【FX初心者用】~テクニカル分析編~「移動平均線」を完全解説!
知らないと負ける!?最も多く使われるテクニカル「移動平均線(MovingAverage)」
おはようございます。
FXトレーダー兼、会社経営をしているハジです。
今回はトレンド系テクニカルの超超超王道の移動平均線(MovingAverage)を、初心者でもすぐ使えるように、徹底解説していきます。
いくつものテクニカルある中で、最も多くのトレーダーに知られ、使われており、信頼性の高いインジゲーターとうのもあり、
移動平均線を正しく理解し、正しく使用できるようになるだけでも勝率は劇的に変わります。
そんな移動平均線を正しく理解していないというのは、
サッカーをプレイするのに、まずどこにボールを蹴ったらいいか知らないでサッカーをする事と同じくらい、無謀なことです。
むしろ一般トレーダーが移動平均線を知らずして、FXで勝ちを増やしていく事はできないといっても過言ではありません。
移動平均線を使わないで勝てるトレーダーさんも中にはいますが、それは、移動平均線がどのような計算式やロジック(論理)で表示され、それが何を意味するのか?などの基礎知識をしっかり理解しており、
移動平均線を表示させなくても他のテクニカルやロウソク足だけでトレード判断ができているためです。
なぜかと言うと、移動平均線の仕組みを理解するという事は、相場の値動きの平均を理解していることになるため、
現在の相場が平均より上か下どちらなのか?その状態から今後どう動いていく可能性があるか、など、エントリー根拠を立てやすくなるからです。
また、移動平均線は別の記事でもご紹介するMACDやその他インジゲーターにも使われているほど、
移動平均線の仕組みは相場のトレンkを把握するインジゲーターの基礎として活躍してる指標なのです。
僕や僕の周りの億トレーダーでも必ず知っている基礎知識ですし、移動平均線だけで勝てるトレードをしているトレーダーさんもいるくらいです。
なんとなくでなく、しっかり理解することで勝率がかなり変わってくるテクニカル分析であると同時に、
複雑そうに見えて、とてもシンプルで分かりやすい指標ですので、今回でしっかり覚えていきましょう。
①移動平均線(MovingAverage)ってなに?
移動平均線は、過去一定期間の終値の平均値を結んだもので、トレンド系のインジゲーターになります。
「トレンド=上昇局面や下落局面に信頼性が高いインジゲーター」
「オシレーター系=レンジ局面において、今のレートが買われすぎ、売られすぎを判断するのに信頼性の高いインジゲーター」
移動平均線を表示させることにより、今の相場のトレンドが上昇トレンドなのか?下降トレンドなのか?それともレンジ(均衡状態)なのかを判断する事ができます。
例えば20日移動平均線あれば現在から過去のローソク足20本分の終値の平均値となります。
・月足チャートで表示させた場合=現在から過去20ヶ月分の終値の平均ライン
・日足チャートで表示させた場合=現在から過去20日分の終値の平均ライン
・1時間足チャートで表示させた場合=現在から過去20時間分の終値の平均ライン
として表示されます。
つまり、この移動平均線の位置と傾きを見れば相場のトレンドが見えてきます。
移動平均線よりローソク足が上に推移していれば過去一定期間の終値の平均よりも価格が上がってことを意味するため、上昇トレンドとしてロング(買い)エントリー根拠を立てられますし、
逆に移動平均線よりローソク足が下に推移している場合は、過去一定期間の終値の平均より価格が落ちていることを意味するため、下降トレンドとして、ショート(売り)のエントリー根拠を立てることができます。
②移動平均線の仕組みと種類
移動平均線には代表的なもので、3種類あります。(細かいものや、オリジナルの移動平均線を含めると無数にあるが、よく使われる代表的なもので十分。)
1・単純移動平均線(SMA : Simple Moving Average)
単純移動平均線は、一定期間の終値を平均して表示させたものです。
一番シンプルな平均線ですが、相場が動いた場合など、期間内の全ての終値を単純に平均しているので、過去チャートとの乖離が大きくなってしまう傾向にあり、相場の急な動きに追随できないというデメリットがあります。
【例 : SMA】日足の過去5日分の終値が下記であるSMAの計算例
1日目:100 2日目:200 3日目:300 4日目:400 5日目:500
(100+200+300+400+500)÷5=300
※この計算では日に日に価格が上がっているため、平均値が高くなっていき上昇トレンドを形成する。
2・指数平滑移動平均線(EMA : Exponential Moving Average)
SMAは、過去の一定期間における終値の平均値ですが、指数移動平均線は一定の期間の直近の値を重視しています。
つまり、SMAより売買サインを早く確認するを得意としているのが、EMAです。
SMAとの比較として、SMAは長期的なトレンドの方向性を見るのに向いているが、直近の値動きによる売買サインが遅れがちなります。
一方、EMAはSMAよりも直近の値動きに早く反応するが、大きなトレンドやレンジ相場ではダマしが多くなります。
