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みちのく一人旅 DAY5-3 たろうとしんたろう
宮古市田老地区
龍泉洞を後にして再び宮古市。震災遺構を訪ねるため宮古市田老地区へ。1896年(明治29年)の明治三陸大津波と1933年(昭和8年)の三陸大津波により壊滅的な被害を受けた地域であり、東日本大震災の前から高さ10メートルの防潮堤が整備されてきました。しかし、東日本大震災の津波はこの防潮堤を超えて田老の街を飲み込み、甚大な被害をもたらしました。
まずは震災遺構「たろう観光ホテル」へ。内部の見学はできませんでしたが、
1階と2階が完全に破壊されてしまった建物の様子が、津波の脅威を静かに物語ります。
たろうとしんたろう
「たろう観光ホテル」からほど近くにある道の駅「たろう」。そちらに車を駐めて田老の街を歩いてみました。かつての田老中心部が壊滅的な被害を受け、災害復興住宅や行政施設が新設されるなど人口回復エリアである道の駅周辺は「新田老」とされているようです。三陸鉄道の新駅「新田老」駅(入場券なしでホームに入れる)もかつての「田老」駅から近い場所に新設されています。
かつての防潮堤の外に新しい防潮堤が作られている風景を眺めながら歩きます。震災後に巨大な防潮堤が整備されている風景は三陸共通ですが、かつての防潮堤との二段構えは田老ならではないでしょうか。しかし、「防潮堤を超える」津波が来ることを前提にいかに避難するかという地域の力を防潮堤と組み合わせることが本当の「多重防御」であることを田老の街を歩いていると感じます。
「たろう」、「しんたろう」という名前の知人がいるので2人に駅の写真を送ってみる、という粋なこともしてみました。
次回はいよいよ「DAY5-4 旅の終わり」です。
今回もありがとうございました!