエル氏の発言やADP雇用統計の発表などが控えられており、方向感欠く展開を予想します。昨日の大幅上昇で手仕舞い売りも出てきそうですね。マイルール徹底で慎重に安全運転で。

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