つまり、全体的なトレンドを把握して行うトレードではSMAの方が向いており、スキャルピングやデイトレードなどの短期売買を行うトレード手法の場合は、EMAが向いている。
という風に使い分けることができます。
「だまし とは?」だましとは、テクニカル分析で買いシグナルや、売りシグナルが出ているのに、その通りに上昇・下降が行われない事を指します。騙されたトレーダーは損失を出す可能性もあり、このだましの発生を100%避けることはできません。
EMAは、SMAの計算で直近の終値を2倍したもので、SMAよりも実際の価格に近い移動平均線となります。
5日EMAを例にすると、5日目の終値のみを2倍にして計算します。
【例 : EMA】日足の過去5日分の終値が下記であるEMAの計算例
1日目:100 2日目:200 3日目:300 4日目:400 5日目:500
(100+200+300+400+500+500)÷(5+1)=333
3・加重移動平均線(Weighted Moving Average)
加重移動平均線は、一定期間の価格を過去になるほど低く、直近になるほど高く評価して算出した移動平均線です。
5日平均線の場合、5日目を価格を5倍、4日目の価格を4倍、3日目の価格を3倍、2日目の価格を2倍、と直近の価格をその日数で掛けて、価格に重み付けをします。
トレンドの転換をより早く捉えることが出来ますが、EMAよりも更に反応が早すぎるので注意したいです。
WMAは移動平均線の中で一番早く反応する指標で、短期トレード向きと言えるのですが、過去の価格を盛り込んでいないので、ダマしが多いという欠点もあります。
SMAは過去のレートの平均値を表しますが、直近の値動きに対しての反応が鈍いというSMAの欠点が指摘されました。それを補うためにEMAが使われるようになり、EMAよりも更に直近の価格に比重をおいて算出した移動平均線がWMAです。
WMAとEMAは「直近価格を重要視している」点では同じですが、WMAはEMAよりも過去の価格を軽視しているという点が異なります。
WMAは押し目買い、戻り売りを仕掛けるときに有効だと言われています。
【例 : WMA】日足の過去5日分の終値が下記であるWMAの計算例
1日目:100 2日目:200 3日目:300 4日目:400 5日目:500
(100×1+200×2+300×3+400×4+500×5)÷(1+2+3+4+5)=367
結局どの移動平均線を使えばいいのか?
その答えは、ズバり、答えることができません。
理由は、スキャルピングなのか?スイングなのか?どのようなトレードスタイルでトレードするかによっておすすめされる移動平均線の種類が異なるからです。
各種移動平均線の特徴をまとめた早見表で、どの移動平均線が自分のトレードスタイルに合っているか確認しましょう。
なめらかさ WMA>EMA>SMA 移動平均線はなめらかなほど大きな上昇・下降トレンドの判断ができ、シグナルの信頼性も高まる。
直近の値動きへの反応 SMA>WMA>EMA EMAは振れ幅が少なく、直近の値動きに早く反応するため、トレンドの転換点を見る上では優位性があります。
値動きへの追従 SMA>EMA>WMA WMAは緩やかなトレンドを形成している相場では、もっとも価格に追従して推移します。価格に合わせてきれいにWMAが追従していれば、トレンドが形成されているとの見方ができます。
③移動平均線の設定期間
移動平均線の期間については、5,8,21、50、75,100,200などの期間がよく使われています。
「移動平均線の設定期間はどの数値が一番いいのか?」という永久の疑問がありますが、結論からいうと、短期は5か8、中短期は21か25、中期は50か75、長期は100か200を使うことがおすすめされます。
しかし、厳密に細かな数値にこだわり過ぎる必要はありません。というのも、移動平均線のパラメーター(期間)は、世界中のトレーダーによってどの期間を採用しているかは完全にバラバラです。
全員がEMAの25だけを見ているというこは無いのです。
基本的にテクニカル分析は、相場参加者が使用することによりチャートに変化が表れます。多くのトレーダーが同じ分析を使用することで、そのテクニカル分析の予想に近い相場の変動が起こりやくなります。
このように、多くのトレーダーが使っているテクニカル分析を使用する事は、自身の取引の根拠を強めることに繋がります。
また、これらの期間の移動平均線が意識されている理由は、各期間が時間や日に対してきりが良い数値となっているためでもあります。
しかし、その数値も曖昧なものなのでそこまで意識しすぎる必要もありません。
④移動平均線の役割
トレード勝率を上げるために使う移動平均線の主な役割は大きく分けて2つです。
(1)相場状態を理解し、どう相場が動いていくかなどのストーリー構築のための環境認識としての役割。
(2)ロング(買い)またはショート(売り)の判断、エントリー根拠としての役割。
(1)の環境認識としての使い方では、為替市場で勝負をしていくにあたって、エントリーよりも一番最初にするべき作業です。
地図が無い状態で、行ったことない目的地に到達することはかなり難しいですよね?
