農工大クラフトビールとマイクロブルワリーの悩みをDAO・NFTで解決するアイデア
どうも初めまして、2021年から始まった農工大ビールプロジェクトの代表をしている松村です。今は博士課程の3年ということで、毎日泣きながら論文を作成していて、絶対にこんな記事を書いている暇はないんですが、思いついてしまったことをお伝えしたくこれを書いています。
内容は、マイクロブルワリーとDAO・NFTの相性ってかなり良いのでは?
もっと言えば、僕のやっている大学ブルワリーとDAOってこれしかないという組み合わせなのでは?というお話です。
研究×プロの技術×学生の素人アイデア=農工大ビールプロジェクト
まず、農工大ビールプロジェクトについて簡単に説明します。これは僕の母校である農工大の研究力と、学生の斬新なアイデアというかビギナーズラックを、OBのクラフトビール醸造家の和泉ブルワリーさんの技術でまとめてもらい、この世に1つしかない、オリジナルクラフトビールを作るっていうプロジェクトです。
去年は農工大の魅力である「農工融合」をテーマにした、「超音波熟成ブルーベリーエール」という世にも奇妙な作品を600Lも作りまして、見事に予約は即完、異例の速度で売り切れになりました。
重要なコンセプトとして、アイデアの中心となる学生が毎年代替わりすることで、「去年の先輩よりもすごいことやってやるぞ」という、純粋なモチベーションに賭けていることにあります。もちろん素人が中心となるので、運営としての僕や周りの大人のお知恵でなんとか成立させようと思っているところです。
去年やってみて分かったのが、OBOG、地域の方々、大学周りの人、いろんな人がちょっとずつ協力させて作るクラフトビールが最高ということです。今年も面白い挑戦を後輩中心に始まったところなので応援していただきたいです。
将来的には、美術大の作るアーティスティックな瓶ビールとか、ロボットがサーブするビールとか、大学のオリジナリティを生かしたクラフトビールを集めて、大学発ビールの祭典「オクトーバーユニバーシティ」を開きたいという夢もあったりします。
直近の課題:実験的なブルワリーを作りたい!
さて、僕のワクワクがお伝えできたところでいきなりですが目の前の課題が山盛りです。まず、現在のような委託醸造だけだと、マイクロブルワリーの本来の醸造スケジュールを圧迫してしまいます。それに「雨水でビールを作ろう」とか「コオロギビール作ろう」とか「電流を流しながらビールを熟成させよう」とか、さすがに頼めない実験的なことも多いです。
それと、「松村が卒業してしまう」(ちゃんと博論受理されれば)というビッグイベント、酒関連の免許を取ることなどを踏まえて、来年以降の運営母体を作る必要があります。
ということで、「大学ブルワリーを立てて実験的なビール工房を作りたい!」というプランをメンバーと画策しているんですが、色々な人に少しずつ手伝ってもらいたい、特に代替わりする学生に主導権を渡したいという特性上、株式会社・社団法人・サークル?どれもなんとなくピンと来てない部分がありました。(免許がいるので酒造と酒販の部分は会社にします。)
DAO・NFTとの相性が良いのでは?
そんな時になんだか流行ってるなーっていうDAOやらNFTの話を聞いていまして、これはマイクロブルワリーとの相性最高なのでは?と気づいてしまい、今これを執筆しています。
DAOというのは、約束事がちゃんとしているサークル、って感じなのかなと、ざっくり理解しているんですが、僕たちのやっている大学ビール作りっていうのが、まさにDAOのプロジェクトっぽいのかなと思いました。というのも、プロジェクトの参加者自体がお客さんだったり、瓶詰めを応援者が手伝ってくれたり、時間はないけど応援はしたいから大量にビール買って配ってくれる人がいたりして、参加するのが楽しいみたいな部分が大きいからです。しかも、プロの醸造家さんや、教授やデザイナーさんの力を寄せ集めてビールを作っている感じも欠かせなかったりします。
インセンティブ設計が上手くできそう
特に、DAOだとそういう参加者へのインセンティブの設計が上手くできそうだ、と感じています。今は正直ボランティアになっていて、松村がプロジェクト後に瓶を持って「ビール払い」しに行くしかないんですが、ビール飲めない人もいるし、賞味期限があるので50本あっても困ってしまう方もいらっしゃるんですね。報酬を現金で出す財力もないですし、出せても少ないのですが、参加してもらう方には今後の伸び代も含めた夢を買ってもらってる感じがしています。なので、トークンとの相性が良いのかなぁと。
それから、農工大クラフトは1年間いろいろと作戦を練って実験をして、「年に一度の自分たちの代の作品」としてクラフトビールを作っているので、2025年の農工大クラフトはまじで最高傑作だったな、とか、今年の代はすごそうだぞ!、みたいな甲子園的な雰囲気が生まれていくと思います。なので、その年の農工大クラフトをレシピ込み・販売権込みとかでNFT化してみるとか、それを予算に挑戦するとか、成功したらその代の学生たちが沢山トークンをもらえるから頑張るとか、起きるんじゃないかなと妄想してます。
年度ごとに農工大クラフト参加者にNFTでバッチを送るとか、それがいつかプロジェクトが大きくなった時に価値のあるものになったら良いなと。スタートアップ的に大きくなる感じじゃないかもしれないけど、最初期に手伝ってくれた方にちゃんとインセンティブを支払いたいなっていう思いがあるわけです。
トークンの使い道
仮に農工大ブルワリーができて、タップルームで飲めるようになったとして、トークンでビールが買えたりすると良いかなと思ってます。その他にも、色々あるんだろうけど勉強不足です。
ざっくり、狙いとしては、一日店長してくれたり、デザインしてくれたり、仕込み手伝ってくれたり、プロジェクト参加したらトークンが貰えて、それを使って貢献者が他の人を店に誘ってビールを奢って、プロジェクトに興味を持ってもらって参加してもらって、という流れが作れたら面白いなと。
色んな人が、少しずつ手伝って、少しずつ得できる枠組みを作って、挑戦的で科学的なクラフトビール工房を作れたら、学生にとっても、お客さんにとっても、マイクロブルワリーにとっても面白い場所になるんじゃないかな、と。なんなら、僕の理想とする冒険者ギルドみたいな未来の大学像に近いものが作れるんじゃないかと夢想しています。
最後に
正直DAOとかNFTとか、ちょっと知っただけの思いつきでここまで書いてしまいました。なので、詳しい方にご意見をいただき、勉強させていただきたいので、もしご興味ありましたらお声をかけていただけると嬉しいです!
以上、博論を書いてきます! by まつ村
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