大学をRPGのギルドみたいな場所に変えたい【みんな起業する一億総冒険者社会】
「起業家が増えれば社会が変わる」と言いますが、
それはそのサービスによって変わるのではなく、そういう主体的な生き方をする人が増えれば変わるということだと思ってます。
いわゆるイノベーター理論の左側に人口を寄せたいわけです。
人類を変革するようなスタートアップなんてそうそうないんじゃないでしょうか。それはサイエンスとかアートの世界だと思うタイプです。そういう人はスタートアップなんてしてないで重力制御の研究した方が良い気がします。(インターステラー信じてる派です。)
ところで、留学生ばかりのコミュニティにいると全員違うのが当たり前すぎて、変な発言とかいう概念が消えます
起業するよ!おー、かっけー
ニートになるよ!おー、おもしれー
みたいなノリです
その根底は相手のことをよく知らないし、コミュニケーションも大変なので、相手の話を敬意を持って傾聴することにあります。
そんな社会は超絶生きやすいです。
日本もそうなりたい。
で、僕は日本人で日本に住んでるわけですが、日本は多様性が著しく低いです。というより協調性が信じられないほど高い。
これは結構生きづらいです。変えたい。
変えるべき理由は知りませんが、変えたいです。
協調性の高さはみんなの共通言語が多すぎることに由来すると思ってます。
お笑いがまさにそうだと思うのですが。共通言語がありすぎて、上手に引用する人が面白いという、高度すぎるコミュニケーションです。(モノマネとかあるあるとか)
したがって、日本ではマジョリティがすぐに誕生するわけです。マジョリティ内の同調圧力は人を殺します。コミュニケーションの質が高いのは楽しいのでキープしたいですが、生きづらいのはよろしくないです。
なので、日本の多様性を上げたい。
どうすれば多様性が上がるかというと、
移民を半分以上にするか、一人ひとりの主体性を上げるか、居心地の良い小さなコミュニティを作るかの3択じゃないかなーと思います
僕は後半2つを組み合わせるのが良いと思っています。
自分で主体性の高い人を育てて、そいつらで徒党を組む訳です。
で、それをやるのに向いてるのは大学かもしれないです。
大学オワコン説は僕も賛同なのですが、大学はマジョリティがみんな行くところであり、色々とチャレンジできる環境でもあります。上手に生まれ変われば大学は超絶面白い場所になると思います。
僕のイメージする新しい大学はみんながプロジェクトを持ち寄って多様性あるメンバーでその解決を目指す、RPGのギルドとか酒場みたいなイメージです。大学に行くとクエストが受注できて、仲間もできるし楽しい。社会の人たちは大体学生になっていて(冒険者)、大人も子供も混ざってます。
例えば、こないだOBのギター屋さんと話したんですが、ギターって木材が資源不足でなかなか作れないんですよ。
で、日本には良い木材がこれまでにタンスとか家とかに使われまくってた。
なので、中古木材のメルカリみたいなものを作って(森未来さん的な)、ギターとしての利用価値がある木材を判別できる工学を研究して、最高級リサイクルギターとか作れるんじゃないかって話をしました。
このプロジェクトを、そのOBと僕とまだ挑戦したことのない学生とやり手の大人がチームで立ち上げて取り組んだら、それを背中を押して場所を貸してくれる大学があったら、良い挑戦と成功体験に繋がる気がします。
そういう挑戦と実験を試す場所に大学はなれると思うんです。
実際にそういった試作として、僕は植物電池プロジェクト、農工大クラフトビールプロジェクト、などなど色々やってます。
大学の経営は年会費と手数料と投資にシフトしていきたいです。投資っていうのは、大学発の大小様々なスタートアップの立ち上げを支援して、出資して、リターンを得るという形ですね。勇者パーティーを支援して魔王を倒してもらうのと同じです。
国からの研究費といわゆる外部資金っていうのは研究機関としての大学運営資金ですよね。これはこれで大事です。ここで言っているのは生涯教育とコミュニティプラットフォームとしての大学です。
主体的で創造的な人材が増えれば研究力も上がるんじゃないでしょうか?自分の努力が形になると思ってた方がやる気になる研究者も多いと思います。そうでもないかもですが笑笑
ってことで、日本中に冒険者が増えていくと、自由で楽しくて多様な社会になっていって良いと思います。
資源とエネルギーが枯渇して、成長ばっかりを目指すことが大して格好良くない思想の昨今。冒険者を目指しましょう。
ちなみにトップの写真はSPring-8のBL01です