移動平均線を使った環境認識では、
今の相場が買い圧力が強い上昇トレンドなのか?
売り圧力が強い下降トレンドなのか?
それとも買い圧力vs売り圧力が均衡しておりトレンドが形成されていないレンジ相場なのか?
今の相場の状態を捉え、いつどのタイミングでどうエントリーするのか?の根拠を立てやすくするために使われることが多いです。
また、ほとんどのトレーダーが移動平均線で環境認識をしているため、移動平均線が示すラインはかなり相場で意識されやすく、環境認識としての信頼性が高いのが特徴です。
ではどう移動平均線を使う事で、エントリーの意思決定のための環境認識をするのか?代表的なものをご紹介します。
〇移動平均線の傾き、ローソク足との位置関係で相場の方向を掴む。
上の画像をご覧ください。
ドル円の日足チャートに20日移動平均線と40日移動平均線を表示していますが、移動平均線よりローソク足が上に推移しており、上昇トレンドを形成しています。
移動平均線は相場参加者が行った過去の取引の終値を平均した値を表すラインです。
そのラインより高い位置でローソク足が推移している状態は、
買い圧力が強いトレンドになるため、上昇トレンドと見ることができます。
こちらの画像では移動平均線よりローソク足が下に推移しており、下降トレンドを形成しております。
相場参加者が行った過去の取引の終値を平均した値を表すラインよりも下に推移しているこの相場は、売り圧力が強い相場になるため下降トレンドと見ることができます。
さらにこちらの画像では、ローソク足が移動平均線の上下を交互に推移しています。
この場合は買い圧力と売り圧力が均衡するレンジ相場になるため、上昇局面か下降局面かがはっきりしていない相場になります。
移動平均線のみだとエントリー根拠が立てずらく、そもそもエントリーを見送って様子を見てみるなどの、冷静な判断ができます。
〇移動平均線の角度で相場の強さを分析する。
移動平均線の角度は、相場のトレンドの強弱を表します。
移動平均線の角度が急な程、そのトレンドが強いことを示します。逆に角度が緩やかであれば、そのトレンドが弱いことを示し、そのトレンドの終わりが近づいていることを示唆します。
下記のチャートでは、下降トレンドから上昇トレンドに転換し、最初は緩やかな上昇が次第に強くなり、移動平均線の角度が急になっています。
その後、上昇の勢いが弱まると、移動平均線の角度も緩やかになり、最後はトレンドが転換し下降トレンドに転換しています。
このように、相場は波形のような動きをしており、上昇はいつか弱まり下落していきます。
買いたい人が増え、価格が上昇し、移動平均線が上向きになると、多くのトレーダーも買い注文をいれるため価格が上昇し、それに伴い移動平均線も上昇していきます、
下落トレンドも同じ理屈です。
また、移動平均線から今の価格が大きく離れると、再び移動平均線の近くに戻ってくるという傾向があります。(乖離を埋める)
これはずっと買われすぎ、売られすぎという状態は売買の特性上、続くことは無いからです。
買った時の価格から上昇すれば、いづれは売って決済する必要があるため、いつかは売り注文を出すことになります。
また、上昇しすぎた価格をみて買い注文を出す人も減るため、
決済したい人が増え、買う人よりも、売る人が多くなり、更に買う人も少なくなれば、チャートは下がり、移動平均線に近づいていきます。
上昇時に限らず下落時でも同じことが言えます。売られすぎた通貨はいづれ決済のために買い戻されるため、チャートが移動平均線に近づき乖離を埋めてきます。
このように、移動平均線でこの動きをとらえるだけでも勝率は一気に高くなります。
〇移動平均線がサポート(支持帯)レジスタンス(抵抗帯)として働く。
サポート(支持帯)とは価格が下がってきた時、相場参加者に意識された価格近辺に支えられるようにして、現在の価格が下げ止まり、反発して上昇する価格帯のことを言い、
レジスタンス(抵抗帯)とは、逆に価格が上昇した時、相場参加者に意識された価格近辺に抑えられるようにして、価格が上げ止まり、反発して下がる価格帯を言います。
移動平均線が相場のサポート、レジスタンスとして機能しやすい背景には大衆心理が大きく関わっています。
