『FXで上手な損の出し方』～大きな損を出してはいけない理由～

FXをやろうと思っている人は、儲けるために始めるわけなので、いきなり「損を出す」話というのも変な話だと思います。しかし、上がるか下がるか50％の勝負であるFXです。負けがある取引なだけに、最終的（トータル）に勝者となるためには、負け方も重要なので、解説したいと思います。

【投資金を2倍にするには】

・ドル円で具体例
ドル円で資金を2倍にするためには
設定（投資金60万円/10万通貨の証拠金60万円）
2倍にするには→60万円の利益÷10万通貨＝6.00円幅の利益
(or 3.00円の利益2回 or 2.00円の利益3回or 1.00円の利益6回)
※ドル円10万通貨での損益幅は1円で±10万円

【過去からの実際の値動き】

下記は、ドル円・ユーロ円・ポンド円で、400日・400週の、高値－安値の平均データーです。ドル円の場合、1日平均で1.338円の変動があります。
1日当日内で10万通貨1回の取引と想定した場合、安値で買い・高値で売った場合1.338円の利幅で13万3800円の利益になります。
上記の設定で60万円の資金を倍にするには。約1円幅の利益を5回から6回連続の利食いが必要になります。
FXで利益となる確率50％として、6連続勝利となるのは、かなりハードルが高いと思われますが、不可能ではないことが分かると思います。

【大きな損失を出してはいけない】

大きな損失を出してはいけない理由は、資金を目いっぱい使ってトレードし、損失を出すと、次のトレードでは、同じ数量でのトレードが出来なくなるからです。

例えば、
60万円の投資資金でドル円10万通貨トレード
↓
損失10万円→残金50万円
50万円でドル円は8万通貨しか買えません。
↓
10万通貨で10万円の利益を上げるためには→1円幅の利益
8万通貨で10万円の利益を上げるためには→1.25円幅の利益

もちろん、10万円の損失を出しても10万通貨（証拠金60万円）の取引が出来る資金配分であれば、問題ありません。

【損失を取り戻すマインドとは】

損失を取り戻さなければいけないというマインドになった場合、精神的負荷がかかり、損失額が大きければ大きいほど、無理（無謀）なトレードになって悪循環を起こしやすくなります。

例えは
100万円の資金が50万の損で、残金50万になった場合、50万円を100万円（2倍）にするということは、前段で解説したように、5回から6回の連続勝利が必要になります。

【上手な損の出し方】

FXは50％の勝負ですから、最初から損失のイメージを持つことが重要です。上手な損の出し方とは、1回のトレードで取り戻せる範囲にストップロスを置くことです。前段で、ドル円の1日の平均変動幅が1.338円ということですので、ストップロスは1.00円前後にするべきです。そうすれば、理論的に翌日内で損失を取り戻せることが可能となります。そして、トレード数量は、複数回損失が連続したとしても、同数量のトレードが出来る資金配分が望ましいと考えます。

「利益は伸ばすべきですが、損失は伸ばしてはいけないのです。」

今回は、デイトレ（当日）や短めのスウィングトレード（1週間程度）を想定して解説しておりますので、長中期運用の場合は、ストップロス幅を週足程度（2.111円）まで引き下げても問題ありません。

小さな損失は、トレードが上達するための授業料だと考えてください。
目標は、1か月・半年・1年先にトータル利益を出せるかとなると思います。

※利益の伸ばし方は、過去記事で配信中ですので、興味のある方はご覧ください。
トレードテクニック「FXで利益を伸ばす」①
トレードテクニック「FXで利益を伸ばす」②
トレードテクニック「FXで利益を伸ばす」③
トレードテクニック、利益を伸ばす続編①
トレードテクニック、利益を伸ばす続編②
トレードテクニック、利益を伸ばす方法-番外編

【FXは打ち出の小槌ではない】

過去の値動きデーターを見ていただきたいのですが、FXのトレードに関しては、一晩や1週間で、資金を10倍・100倍にする事できません。また、資金配分やストップロスなどのルールを決めておけば、一晩で投資金がすべてなくなる事もありません。FXは、打ち出の小槌ではないのです。

【最後に】
FXトレードで、お金（資金）を増やすというのは、簡単な事ではないと思っていますが、トレードスキルが上がれば、お金（資金）を増やす事の出来る投資だと思っています。

今後も、FXの解説・分析をしながらトレードスキルをUPさせるために、トレードアイディアを交えながら配信を続けていきますので宜しくお願いいたします。

執筆　FXエバンジェリスト　遠藤寿保
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