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「FXの聖杯」公開に向けて 5 ノミ行為を避けるには

 個人投資家としては、ノミ行為をしない店頭FX業者等に口座を開設したいところですが、前回解説したとおり、どの店頭FX業者が、ノミ行為をしていないのか分かりません。

ところで、FXの問題の多くは、店頭FX業者の相対取引という形態に起因します。店頭FXというのは、金融商品取引所などの公開市場を介さず、当事者同士が相対で取引を行う取引のことをいいます。取引を取り仕切っているのは店頭FX業者ですから、取り扱い通貨・スワップポイント・スプレッド・ロスカット基準等は、各店頭FX業者が自社で独自に決定できます。

それゆえ、個人投資家の損失がFX業者の利益となり、両者の間に公正なルールがなければ、個人投資家等は、その力関係から多大な損失をこうむるおそれがあります。
 
この店頭FXの問題点は、店頭FX自身のルールでは決して解決することができません。なぜなら、店頭FX業者と個人投資家の両者の利益が対立しているからです。つまり、店頭FXであるかぎり、どの店頭FX業者を選んでもノミ行為の可能性を排除することはできません。「NDD業者」を選んでも無意味です。

それゆえ、ノミ行為をしない業者を選択したいならば、海外FX業者は論外として、くりっく365取扱会社を選択するのが賢明です。


1 ノミ行為を避けるには

 以前書いたの記事の「はじめに」で、選択すべきFX業者の基準をあげました。その基準の内の一つは、くりっく365取扱会社(FX業者)を選ぶということです。そして、くりっく365取扱会社(FX業者)を選んだうえで、さらに他の選択基準を満たすものに絞り込んでいくという手順を踏んでいきます。

もっとも、くりっく365は、建玉の最低単位が1万通貨であるため、投資資金の少ない方は、1000通貨で取引できる店頭FX業者を選ばざるを得ないでしょう。しかし、そのような方もFXに勝ち続け口座資金が増えてきたら、店頭FX業者から「くりっく365取扱会社」に資金移動することをおすすめします。

なぜなら、店頭FXは、ノミ行為などの相対取引がビジネスモデルであるため、店頭FX業者を選択しつづけるかぎり、投資環境が個人投資家に不利となるからです。そして、店頭FX業者をいくら乗り換えようとも、店頭FXであるかぎり、店頭FXの欠点である「ノミ行為のリスク」から完全に逃れることはできません。

(1)くりっく365取扱会社(FX業者)について

 ア ノミ行為の可能性
 
くりっく365でもノミ行為(相対取引)は法律上可能ですが、くりっく365取扱会社(FX業者)との相対取引ではなく、マーケットメイカーとの相対取引となり、債権債務関係は、株式会社 東京金融取引所との間で生じます。

つまり、読者が口座を開いた「くりっく365取扱会社」がノミ行為をする可能性はないということです。

また、「くりっく365」は、外国為替市場に参加する主要な金融機関(マーケットメイカー)数社から為替レートの提示を受け、その中で、顧客に最も有利になる価格をシステムで自動的に合成し、そのまま顧客に提示しているので、顧客に不利なスリッページは発生しにくく、顧客を狙い撃ちしたストップ狩りも基本的には起きません。

つまり、為替レートを提示するのはマーケットメイカーであるため、注文を取り次ぐ「くりっく365取扱会社(FX業者)」は、為替レートを自由に操作できないということです。

くりっく365と店頭FXの違いは、下記図のとおりです。


この図については、後日説明いたします。

ただし、かつて、ランド/円の急落で、マーケットメイカーの一社が問題を起こしたことには注意が必要です(https://zai.diamond.jp/articles/-/37214)(※)。もっとも以後同様の事件は発生していないので、店頭よりも個人投資家を狙い撃ちしたストップ狩りは起きにくいといえるでしょう。

イ 「くりっく365取扱会社(FX業者)」を選ぶ理由

(ア)業者の廃業や倒産による「建玉の強制決裁」をさけるため

 「くりっく365取扱会社(FX業者)」を第1選択基準にあげるのは、建玉が、業者の廃業や倒産により強制決裁されることをさけるためです。建玉から利益を得るには、短期で済む場合もあれば、塩漬け等で長期を要する場合もあります。もし、塩漬け時に業者の廃業や倒産があれば、建玉そのものは信託保全の対象外なので、含み損のある建玉は、強制決裁により損失が発生します。このような事態を避けるには、業者の廃業や倒産があっても「建玉をそのままのポジション」で他のくりっく365取扱会社に原則移管させるくりっく365を選ぶより他ありません。
また、業者の信頼性の面でも、店頭FX業者よりくりっく365業者の方が勝ります。