どういうことかと言うと、まず前提として、移動平均線は過去一定期間の平均値です。
そのため移動平均線より価格が上に推移している=平均値よりも高い価格ということになり、
平均より高い価格であり続ける限り、買いたい人も増え続けます。
上昇トレンドに合わせて買いを考えている人達は、できるだけ安い所で買いたいと考えるため、
一旦価格が落ちてきて平均値を下回らない安値で買い注文(押し目買い)をいれる心理が働き、
価格はあたかも移動平均線で反発したかのように再度上昇していきます。
⇩移動平均線がサポートになり、ロウソク足が移動平均線に近づくと反発。
逆に下落トレンドに合わせて売りを考えている人達は、できるだけ高い所で売りたいと考えるため、
※トレンドとは逆の値動きでエントリーする事を「押し目買い」「戻り売り」と言う。
この一連の流れから、多くの相場参加者は、相場の上昇時、下落時に相場を移動平均線が支えている、抑えている流れになっていると、
また値動きが押し返されるかもしれないと注目しているのです。
〇移動平均線レジサポのブレイクアウト(抵抗帯を抜ける)はトレンド転換サイン
価格(ロウソク足)が移動平均線によるサポート、レジスタンスを抜けた場合、トレンド転換のサイン言われています。
「トレンド転換とは、上昇トレンドから下落トレンドへ。下落トレンドから上昇トレンドへ、トレンドが転換することを言います。」
例えば、上昇トレンド中に、元々平均より高かった価格を下回るという事は、
それだけ買いたい人が減った事を意味し、逆に売りたい人が増えた事を意味するため、買いから売りへ相場参加者の目線が切り替わるのです。
また、移動平均線をレジサポラインとして見ていて、そこに損切を置いてるトレーダー(相場参加者)が多い事も、価格がレジサポラインを抜いた際に新たなトレンドが発生しやすい要因の一つです。
「移動平均線は世界で一番使われている」という理由から、
多くのトレーダー(相場参加者)に意識されるからこそ、移動平均線がサポート、レジスタンスとして機能しやすく、トレンド転換の仮説立てとしても優位性が高いのです。
このように、移動平均線を使うことで全く的外れなエントリーをしてしまうリスクを減らし、今の相場で買いと売りどっちに寄せたエントリーをするべきかが分かるため、環境認識として非常に役立ちます。
メリットとしては一目瞭然でトレンドが分かるが、デメリットとしてはレンジ相場では機能しないという傾向があるため、
多くはトレンド中の環境認識として使用される事が多いです。
〇移動平均線で大局観(大きな相場の流れ)を把握し、優位性の高いエントリーができるようにする。
基本チャートでは月足、週足、日足、時間足、分足、と様々な時間軸でチャートを見ることができます。
大きな足で形成されているトレンドほど、そのトレンドの力は強いため、大きな足に沿ったトレードは優位性が高いと言われています。
5分足と4時間足でどれほど優位性が違うのか比べてみましょう。
5分足のロウソク足では5分ごとの約定された売買履歴を1本として表示させていますが,
4時間足の場合は4時間の間で取引が成立(約定)された売買履歴を1本として表示しているため、5分の値動きでは4時間足のチャートでは然程動きません。
5分の履歴の48本分が4時間足の1本分になるので、4時間足の値動きの方が力が強く、優位性が高い事が分かると思います。
また複数の時間足のトレンドが確認できればより精度の高いトレンド判断ができるようになるため、
自分がエントリーする時間足の2個上のチャートは最低でも確認し、
大局の流れでは、上昇トレンドなのか?下落トレンドなのか?レンジなのか?を把握することで、実際にエントリーする時間足の値動きの方向性をある程度把握する事ができます。
分かりやすく簡単に例えると、1時間足でデイトレードを考えているとします。
一時間足より上位足の「四時間足」、「日足」では上昇トレンドだった場合、大きな足の値動きは上昇傾向であるため、
一時間足も上昇中であれば買いの優位性が高いといえます。
逆に一時間足が下落して下げ止まり、再び上昇し始めたとしたら、
絶好の押し目買い(上昇中に安く買う)として更に優位性が高いトレードと言えます。
⇩ドル/円 四時間足チャート(上昇中)※立ての青線が同じ位置
