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新しいスピーカーとオーディオアンプ

新しいスピーカー、おまけにオーディオアンプとCDプレイヤーがやってきた。嬉しいけれど、やや残念な気がしなくもない…。というのも、新しく購入したというわけではないのだ。少し前に書いた後輩がオーディオ装置を一新した際のお下り。ちょうど買い替えも覚悟しつつあった*ので、大いに助かった。以前にも書いたように、LPプレイヤーもオーディオアンプも30年超なのだ。プレイヤーはある時レコードを聴きたくなって再び使い始めたのだし、アンプはそのために必要なフォノイコライザーが付いていたので復活させたのだった。

新しくやってきたスピーカーはKEF iQ9、それからアンプとCDプレイヤーはデノンのPMA-CX3とDCD-CX3のペア。10年超の少し古い機器だけれど、それでもそれまでのものに比べるとオーディオアンプとCDプレイヤーは断然新しいし、おまけにちょっと高級。KEFのスピーカーはそれまで使っていたB&Wのものより新しいわけじゃないけれど、初めての4ユニット、3ウェイ構成という高さ90センチ超のトールボーイタイプ。はじめは映画用に、と思っていたのだけれど(スクリーンの前に出せる)、ちょっと勿体無い気がしてオーディオ用にすることに決めた。

それらがやってくることになったら、すぐに準備を始めた。こういうことに関しては、いつも以上に計画は早かった。しかし、実践はやっぱり遅かった(とほほ)。やり始めると、例によっていろいろと問題があるのだ。特に、我が家の床は剛性がない上に、ちょっと傾いている(不動産屋さんが言うのには、建物の施工上の問題らしい)。おまけに、スピーカー用のスパイクは新居に移ってからは使っていないと聞いていたから、まずは固いベースから。はじめはコンクリートの平板を購入しようと思っていた。ただ、なかなか見つからないのだね。ようやく、とあるホームセンターで、御影石の平板を見つけたので早速購入。あとは傾きの調整の為の制振ゴムや滑り止めシートも。

スピーカーその他は思っていたよりも早く届いた。で、すぐに結いで聴いてみた。ところが、どうしたことか、どうもうまく鳴っていない気がする。

ずいぶん柔らかな響きで、高い音に張りがない。ぼんやりした音のように聴こえたのだ。

ヤマハのAVアンプとB&Wのブックシェルフ(こちらは映画用。たぶん今のところは、設置の仕方のせいで、やや膨らみがちの音)と比較してみたら、改めてそう感じた。

スピーカーに付いてきたケーブルは太かったせいでなかなかうまく入らなかったために、根元の方のねじを緩めて現れた穴に差し込んだのだったが、もしかしたら結線のしかたに問題があるのかとも思い、もう一度調べてみると、スピーカー側のコードにバイワイヤリングと書いたテープが巻いてあり、アンプ側の端子もバナナプラグになっているらしいということが分かった。

それでも、まだ低音が勝ち過ぎている。それで、スピーカーの足元に手持ちのインシュレーターを挿入。すると、またほんの少し良くなった気がした。それから元の持主に訊いて、トーン・コントロールで低音を絞り、高音を0に戻すとぐっと良くなった。ビル・エヴァンス・トリオもだいぶいい感じになった、気がした。

そして、迂闊にもその後に、送られてきた時の袋の中にスパイクが入っていたのに気がついて、すぐに挟んだ。

今度こそ、良くなるはずだったけれど、依然としてもう一つ。到底、実力を発揮しているとは思えない音(一方で、もしかしたら、期待が大きすぎたのかという気もし始めた)。

で、他に何かおかしなところは無いのかともう一度点検したら、なんとスピーカー側のネジが緩んでいた(やれやれ)。そこで、しっかりと締め増ししたら、今度こそ正真正銘、いい音。柔らかくたっぷりとしていながら、張りもある。低音をもう少しても増幅してもいいかなと思うくらい、ぐっと引き締まった音になった。大きなスピーカーの良さなのか。つい、ヴォリュームを上げたくなる。やっぱり、基本に忠実に、正しい使い方をしなければ、せっかくの能力も生かせないのだね。気をつけなくてはいけない。

色々と初めて経験すること、また久しぶりに体験することが多かったが、これからもやれることがまだまだありそうです。まずは、B&Wのスタンドあたりからか。そして、カートリッジを交換したらハム音が入るようになったLPプレーヤーも修理に出しすことにしよう***(LPプレイヤーは構成部品が少ないので、安価に修理できるはずと教えられた)。

一段落すると、お酒を一杯。そうして改めて眺め直すと気になるところも出てくる。例えば、B&Wの背が足りないのが気になった(ツィッターの位置が耳の位置より低い)。とりあえず、余っていたヤマハの小さなスピーカーをスタンド代わりに使ってみた**。

並んだKEFとB&Wのサランネットを外すと、なかなかかっこいい。

当分の間は、いろいろと試してみようと思う。楽しまなくちゃ(つい調子に乗って、ワインを飲みながらこちょこちょとやっていたら、ワイングラスを割ってしまったけどね)。

* 壊れる時は色々なものが続いてダメになる。あるいは、機械は必要な時に壊れる(マーフィーの法則)のは、どうしたことだろうか。
** 修理に出してほぼ4週間ほどになっても、まだ見積もりさえ来ない(ま、とても混んでいて忙しいということは聞いていたけれど)。と思っていたところ、ちょうど1ヶ月経った時に、電話がかかってきた(ま、こうしたものだね。コストもちょっとかかった)。これで、またレコードを楽しむことができる。でも、なぜか片チャンネルからしか音が出ないのだ(やれやれ。でも、これも今は解決済み)。
***その後、手頃な値段のスチール製のスピーカースタンドに変えたけれど、音質の面の変化はともかく、見た目の安定性はうんと改善された。(F)

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