黒字リストラ、抜けている議論
業績が好調であるにも関わらずリストラをする「黒字リストラ」が増えている。
増えているといっても2019年で9100人程度なのでそれほどまだ多い人数ではない。
この流れは基本的にはいい流れだと考えている。
誰もが自分の出した価値に応じた収入を受け取るべきだと思うからだ。
企業に雇われて働いているならその価値を判断するのはその企業である。なので期待した成果を出すことができない被雇用者がいたら解雇できるようにすべきだろう。そうでないと社会全体が沈んでいくことになる。
一度正社員として雇うと、報酬に成果が見合わなかったとしても解雇することはできない、この日本特有の雇用形態は異常である。
かつてのように比較的単純な仕事も多く、国全体が右肩上がりで成長していた時代なら良かったが、時代はら変わってしまった。
このままこの雇用形態を続けるなら、企業は正規採用に非常に慎重にならざるを得ないし、もちろん高い成果に高い報酬を出すこともできないし(一度高い報酬を出してしまうとそれが数十年続いてしまう)、思い切って新規事業にチャレンジすることもできなくなる。
理想的には定期的に雇用者側が被雇用者の報酬と成果を見比べて雇用を継続するかどうかを決めるスタイルが望ましい。
そのようなスタイルにすれば、労働者側は雇われている企業への貢献度を上げられるよう日々創意工夫をするだろうし、大きな成果を出せば大きな報酬を得られるようになるだろうし、報酬が不満なら他社に移ることも今以上に容易にできるようになる。
企業側も報酬に成果が見合わない社員を陰湿なやり方で自主的な解雇に向かわせるような非常に非生産的な活動をしなくて済むようになる。
なので基本的にはこの流れに賛成なのだが、併せて議論しなければいけないことがある。
セーフティネットだ。
今後はAIに代替されるような、決められた業務しかできない付加価値の低い人がリストラ対象になっていくわけだが、人々に求められる仕事の難易度は年々上がっていく。AIの活用が進むのだから当然のことだ。
そうなるとその難易度に追いつけない人が大量に出てくる。
そういう人に向けたセーフティネットの議論と整備が必要だ。
それなしにリストラの施策ばかりを進めると極端な格差社会が生まれるだけである。そうなると社会不安が増し、治安も悪化するためデメリットの方が目立ってしまう。
セーフティネットは国民に一律で配布されるベーシックインカム等になるだろう。
その原資の一部を企業が負担するようにする。法人税を上げるのもいいだろう。累進課税を導入するのもいい。
そうして最低限の生活を保証できるようにした上で、雇用に関しては成果をシビアに見るようにする。年単位の更新のようなスタイルにする。
この双方がなければ社会全体の幸福度を上げることはできないだろう。
2020年はますますこの黒字リストラの流れが加速する可能性がある。併せてセーフティネットの議論も進むことを望む。
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