⇩ドル/円 一時間チャート(上昇中)※立ての青線が同じ位置
この各時間足で環境認識をすることを「マルチタイムフレーム分析」と言い、また別の記事で詳しく解説しますが、相場で損をなるべくせず勝ちを増やしていく上では必須分析項目と言えます。
そう、実はこのマルチタイムフレーム分析をしやすくしてくれるのが移動平均線です。
各時間足ごとに移動平均線より価格が上と下どちらに推移しており、どのトレンドにいるのかを確認するのでも良いのですが、
チャートを映し出す画面が複数無いと、毎回画面を切り替えたり、一つの画面にいくつもの時間足チャートを表示することで小さくなって見づらくなってしまいます。
ですが、一つの時間足チャート画面で上位足の平均的な値動き、トレンドの方向性を移動平均線を数本使う事で確認することできます。
方法は非常にシンプルで、例えば一時間足でトレードを考えているとします。
一時間足のチャートに、一時間足の20SMA(単純移動平均線)と、四時間足の20SMA(単純移動平均線)を表示させたい場合、一時間足の4倍が四時間になるため、一時間足の20SMAの四倍になる一時間足の80SMAが四時間足の20SMAになります。
⇩※下記の図(EMA表示だがSMAとして紹介)
上位足の20本分の平均値として移動平均線を表示させることで、大局の流れを見つつ、下位足でのエントリータイミングを図りやすくなるという訳です。
※ちなみに、一時間足チャートで20SMA(単純移動平均線)を表示した場合、一時間足の20本分としてだけではなく、
20時間の平均値として見ることができるため、四時間足に換算した時「20時間/4時間=5」になるため、四時間足の5本分を見ていることと同じになります。
つまり、一時間足で5SMA、20SMA、80SMA、を表示させた場合、
一時間足での短期の流れ、中期、長期の流れを見つつ、
四時間足の5SMA、20SMAを見ていることと同じになりますので、より環境認識がしやくなります。
(2)のエントリー根拠としての役割では、短期と長期の2本の移動平均線を使うことで、ロングまたはショートどちらでエントリーするべきかを判断する仮説を立てやすくなります。
移動平均線を使ったエントリーポイントとしては代表的なサインをご紹介します。
〇ゴールデンクロス 期間の短い移動平均線(短・中期線)が、期間の長い移動平均線(中・長期線)を上に超えるとゴールデンクロス。
ゴールデンクロスは下落の後に出る現象です。下落中、短期の移動平均線が中長期の移動平均線を下から抜いてくるということは、トレンド転換を示唆するシグナルと言えます。
また、期間の短い移動平均線が長期の移動平均線を超えてくるという事は、値動きの低い価格帯の平均だった重りが、やっと除かれたとうことで、トレーダーも反応し上がりやすくなります。
〇デッドクロス
期間の短い移動平均線が、期間の長い移動平均線を下に抜けるとデットクロスというシグナルがでます。
デッドクロスは上昇のあとに出る現象です。これまで安心して買っていた人の価格を、短期間で割むことにより、下がりやすくなります。
〇移動平均線の王道 パーフェクトオーダー
パーフェクトオーダーとは、移動平均線を3本表示させて、短期・中期・長期の3本の移動平均線が順番にキレイに同じ方向に並んでトレンドが発生している状態のことです。
買いの場合は下から、長期→中期→短期の順番にキレイに並んでいて、かつ移動平均線が上向きのとき。
売りの場合は下から、短期→中期→長期の順番にキレイに並んでいて、かつ移動平均線が下向きのときがパーフェクトオーダーとなります。
パーフェクトオーダーは、トレンドの期間が短いと発生しない特徴があるため、しっかりとしたトレンドに乗ることができます。
なぜなら、短期間で終わるトレンドは、パーフェクトオーダーになる前に、それぞれの移動平均線が収束(交差)してしまうからです。
また同じパーフェクトオーダーでも、それぞれの移動平均線の角度が急な程、トレンドが強いことを意味し、トレンドが継続する期間も長くなる傾向があります。
パーフェクトオーダーは徹底順張りシグナルです。トレンドフォローという、トレンドの流れに合わせた売買戦略(順張り)で使うのが基本です。
