美味い茶漬けはお茶屋に聞け[1]

どうすれば美味い茶漬けを喰えるのか.
ワインならソムリエやらワインショップの店員,
日本酒なら蔵の人に聞くのが一番だろう.

ということで美味い茶漬けとはなにかをお茶屋さんに聞いてみたいと思う.

記念すべき第一弾は黒崎井筒屋の「細川製茶」である.
黒崎井筒屋には3つほどお茶屋があるが,おすすめはこの細川製茶である.
恰幅の良いおじさんとお姐さんが二人でやっていて試飲やらなんやらをさせてもらった上におすすめのお茶を教えてくれてリーズナブルなのを教えてくれる上にどうしよっかなーみたいな顔をして20秒くらい悩むとちょっと値下げしてくれる.なお抹茶もある.

本日も意気込んで訪問すると女性の店員さんが二人.
「あれ,おじさんはいないんですか」
と聞くと
「あ,きょう大将は出張中なんですよ」とのこと.

あのおじさん,大将っていうんだ.

ということで今日は若いお姉さんが色々と教えてくれた.

こんな話を書いているとこいつは本当に真面目に研究しているのかと思われるかもしれないが認知科学の研究の半分は「教えてくれる人探し」だと言っても過言ではない.ような気がする.

閑話休題,どストレートに聞いてみた.
「お茶漬けに合うお茶ってどれですか??」

まったく失礼な奴である.ダルダルの襟元のワイシャツにチノパン,黒のスニーカーを履いた30手前の輩が,天下の井筒屋様の御茶屋で煎茶を求めるという時点で若干の場違い感.
そこに来て「お茶漬けに合うお茶」と来たもんだ.
俺なら無視するね.冷やかしなら帰ってくれ.試飲の紙コップ捨てたらとっとと出ていきな.二度とこの紺色の暖簾くぐるんじゃないぜ.

しかしそこは天下の井筒屋細川製茶である.

「お茶漬けなら静岡茶ですね!」

答えてくれた.朗らかに答えてくれた.
どうやら静岡茶一択らしい.

お姉さんいわく,お茶漬けに向くお茶とは
・安い
・甘みよりも渋みが特徴のもので,さっぱりとした味
・熱いお湯で出して渋みをしっかり出すのもgood
(烏賊の塩辛とかは縮むのでぬるめのお茶にする)

らしい.ということでさっぱり系の静岡茶がいいんだとか.
緑茶の他には玄米茶なんかもいいらしい.
なかなか第一回にしては有益なコメントを得てしまった...

ということで本日は
静岡茶「農家の自信作」300g(1000円)
勧められた黒豆茶「焙煎あとひき黒豆茶」(1000円)
を購入.

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なんでも細川製茶の黒豆茶は,単に煎るだけではなく
大豆を蒸してから煎っているので,生のままでも食べられるのだとか.
ポリポリ食べるとあの節分の味が口の中に広がっていい感じ.
お茶として飲むときには急須に入れて30-40秒でふやけるらしい.
もちろんしっかり待って飲んでもいい.
あとは米を炊くときに上からふりかけて炊くと,赤飯のように色が出た黒豆ご飯が堪能できるそうな.

細川製茶のお姉さんありがとうございました.

なかなかいいシリーズになりそうである.


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