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正解が手に入る時代だからこそ学ぶべき技術

㈱ヒューマンリソースマネジメント研究所
なつカウンセリングルーム 代表
土肥なつみです。

「人生を彩る居場所をつくる」を企業理念とし、
起業研修・カウンセリング・人材育成コンサルティング等を行っています。
私の自己紹介はこちらのマガジンをご覧ください。

2月もいよいよ最終日。
今週末は国家資格キャリアコンサルタント(=キャリコン)の試験がありますね。

毎年この時期になると自分の試験の時を昨日の事のように思い出すんです。
(ゆうて資格取って2年とかなんですが(^^;)
毎日仕事前にカフェで1時間、終わってから自習室で2時間とか勉強して、自分的には結構頑張ったんで思い入れが強いのかも。

せっかくなので今日は私のキャリコン試験思い出話、
なぜ資格取得しようと思ったかなどをお話しする回にしようと思います。


私が資格を取ったきっかけ

私の自己紹介マガジンの中でも少し触れていますが、
きっかけはコロナ禍。
失職した方や労働トラブルになっている方、就職活動をしている方に向けた電話相談員としての仕事が始まった時でした。

産業カウンセラーの資格は持っていたし、労働トラブル関係は経験があったのですが
いざ事業が始まってみると最も多かった相談は就職相談。
全く未経験の分野で知識もないので、せっかくご相談の電話を頂いてもロクな受け答えができませんでした。

とは言え産業カウンセラーは持ってるし、キャリア分野の知識さえあれば大丈夫だろうと、
最初はテキストを買ってきて独学で勉強してました。

そして2回目の勤務。
初日と全然変わらない。
やっぱりロクな受け答えができない。
そもそも私以外の8名のカウンセラーさんは、みんなキャリコン保持者。
勉強しない選択肢なんてない。

ってことでその日の勤務が終わった帰り道、スマホで養成講習の申込みを済ませました。

養成講習の中では基本的なキャリアの理論や発達課題、トランジションについてなどキャリアのあらゆる分野についての講義のほか
実習を通して相談者(クライエント)にどう関わるか、ということを徹底的に教わりました。

実務と実習、座学を通してキャリアコンサルティングを基礎から徹底的に叩き込まれた半年間でした。

コンサルタントの役割

カウンセリングとコンサルタントの大きな違いの一つに「期日がある」というものが挙げられます。
キャリアの場合、転職はいつまでにするのか。部署異動の返事はいつまでにしなければならないのか。大学生は内定などあらゆる場面で期日があります。

なのでカウンセリングよりは、より積極的にクライエントに関わる(質問をする・情報提供を行う・アドバイスをする)必要があります。
そこで専門知識が必要になるんですが、その前にもっと大切なことがあるんです。

それは、クライエントとの信頼関係です。

どんな有益な情報も、的確なアドバイスも
信頼関係のない人から受けると「そうは言っても…」となってしまうことが多いんです。

それならまだマシな方で、ひどいケースになると「あなたに何がわかるのよ!」となってしまうこともあります。
それが例え正しい情報だったとしても、です。

なのでキャリアコンサルティングの場面でまず最初にすべきことは「信頼関係の構築」です。
どのように行うか、それは傾聴です。

コンサルタントがクライエントが語る世界を相手の目で見て、相手の心で聴き、相手の心で感じ“あたかもクライエントが体験しているように”その世界を体験します。
このプロセスはコンサルティングもカウンセリングもコーチングも同じです。
まずは傾聴で共感することで信頼関係を構築します。

この養成講習や実務経験を通して学んだことは、
「正しい情報=クライエントが幸せになれる方法」とは限らないということです。

こうした方がいいなんてことは調べれば無限に情報は出てきます。
それを見て行動すれば解決するんです。
それなのになぜコンサルタントに相談するのか。

それは、自分のことを分かってほしい、
例えば苦しい気持ちとか悲しい気持ちとか、頑張りたい気持ちとか
そういうことにまずは寄り添って共感してほしいという思いがあるからではないかと思っています。

私の好きなソリューションフォーカスアプローチ(SFA・解決志向短期療法)の考え方でこんな言葉があります。

人は、自分が肯定されたと感じた時、初めて変化の余裕を持つことができる。

コンサルタントとして大切なことは、正しい答えを提供するより
「きっと自分ならできる」とか「変わりたい」と思う勇気を持ってもらうことなんだと思っています。

淘汰される人、必要とされる人

先日、先輩カウンセラーと喋っていたら
「chatGPTは優秀なキャリコンだ」と教えてくれました。

試しに自分がクライエント役になって今までの職歴などを入力すると、ささっといくつかの職業を提示してくれました。どれも納得のいくものばかりです。

そうすると改めて自分という人間がコンサルティングをする意味について考えさせられるわけです。
先輩と話して至った結論は、chatGPTが登場したことで役割分担ができるようになったということです。
正しい答えや適切なアドバイスはchatGPTに、わたしたち人間は相手の気持ちに寄り添うこと、そして本当にそれがクライエントの話したい事なのかを見極めることなど
人間にしか出来ないことをどれだけ丁寧にやれるかが求められるなと思いました。


最後までお読みいただきありがとうございました。
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