FXの業者選択において、一番重視すべきことは、業者が事業を廃業したり倒産したりししないことです。店頭FXにおいては、店頭FX業者が事業を廃業したり倒産した場合、原則として事業が他の業者に承継されないため、事業の承継先が見つからなければ、証拠金は信託保全により取り返すことができても建玉は全て強制決済されます。利益のあるポジションはもちろんのこと、含み損のあるポジションも指定期日に全て強制決裁されます。海外FXでも同様です。いくら信託保全制度が完備されていたとしても、保護されるのは預託金のみで、含み損のあるポジションの強制決裁から発生する損失は保護されません。実際、事業を廃業したり倒産したりした店頭FX業者は多く、被害を被った個人投資家も数多く存在します。それゆえ、信用性の面から、著者は、店頭FX業者を原則として推奨しません。

他方「くりっく365取扱会社(FX業者)」の場合は、読者が口座を開設した業者が事業を廃業したり倒産したりした場合でも、原則として他の「くりっく365取扱会社(FX業者)」に建玉がそのまま移管されます。これがくりっく365業者を選択する最大のメリットです。


特徴とメリット|くりっく365とは?|くりっく365公式ホームページ (click365.jp)

(イ) 建玉管理のしやすさについて

①両建てが可能で、しかもスワップポイントが一本値

 
くりっく365は、どの業者でも「両建が可能」で、しかも「スワップポイントが一本値」となっています。
通常店頭FX業者は、
例えば、米ドル/円1万通貨において、買玉のスワップポイント100円:売玉のスワップポイント-150円というように、売玉のマイナススワップポイントの支払額が多く、両建てをする方には不利となっています。

②必要証拠金がMAX方式

 くりっく365における両建て時の必要証拠金は、MAX方式となっています。MAX方式というのは、買玉と売玉の多い方の建玉枚数を基準に必要証拠金を計算する方式をいいます。例えば、米ドル/円1万通貨において買玉10枚:売玉5枚であれば、建玉数の多い買玉10枚にだけ必要証拠金がかかるということです

両建て否定論者の、両建て時の必要証拠金が買玉と売玉の両方にかかるという批判は、くりっく365のMAX方式にはあてはまりません。

両建てを使う方には、「くりっく365取扱会社(FX業者)」がおすすめです。

スワップポイントが一本値
例えば、米ドル/円1万通貨において、買玉のスワップポイント100円:売玉のスワップポイント-100円というように、スワップポイントの受取額と支払額が同額となることをいいます。

(ウ)業者の信頼性
 「くりっく365取扱会社(FX業者)」であれば、株式会社 東京金融取引所の厳しい審査基準をクリアしているので問題ありません。

(エ)くりっく365の欠点

 くりっく365の欠点は、①建玉の最低単位が1万通貨であること、②チャートが見にくいこと、③スワップポイントのみの決裁ができないこと、④取扱い通貨がやや少ないことです。

もっとも、②については、MT4・MT5・トレーディングビューを使用すればよいですし、③については、時期を見て決裁すれば問題ありません。④については、著者が推奨する通貨ペアが含まれているので問題はありません。

(2)「くりっく365取扱会社(FX業者)」の選択基準


ア 選択に挙げるべき要素

(ア)一番重要なのは、○○○○○○○が○○○であること

 この○○○○○○○が○○○であることは、FXの聖杯から導かれる資金的優位性・時間的優位性、そして様々な建玉技法に直結する最大重要事項です。

なぜ、他の個人投資家が、FX業者の選択においてあまり重要視しないのか、著者には、はなはだ疑問です。もっとも、ほとんどの個人投資家がFXの聖杯を知らないので、無理からぬことかもしれませんが・・・・・・。○○○○○○○が○○○であることは今後の有料記事で公開します。ちなみに、スプレッドが狭いことではありません、はっきりいって スプレッドが狭いことなど、どうでもよいのです。