パーフェクトオーダー中の押し目・ゴールデンクロス・デッドクロスでエントリーするようにしましょう。
〇信頼度の高いゴールデンクロス・デッドクロス
パーフェクトオーダーが起こる際におきる、ゴールデンクロス・デッドクロスはとても信頼度の高いシグナルとなります。
ゴールデンクロスを例にあげ確認しましょう。
下記のチャートの赤丸が信頼度の高いゴールデンクロスですが、下から、長期→中期→短期の順番にキレイにならんでいてかつ、移動平均線が上向きのときのゴールデンクロスで、相場もその後上昇していっています。
一方、青丸は移動平均線の順番が買いのパーフェクトオーダーでないかつ、傾きも上向いていないため、信頼度の低いゴールデンクロスの後、長期線が抵抗となってしまい価格が上抜けにくくなってしまっています。
〇絶対に知っておきたいグランビルの法則
移動平均線を使った有名なトレード手法として、グランビルの法則があります。
グランビルの法則による売買手法は、計8パターンにより構成されています。移動平均線の流れに対して現在価格が接近した時や離れた時、売買シグナルで示したものです。
グランビルの法則 買い4パターン
①移動平均線が下落後、横ばいになるか上昇しつつある局面で、ローソク足(価格)が移動平均線を下から上へクロス。
②移動平均線が上昇している局面で、ロウソク足(価格)が移動平均線から一時的に下へ乖離。
③ロウソク足(価格)が上昇する移動平均線の上にあって、移動平均線に向けて下落するも反発して再び上昇。
④移動平均線が下落している局面で、ロウソク足(価格)が移動平均線ととても大きく乖離して大きく下落。
※売り4パターンも同様の反対
⑤移動平均線のダマしや過信に注意!
これまで、移動平均線の仕組み、種類、期間設定、環境認識としての使い方、そしてエントリーシグナルを学びました。
特にゴールデンクロス・デッドクロスやグランビルの法則などの売買シグナルですが、短期線ほど線に現れる値幅が小さかったり、エビデンスもすくないことから一時的な反応で、そのシグナル通りに相場が動かないことも勿論ありあす。
これがいわゆるダマしというものですが、不確実性の高い相場に参加するにあたって「絶対にこうなる」という過信を持ってしまうと、それ通りに動かなかった時にやけになってしまいやすく、結果大損したり、なかなか勝つ事ができなくなる初心者が多いです。
あくまで、なにも根拠のない完全運ゲーにならないように、多くの相場参加者から意識されたポイントを抑え、自分のトレードに対する根拠を集めていき勝率を上げていくイメージがベストです。
つまり、時にはだましに合ってしまったり、想定通りの値動きにならなかったときは、自分で決めたトレードルールに従い、迷わず損切りをして切り替えるなどして、自分のトレードを正当化しないという事です。
価格がどうなるかの答えは相場しか知りませんし、予想を完璧に当てることは不可能す。
それよりも、決めたルール(移動平均線など)に従い、想定外のことや、ダマしにはしっかり損切をいれ、損小を意識してくさだい。
移動平均線を根拠にしたトレードの場合、ここまで伸びるだろうな、もしくは何pipesとれたら、など利確する目途も立て、欲張りすぎず利益を積み上げていきましょう。
損切、利確ポイントに関してはトレード手法や使うインジゲーターによって変わるため、また別の記事でご紹介します。
⑥まとめ
今回はインジゲーターの基本中の基本、移動平均線を徹底解説致しました。
筆者は環境認識として使うことの多いですが、今いる相場の環境はどんな状態で、どの流れに乗ってトレードすれば良いのか?を仮説立てられるだけでも、初心者の頃は勝率がよくなり、トレードに対する迷いもカットできるようになりました。
そのくらい環境認識は重要ですし、その上、移動平均線を正しく理解し活用するだけで、環境認識が容易になり、売買シグナルも見つけられるため、
しっかり理解して活用していきたいインジゲーターです。
是非皆さんも、実際にチャートに移動平均線を表示してみて、「その相場の環境はどうなっているのか?」「そして売買サインはでているのか?」
相場を観察し、エントリーしてみてください!
最後まで記事を読んでいただき、本当にありがとうございます。