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AVGOブロードコムのBSを読んでみた。


↑PL
↑BS

PLよりBS分析て面倒くさいですよね。m(_ _)m。
さっそく。

BSで1番大きい数字はTotal assetsです。
BROADCOMのTotal assetsは$72,861m、PLでRevenueは$35,819mです。よって総資産回転率は0.49で、資産合計に対する売上は0.49であるということになります。

Current assetsは$20,847mでLong-term assetsは$52014mです。
Inventoryは$1898mで、InventoryはCOGSの17%程度で2ヶ月程度の在庫を抱えていることになります。

Gross margin (35819-11129)/35819=0.68なので、
仕入れコストに対して68%を乗せて販売しているということになります。

Accounts receivableはRevenueの8.8%程度で1ヶ月半程度の売掛金があります。

Long term assetsはCurrent assetsの2.5倍、Revenueの1.45倍であります。Long term assetsの中で一番大きいのはGoodwillでLong term assetsの85%を占めています。買収合併の際に支払われた金額が対象企業の純資産を上回る部分を表す無形資産のことです。GoodwillはTotal assetsの60%に及び、つまりM&Aで拡張してきたのかなと予想できる。Goodwillがあまりに大きいと減損リスクが大きいです。

Total liabilities and equityは$72861mでTotal stockholders equityは23988mで、つまり株主資本が株主資本及び負債の合計の33%で、負債は67%であります。

Retained earningは2682でTotal stockholders equity $23988mの1割程度しかない。Additional paid in capitalは$21099でRetained earningの7.8倍あります。払込資本に頼る経営なのかなという印象です。

払込資本は28%、負債が67%,
負債の中で大きいのが長期負債の$37621mで負債の77%を占めています。長期負債は無担保シニアノートで企業が資金調達を行う際に発行する債権のことです。買うのは銀行、保険会社、年金基金、ファンドなどが買います。債務の元本払い合計は$40815mです。この将来の債務合計は年間売上を上回ります。

・2024年の$1563mの返済を考えるとRevenue$35819mの4%を返済に充てることになる。
・CFを分析して、債務返済の資金の確保ができているか確かめる必要があります。
・リスクは返済額が売上を超えているので企業が売上変動に対して脆弱であることを意味しているので、景気後退、業績悪化によって売上が減少したら債務の返済が面倒くさくなります。

・借入が成長のためなのか深掘りする必要がある。
 流動性比率は2.8なので短期支払能力については安心です。自己資本比率も33%ですし。
・明確な成長計画や収益性の計画があるのか、決算書から調べる必要があります。
・1番リスクなのは総資産の60%がのれん代である事です。

今回はBSだけ分析しましたが、次回記事でCFの深掘り、中長期成長計画の深掘りをしていきたいと思います。

このBS分析の時点でブロードコムを買うかと聞かれたら、買えないです。😑。

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