(イ)行政処分(不利益処分)を受けていないこと

 過去に行政処分(不利益処分)を受けたFX業者は多数存在します。このことは、金融庁のホームページ行政処分事例集:金融庁 (fsa.go.jp)を閲覧すると確認できます。

アフィリエイト目的のブログや広告会社のおすすめランキングに常連の店頭FX業者もかなりの数が行政処分(不利益処分)を受けています。そもそもランキングそのものがステルスマーケティングで信用できないのも当然ですが、読者は、この金融庁のホームページにある行政処分事例集(excel)を確認し、今あなたが口座開設をしている店頭FX業者が行政処分(不利益処分)を受けていたら、口座を維持したままでよいか検討すべきかもしれません。また、もしあなたがこれからFXの口座開設をしようとしているなら、その候補に挙げた店頭FX業者が、過去に行政処分(不利益処分)を受けているか必ず確かめるとよいでしょう。エクセルシートはダウンロードできるので、シートのF列に調べたいFX業者の名前を記入し検索してください。驚愕の事実を目の当たりにすること請け合いです。
 

行政処分事例集:金融庁 (fsa.go.jp)

※不利益処分 
行政庁が、法令に基づき、特定の者を名あて人として、直接に、これに義務を課し、又はその権利を制限する処分をいいます。

※「行政処分事例集」
金融庁や各財務(支)局が発出・公表した、法令違反等に関する不利益処分の事例のことをいいます。

(ウ)その他
 業者の信頼性の面では、どの「くりっく365取扱会社(FX業者)」でも基準をクリアしています。

イ 著者が利用している業者について

 著者は、ノミ行為を避けるため、くりっく365の○○○○という会社を利用しています。ここで具体的な業者名をあげないのは、著者が負け知らずで何千連勝もしているため、会社名をあげると目をつけられるおそれがあるからです(取引履歴を調べれば簡単に分かるので、業者もすでに著者を知っていると思いますが、ネット上に会社名を明らかにするのとは、著者が被る不利益度が異なります。読者の皆さんごめんなさい)。

ウ おすすめ業者について

今後の有料記事で公開します。

2  店頭FX業者について

(1)ノミ行為の可能性

ア 店頭FXにおけるDD方式でのノミ行為の可能性

 前回記事を参照願います。

イ 店頭FXにおけるNDD方式でのノミ行為の可能性

 読者は、ノミ行為は、店頭FX業者のDD方式にだけ当てはまりNDDであればノミ行為はないと考えているかもしれません。しかし、実は、店頭FXのNDD方式では、ノミ行為を完全に防ぐことはできません。

NDD方式は大きくSTP方式とECN方式に2分類され、STP方式はインスタントエクスキューションとマーケットエクスキューションに2分類されるところ、NDD方式であっても、それが「STP方式」かつ「インスタントエクスキューション」であるならば、個人投資家の注文を、NDD業者が自社内で一旦他の注文と相殺し、相殺でさばききれなかった注文をカバー先に流す取引方式だからです。結局DD方式と似た特性を持っているため、ノミ行為が可能です。

NDD方式を望むならSTP方式マーケットエクスキューションECN方式業者を選択すべきこととなります。しかし、店頭FX業者のNDD方式が、「STP方式」かつ「インスタントエクスキューション」か否かはっきりしません。

それゆえ、NDD方式を望むなら店頭FXではなく、くりっく365にするのが簡明かつ確実です。くりっく365は、NDD方式のECN方式であり透明性の高い取引ができるからです。

※DD方式, 相対取引
DD方式とは、「Dealing Desk」の略で、投資家とFX会社が1対1で相対取引を行う方式です。日本の多くのFX口座で採用されているDD方式では、投資家の注文を約定させるかどうかや、インターバンク市場に注文を出す(カバー)タイミングなどは、すべてFX会社の「ディーリング・デスク」(ディーラー、または社内の取引システムのコンピュータプログラム)の判断に委ねられています。

※NDD方式

NDD方式とは、「No Dealing Desk」の略で、投資家からの注文をFX会社が直接、インターバンク市場へ流して取引を行う方式です。

※NDDの種類についてについて
①STP(Straight-through processing)
顧客のオーダーを直接カバー先の金融機関に流す方式。流動性はカバー先金融機関に依存し、価格はカバー先金融機関の提示価格を束ねたものを提示します。主にECNの流動性を補完する為に、ECN参加者にカバー先金融機関を加える形で用いられています。

