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DIYBookScanner(ハードウェア編1)

ハードウェア編ではDIYでBookScanner本体を作成します。
シンプルな設計でそこまで複雑な加工はないため、落ち着いて丁寧に作業して行きましょう。
素材の平面出しなど本格的な下準備は行いませんが、あまりに寸法が違う場合は切り出したほうが良いかもしれません。
また、木材カットなどで工具を扱う際は十分に注意してください。
DIYBookScannerを3つのパーツに分けて作成し、最後に組み上げます。

各パーツとその名称

クレードルの作成

この章では本を載せる台であるクレードルを作成します。
V字型の側面板の上に本を載せ、スキャナヘッドが本を押し付けて平坦化するのを補助します。
位置調整のために底面にキャスターがついています。

材料一覧

クレードルの作成に必要な材料です。
ホームセンターのコーナンで入手可能(2024年7月)ですが、全く同じものが手に入らない場合は類似品でも問題ありません。
厚さ13mmの桐集成材の接着に使うため、両面テープは幅が広くないものが適しています。

$$
\begin{array}{|l|r|r|r|} \hline
\text{商品名} & \text{参考価格} & \text{個数} & \text{小計} \\ \hline
\text{MDFパネル(450x300x5.5mm)} & 298 & 1 & 298 \\ \hline
\text{MDFパネル(300x300x5.5mm)} & 228 & 1 & 228 \\ \hline
\text{桐集成材(150x13x450mm)} & 298 & 1 & 298 \\ \hline
\text{どこでもキャスター M} & 548 & 1 & 548 \\ \hline
\text{ねじ(2.7x25mm)} & 128 & 1 & 128 \\ \hline
\text{両面テープ} & 378 & 1 & 378 \\ \hline
\text{合計} &  &  & 1878 \\ \hline
\end{array}
$$

材料一覧

工具一覧

使用する工具です。
斜めカットが必要なためスライド丸ノコを使用します。
お持ちでない場合はレンタルスペースで作業できないか探してみてください。

  • 電動ドリル、ドリルビット(4mm, 2.5mm, 面取り5mm)

  • スライド丸ノコ

  • NTドレッサー

  • ドライバ、差し金(L字型定規)、鉛筆、ドリルガイド

左:差し金、右:面取り用ビット

底面MDFパネルの加工

底面となる300x300x5.5mmのMDFパネルを加工します。
図面(cradle_bottom_mdf.pdf)を参考にして、MDFパネルに穴あけの位置とガイド線を描いてください。

穴あけ位置とガイド線

4mmのドリルビットで貫通穴を開けたのち、面取り用ビットで裏表の面取りを行います。
残りの穴も同様に加工します。

NTドレッサーで面取りをして完成です。

左:NTドレッサー、右:完成図

側面MDFの加工

側面となる450x300x5.5mmのMDFパネルを加工します。
図面(cradle_side_mdf.pdf)を参考にして、MDFパネルに穴あけの位置とガイド線、カット線を描いてください。

穴あけ位置とカット線、ガイド線

先程と同様に4mmのドリルビットで貫通穴をあけて、裏表の面取りを行います。

中央のカットはホームセンターのカットコーナーで行うことをお勧めします。
まれに酷いズレ方をするので、試しカットをしたほうがいいかもしれません。

カットコーナーのパネルソー
中央カット前後

NTドレッサーでカット面のバリ取りや角の面取りを行えば完成です。

支柱板の加工

カット線

斜めのカットがあるためスライド丸ノコを使用します。
スライド幅が短くて1度で切断できない場合は反転させながらうまくカットしていきましょう。

三角形の支柱が4つできれば完成です。

完成図

部品の組み立て

これらの加工した部品を組み立て行きます。
側面のMDFパネルに支柱を取り付けます。
三角形の長辺に両面テープを張り、ガイド線に沿って張り付けて下さい。
MDFパネルのカットした辺は微妙に歪んでいるので外側にするほうがよいです。
また三角形の支柱も底辺は平らな面を選ぶほうがよいです。

2.5mmのドリルビットを用いて下穴をあけます。
2.7x25mmのさら木ねじでねじ止めします。

反対側も同様に組み立てます。

左右の側面板と支柱

次に底面MDFパネルを取り付けます。
支柱の底辺に両面テープを張って、底面MDFパネルに貼り付けます。

同様に2.5mmのドリルビットで下穴をあけて、2.7x25mmのさら木ねじでねじ止めします。

最後に、底面MDFパネルの四隅にキャスターを取り付けます。

以上でクレードルは完成です。
試しに本を置いて、移動できるか確認します。


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