パートナーセールスに先行指標は存在するのか?
ダイニーパートナーチーム責任者の大西です。
今回、パートナーセールスアドベントカレンダー2024に参加させていただき、ダイニーが現在進行形でチャレンジしているパートナーセールスの再現性を見出す取り組みを紹介しようと思います。
以下に当てはまる方々にとって、参考になればと思います。また、自分たちはこうしてるよといったコメントも募集しています!
パートナービジネスの立ち上げ期またはこれから立ち上げを検討している企業の方々
パートナーチャネルの拡大をしていきたいと考えている企業の方々
HorizontalではなくVerticalでパートナービジネスをされている企業の方々
パートナービジネスにおける再現性や型化に悩んでいる企業の方々
ダイニーにおけるパートナービジネスの立ち位置
ダイニーは、飲食業界に特化したコンパウンドスタートアップです。営業先は飲食店の経営者やオーナーを中心とした決裁者中心に行っています。
その中でもチャネルの中核を担うのがパートナーさまからの紹介で、実に過去1年間における割合は44.1%と約半数を占めています。また、ありがたいことにパートナーさまが100社近く存在していることも1つの特徴となっています。
そんなパートナーチャネルですが、大きな問題を抱えていました。それが再現性の確保です。
これまで多くの企業がそうであるように、ダイニーでも「何件商談が作れた」という結果指標以外でパートナービジネスの進捗良し悪しを計るものがない状態でした。
ISであれば架電件数や有効接触数、FSであれば商談数や見積提出数などがあり、それらの指標を見て予実のGAPがあれば先手を打つといったことができますが、パートナーチャネルには存在していませんでした。
それでも、結果的になんとかやってこれたものの、今後2倍、3倍…と事業拡大を進めていく上ではメインチャネルであるパートナーチャネルのスケールが見込めない=事業成長の鈍化を意味するものであり、早急に手を打つ必要がありました。
そこで今年の7月中旬。
当時、自分はフィールドセールスのMGRとして職務に就いていましたが、このままでは事業成長のボトルネックになり、今この問題を解決しなければ一生後悔すると思い、自ら志願してパートナーセールスの再現性を見出すミッションに着手し始めました。
他社パートナーセールスの実態を知る
まず始めたことは、パートナーセールスに関わりのある方々に話を聞きまくるということでした。手探りで再現性を見出すよりも、先人たちから学ぼうということで、SNS経由や紹介を中心に最初の2週間で30社ほどのパートナーセールス従事者やパートナーセールスコンサルの方々とコンタクトを取りました。そこで集めた情報としては主に以下です。
その結果、分かったこととしては「アクションベースでの指標管理が難しい」「パートナータイプで見るべきポイントが異なる」この2点でした。
アクションベースでの指標管理が難しい
複数の方々から商談をつくるために行っていることとして出てきたのが、「勉強会」「営業同行」「会食」などのアクションです。一見すると、これらのアクションは確かに商材理解や関係構築が進み、商談創出に結びつく有効なアクションかと思いましたが、同時に「それらを実行しても商談に繋がるわけではない」といった言葉もありました。
パートナータイプで見るべきポイントが異なる
ディストリビューター系、地銀系、通信キャリア系、営業代理店系などの業種をはじめ、そのパートナーの企業規模/営業人数やパートナー契約種別、取扱商材数などによってどのように関わるとよいか異なっていました。そのため、パートナーセールスの再現性にはパートナータイプごとに重点を変える必要があると分かりました。
そして、何よりも理解できたこととしてパートナービジネスの再現性を見出すのは簡単なことではないということです。次のパートでは、そのヒアリングを踏まえてどのように自社へ落とし込んでいったのかをご紹介します。
パートナーセールスに先行指標は存在するのか?
ここからは実際に取り組んだことを紹介していきます。
1.パートナータイプの整理
上述の通り、一律の枠組みでは難しいことから、ダイニーでは従来のメインパートナーとこれから強化したいパートナー像の2軸で整理を行いました。
この整理を行なったのち、活動方針としては以下のような状態を定めました。
2.パートナータイプに合わせた活動方針の策定
次に進めたのが活動方針の策定です。
以降に関しては、従来のメインパートナーさまのケースを例にして紹介していきます。
まず取り組んだのは、アタックリストの回収です。
目的はパートナー各社のポテンシャルや取り組み意欲を把握することで、冒頭で記載したように既存パートナー社数で100社近く存在していることから、優先度付けが極めて重要でした。
「今月どのパートナーさんから何件の商談を獲得するか」の視点だけではなく、「来月以降の商談獲得を見据えた上で活動する」という視点も踏まえて主に以下観点から優先度A-Dの設定を行いました。
優先度毎のアクションについては、「定例の頻度 × 個別アクションの深さ」で整理を行っています。あくまでもポテンシャルと意欲があるパートナーに対しては柔軟に対応していきたいという考えから、具体的なアクション内容まで定めることは現時点でしていません。
このようにして、限られたリソースをどのパートナーさんに使えば商談獲得に繋がるかを明確にして活動しています。
3.アタックリスト〜商談に至るマイルストーンの設定
パートナータイプの整理→パートナータイプ毎の活動方針が決まると、あとは商談獲得までのマイルストーンを見つけることができれば先行指標の管理が可能と考えました。
ここでも、アタックリストを回収したことが活動に大きな影響をもたらしており、それまでは「どこか紹介できる先ないですか?」「ここ繋がりないですか?」といったターゲット選定に関する議論で時間を費やすことが多々ありました。
それが、アタックリストを起点に「バイネームで商談打診先のリクエスト」「商談打診先へのアクション合意」「商談打診先へのアクション実施」「商談」といった流れがつくれるようになり、パートナーセールス活動の大半を商談獲得に向けた実行に注力する時間とすることができました。
あとは上記マイルストーンをSFAやCRM,PRMなどのツールで計測可能にし、それぞれのCVRやリードタイムデータが管理できれば先行指標が見れる状態の完成です。
今年中には、マイルストーン間のCVR可視化、目標となる商談獲得件数から逆算したマイルストーン毎の目標件数がおける状態になることを目指して現在進行形で取り組んでいるところです。
結論
ということで、パートナータイプによって難易度は異なりますが「パートナーセールスに先行指標は存在する」と考えています。
ただし、まだまだダイニーにおいてもトライアンドエラーの真っ最中のため、また数ヶ月後には違った指標で運用しているかもしれません。
ぜひ、皆さまの組織においても取り組んでいることがあれば勉強させてください!
最後に
ダイニーでは、2024年9月にパートナーチームの体制強化を行いましたが、2024年11月時点で4名体制とかなりの少数精鋭で取り組んでいます。
まだまだダイニーパートナーセールスの再現性確保の道は半ばで、やりたいことは山ほどありますが一緒にチャレンジしていただける仲間が圧倒的に足りていません…泣
今回は先行指標に関する話でしたが、自社にとって相性の良いパートナー企業選びや先行指標と連動するフィー設計など、現在進行形で取り組んでいるものが他にもたくさんあるので、完成された組織ではなく、未完成な組織を一緒につくっていくことに少しでも興味のある方がいらっしゃればラフにご連絡お待ちしています!
また、Xで日々の学びや悩みを呟いているので、フォローいただけると嬉しいです!
最後の最後になりましたが、この場をお借りしてパートナーセールス周りのヒアリングにご協力いただいた皆さま、ありがとうございました!
近況の報告と、これからもパートナーセールスを盛り上げていきたいと思っていますので、引き続きよろしくお願いします!
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