②ECN
(Electronic Communications Network:電子証券取引ネットワーク )

株等を売買する証券取引所と同じように、電子証券取引所上で全参加者の売買を突き合わせて取引を行う方式で、証券取引所による公設のものでは、「くりっく365」が該当します。そのほか、Currenex等の事業者による私設のものがあり、ブローカー事業者を通して間接的に顧客に提供されています。

※参考サイト
取引方式(NDD方式・DD方式)の違い - FXPEDIA (onewalk.co.jp)

外国為替証拠金取引 - Wikipedia

(2)店頭FX業者の選択基準

 著者は、店頭FX業者を非推奨ですが、1000通貨取引をしたい方や投資資金の少ない方のため、店頭FX業者の選択基準をいくつかあげておきます。

ア 選択に挙げるべき要素

(ア)一番重要なのは、○○○○○○○が○○○であること

くりっく365と同様です。

(イ)行政処分(不利益処分)を受けていないこと

 過去に行政処分(不利益処分)を受けた店頭FX業者等は多数存在します。このことは、金融庁のホームページ行政処分事例集:金融庁 (fsa.go.jp)を閲覧すると確認できます。

(ウ)業者の信頼性 

①廃業や再開を繰り返していないこと
 過去に廃業や再開を繰り返し、個人投資家が強制決済された例があるためです。

トレイダーズ証券は子会社も含め、なんと3回もサービス終了して顧客ポジション強制決済をやりやがった | 投資で銀の人生 (finalrich.com)

②裁判を起こされたり、ストップ狩りの噂のない業者であること
 あおい法律事務所様が、FX業者の裁判例を掲載しています。

②自己資本規制比率が高いこと。

(エ)海外に本店のある業者でないこと

 海外に本店があり日本に進出している業者が何社か存在するところですが、契約締結前交付書面等で、日本を撤退するとき他の店頭FX業者に建玉移管を明記しているか確認してください。過去に、 指定期日までにポジション決済しない場合はに強制決裁された例があるからです。他の店頭FX業者に建玉移管を明記しているのならば選択してもよいかもしれません。

このような場合は、いくら信託保全をその業者が行っていたとしても、含み損のあるポジションは強制決裁されてしまい、結局は多額の損失を被ることになるからです。

もし、その業者が契約締結前交付書面等に、他の店頭FX業者に建玉移管を明記していなければ、日本撤退の際に、指定期日までにポジションを強制決済される可能性があります。どうしても、海外に本店のある業者で取引をしたい場合は、その業者に電話等で直接問い合わせをお願いいたします。

※参考
CMC Markets Japan】CFD/FX取引の取り扱い終了及び廃業についての決定のお知らせ

【CMC Markets Japan】CFD/FX取引の取り扱い終了及び廃業決定のお知らせ - グッドウェイ:金融・IT業界・フィンテック情報ポータルサイト(GoodWay Fintech)

(オ)両建てができること

 両建ては大前提として下記要件も必要です。
①両建てが可能で、しかもスワップポイントが一本値
 
スワップポイントが一本値でない場合は、なるべく買玉と売玉のスワップポイントにあまり差をもうけていないこと。例えば、米ドル/円1万通貨、買玉100円:売玉-110円など

②必要証拠金がMAX方式
 資金的優位性の観点からMAX方式は必須です。

(カ)著者が利用している業者について

 著者は、店頭FX業者にも口座を開設していますが、その目的は、MT4を使用するためです(口座資金はほんの少ししか入れてありません)。現在は、MT5とTradingView(トレーディングビュー)を使用しているので、MT4を利用する機会はほとんどありません。そもそも、著者の相場分析手法「へそまがり分析」は、MT4・MT5に標準搭載されているものしか使わないので、有料のインジケーターを購入する必要がないからです。著者がトレーディングビューを使用しているのは、著作物に画像として使用するためです。ですので、読者は、MT4・MT5のいずれかを使用すれば事足ります。

著者が使用しているMT4業者は、著者の身バレ防止のため非公開とさせてください。

 以上店頭FX業者の選択基準をあげましたが、現状上記要件をみたす業者はほとんどありません。

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