みちのく一人旅 DAY4-1 松島やあゝ松島や松島や
三陸道の洗礼
4日目。4/1。新年度は釜石で迎えました。地元以外で迎える新年度はいつ以来だろうか。
7時半にホテルを出て今日は南三陸を巡る日です。
国道沿いに大船渡方面に進み釜石郊外から三陸道に乗ると…あれ?方向が違う…!?
復興道路として整備された三陸道(三陸沿岸道路)はICがやたらと多く伊達で例えるなら黄金、稀府、伊達中心部、長和、有珠全てにICがあるイメージ。
中心部以外のICはハーフインターになっていて,出ることはできても入るときは片方にしか行けない作りになっているのです!
(例:釜石北ICの場合,仙台方面には合流できるが八戸方面には合流できない)
あえてハーフインターにしてサービスエリアも道路沿いには作らないことで
利用者を地元の道の駅やGSに誘導し、復興の一助を担ってもらう意図があるのかなと思っています。
釜石北ICでひとまず降り,ラグビーワールドカップが行なわれた釜石市鵜住居地区で給油。沿岸部共通の風景ですが、尾根のような巨大防潮堤が目を引きます。
瑞巌寺
地図とにらめっこしてこの日は気仙沼ぐらいかなと思っていたら三陸道は思いのほか快適。釜石から1時間半ほどで着いてしまい時刻はまだ9時。せっかくならこのまま松島まで行ってみるかということでさらに南下することにしました。
10時半に松島の無料駐車場に到着。さすが有名観光地だけあってオフシーズンの平日なのに幅広い世代で賑わってます。駐車場から坂を下り松島の中心部へ。
松島はじっくり巡ると丸1日かかる一大観光地。島の方は今度来たときでいいかなと思っていたので、今回は伊達家の菩提寺である国宝「瑞巌寺」を訪れました。
ちなみに我が地元は北海道伊達市。「伊達」ゆかりの土地です。
北海道伊達市を拓いた亘理伊達家は伊達政宗の祖父の代に本家から別れた分家で、厳密にいうと地元とは直接関係ないのですがそこは仙台藩62万石に敬意を表してということで。
門をくぐると参道沿いの杉並木が見事。掛け値なしの美しさです。
湾の小島が天然の防波堤の役割を果たし、東日本大震災では壊滅的な被害こそ免れたとされる松島ですが、瑞巌寺本堂手前のこの杉並木までは津波が来たそうです。杉並木がアシンメトリーになっているのはそういう理由なのかな。
拝観料が必要な本堂内は撮影禁止ということでここは文章だけですが、
狩野派による堂内の襖絵は息をのむ美しさで一見の価値あり。「奥州の覇者」の文化水準の高さを今に伝えています。政宗以下歴代藩主の位牌もここに安置されています。
奥松島大高森
瑞巌寺を出て萩の月(初めて食べたけど美味しすぎて感動した)を買って松島は終わり。また今度ゆっくり来ます!
まだ11時半。後は道なりに釜石へ戻ります。
まずは石巻と松島の間にある奥松島。松島ほど大規模な観光地化が進んでいなくて原初の松島を堪能できる場所でした。
「みちのく潮風トレイル」の一部でもある大高森山頂に駐車場から15分ほどで登りこの景色。松島は、火山灰が固まった凝灰岩と、海底の砂がたまってできたシルト岩・砂岩でできているそうですが、その地質の成り立ちを感じる雰囲気の良いトレイルです。芭蕉が歩いた松島の道もこんな感じだったのでしょうか。
大高森からは蔵王方面から仙台を経て石巻、牡鹿半島金華山方面まで綺麗に見渡すことができます。「宮城野」「杜の都」という言葉がぴったりの風景。嵯峨渓という綺麗な渓谷もあって次回は訪れたいポイントです。
当初の予定にはなかった松島でしたが、短時間ながら楽しむことができました。掛け値なしの美しさを誇る松島ですが、松とリアス海岸の組み合わせは三陸沿岸のデフォルトな景色。この後三陸沿岸を北上していく途中で気づくけど、決して松島だけが特別な風景なのではなく普通の漁村の何気ない風景がそれぞれの美しさをもつのが三陸の魅力です。
松島は平泉同様に季節を変え時代を変え一緒に行く人を変えてこれからも訪れたい素敵な場所でした。
次回は「DAY4-2 石巻」です。今回もありがとうございました!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?