無知と恥と青い春
この記事は2022-03-14 16:10:08の移載
サンダーバードの車内にて3日間を振り返り、
仕事へ向かっている。
RENEWへ行き、ほだかに会うための旅は
終わりを告げようとし、日常がこちらを見て
手招きしている。
今日は曹洞宗の総本山だという永平寺へ。
日本史は常に欠点だったので全然記憶にない。
木々が優しい雨を纏っている中、静かな境内を
見学する。境内はとても広く、荘厳だった。
天井や柱に凝らされた設えを見てほだかは
「今、これを作れる大工さんはほぼいない」と
言っていた。たしかに、宮大工は本当に貴重だ
と聞いたことがある。
いろんなことをリフレインさせながら進む。
スリッパの音が鳴らないように踵から
着地しながら進んでいると、お経をあげてはる
声が聞こえてきた。何かはわからないが何かを
やっていたので厳かな気持ちで聞いていた。
心地のいい何かがあたりを包んでいく。
雨上がりの寒さもまた心地がいい。
常に日常のとなりには非日常が潜んでいて、
その非日常に触れられた瞬間だった。
荘厳な時に触れ永平寺でもう少し過ごそうと
昼食を取ることに。
胡麻豆腐やお蕎麦などの御膳をいただいた。
五臓六腑に染み入る素朴な味わいが嬉しく、
あっという間に平らげた。その際にほだかから
「福井はどうでしたか」と尋ねられた。
総括的に言うと日常をまた元気に過ごすための
英気や元気、未来の楽しみが増えた旅だった。
大学を卒業し社会人になって、1年が経った。
その間、いろんなことを体験させていただき、
友人たちとの付き合い方も変わっていった。
そもそも大学までと違って決まった曜日時間に
友人に会うということがなくなった。
ある程度の間隔を空けて会うことが多くなって
人と会うことを何よりの養分にしている僕には
これに慣れるまで時間がかかった。
それでもその分、次に会う時に話すネタが
増えるし、変化をも楽しむことができるし、
何よりも会った時の多幸感たるや、筆舌に
尽くしがたいものだ。
だからこそ、とても楽しかった。
意義がある時間も無駄な時間も、全部。
久しぶりに会えてよかったし、いろんな刺激を
もらい、元気をもらい、気力を得られた。
これからも定期的に会って変化を楽しみたい。
日常の中にはいっぱい恥もかくし無知なことも
あって、忸怩たる思いもするだろう。
それでもその中には青い春がたくさんあって、
支えてくれるものごと、ひともたくさんある。
そんなものごとやひとを愛し愛されてほしいと
心より願う日常も悪くない。
いつだってぼくらは青い春に戻ってこれる。
青い春を懐かしみながら現在進行形で青い春を
積み重ねていくのだろう。
京都で近鉄特急に乗り換え、見慣れた風景に。
日常へだんだんと近づいてきた。
さて、変化したと評されるように今日も明日も
日常を全力で楽しもう。では各々の佳き日を!
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