【閑話休題】オンライン飲み会における成果と課題の考察
前回まで慣れない重たいトピックで走り続けて暫く放置していましたが、区切りがついたのでようやく一服です。閑話休題はこれまでのトピックから逸脱し趣くままに書き殴っていく不定期シリーズです。
ーコロナ禍による外出自粛の中、突如脚光を浴びた「オンライン飲み会」。実は筆者は当初から「リモートドリンク(遠隔飲酒)」「テレドリンク(在宅飲酒)」「遠距離宴会」などと称し、「オン飲み」の可能性に注目し、日々研究を重ねてきた。どうすれば「飲み会」の体を成せるか、どうすれば多人数が参加する中でもリアルな飲み会に肉薄できるか。なおこの2~3か月、友人先輩後輩には多数お付き合いをいただいた。感謝申し上げたい。
幸い「オン飲み」プラットフォームは多数存在する。コミュニティにより何を使うかは様々で、筆者も積極的に様々なツールを模索してきた。今回は主要プラットフォーム3つを挙げ、一個人の私見ではあるがこの1、2ヶ月試してきた中での知見を述べたい。
①LINE…言わずもがな。ビデオ通話機能を活用。
②Zoom…ビデオ会議システム。アプリのインストールが必要。参加するだけならブラウザからでもいける。
③たくのむ…オンライン飲み会ページ。主催者がページを作って参加者にURLを配布する。
次にオン飲みを円滑に進める上で重要な点を以下の通り挙げる。
①流麗さ【重要度★★★★★】
画面や音声が途切れることなく持続できるか
また、言葉の途切れや遅れを極力抑え会話として成立させられるか
これなくしてオン飲みの成立はない。この点は3つともあまり大差なく、概ね問題がないように思う。経験上は「たくのむ」では一部参加できないユーザーが発生した。僕もなぜかノートPCで参加すると親和性が低い。Zoomでは画面が固まるユーザーが見受けられた。意外にもLINEが最も無難なのかもしれない。ただ結局は個々人の回線の問題?
②参入障壁【重要度★★★★☆】
いかに参加者に気軽に参加してもらえるか
「この人に何とか参加してもらいたい」といった非常連を呼びたいときには極めて重要となる。
これも「LINE」が強いということになるのだが、「LINE」は参加者に応じその度ごとにグループの構築が必要となるため、そこに至るプロセスと残存したグループの処理が面倒かもしれない。
その点、「たくのむ」はその場限りのURLが作成されるので、その度ごとにグループを作る必要がないし、呼びたい人にだけURLをばら撒いて呼べる。受信した側も、参加できない・したくない時でもグループ通話の通知が流れてくるよりは無視しやすいと思う。
「Zoom」についても参入は大して難しくないのだが、インストールやパスワードのひと手間が他の2つには劣るか。
③ビジュアル【重要度★★★☆☆】
大局的に飲み会のビジュアルを捉えているか
各人の顔や動きが鮮明か、見やすいビジョンになっているか
これは「Zoom」は発話の際にワイプが光るので見やすい。背景も変更できるので遊び心も十分。
「LINE」もエフェクトが豊富なのでいろんな顔に加工できる点が良いが、スマホだと4~6名までしか参加者の顔が映らない。
「たくのむ」はシンプルで無難といえば無難なのだが、ウ○ンの力との意味不明なタイアップがちょっと邪魔だった…(笑)
④持続性【重要度★★☆☆☆】
途中で遮断することなく持続可能な飲み会となりうるか
これは「Zoom」の分が良くないかもしれない。無料ライセンスの場合、40分でタイムアウトする設定になっているためだ。まあ結局は入り直せばいい話なのだが、タイムアウトをきっかけに貴重なゲストがフェードアウトする恐れも?逆に「そろそろ飲み会から抜けたい…」という方にとっては「Zoom」がいいのかも?
ちなみに「たくのむ」では任意で制限時間を設定できる。1次会、2次会などより飲み会の臨場感を出したい方、ダラダラせず最初にキッチリ時間を決めたい方にはおすすめ。
(参考)「セキュリティ」についても重要だ、という方もいると思いますが僕の場合「オン飲み」で喋っている内容など極めてどうでもいいことばかりなので無視しました。
まとめるとこんな感じ?それぞれに得手不得手があるようなので、何を重視するかで使い分けてもらうといいのかもしれない。
家庭と飲み会の共存共栄
オンライン飲み会は在宅で深夜から参加できるという点で画期的なシステムであった。家庭持ちであっても子供を寝かしつけてから参加できる。
すなわち、
「家庭と飲み会が両立する」
「家庭に穴をあけることなく多様なコミュニティで飲み会ができる」
のである。
これで家庭の平和も保たれる…!と思っていたのだが、他のオン飲み経験者からのヒアリングによれば、意外にも奥様界隈からの苦情が散見された。
どうやら原因は「酒が進み知らず知らずのうちに声が大きくなっていく」「深酒し結果的に翌日家庭に穴をあける」といったことが挙げられるようだ(オーダーストップや注文待ちがない、ツマミが少なくなりがち、といった点で無意識に深酒するリスクがあると思われる)。電車の中で電話している人がいるが、その不愉快さと同種なのかもしれない。
やはり周りへの気配りあっての平和といえそうだ。個人的には夫婦それぞれがオン飲みをすることでお互いの秩序が保たれる気がするので世帯持ちは参考にしてほしい。
とまあ最後はヤッツケぽくなったが、思わぬメリットがあることは間違いない。アフターコロナとなれば人々はリアルな飲み会に回帰していくのかもしれないが、それでも僕は「オン飲み」を続けていきたいし、リアルな飲み会に肉薄、いやそれを超越できるよう今後も日夜研究に励んでいきたい。-
それでは、次のオン飲みでまたお会いしましょう。
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