【実用書#6】金持ちになる男、貧乏になる男

■はじめに
金持ちは、何をどのように考えて行動しているのか??
その方法をスティーブ・シーボルド(弓場隆訳)『金持ちになる男、貧乏になる男』(サンマーク出版・2012年)から考察。

※この記事では、本書を読み、当方にとって印象に残ったことを手短に紹介します。客観的な要約ではありません。

■本書の概要
富裕層の研究をしている著者が、金持ちの考え方と貧乏人の考え方を100項目に渡って対比して、その違いを明らかにしています。
1項目につき、見開き1ページで書かれているので、目次を参考に好きなテーマを選んで読めます。
約230ページありますが、全て平易な言葉で書かれているので分かりやすく、2時間もあれば読了できると思います。

■印象に残ったこと
1:金持ちになる男は、お金をよいものと考える。
2:金持ちになる男は、金持ちは自分の利益を優先していると考え、しかも、それは正しいことだと考える。
3:金持ちになる男は、お金が人の「本性をあらわにする」と考える。

1については、多くの日本人がもうアップデート済みなのかもしれませんが、アラフォーである当方が子どもの頃は「お金持ちは汚い、お金の話をするのは卑しい」という雰囲気が蔓延していました。
自分の心の中にあるお金に対する偏見を完全に払拭することは、とても大変です。(『金持ちお父さん貧乏お父さん』でロバートキヨサキ氏も同じようなことを述べていました。)
とはいえ、資本主義経済下で生きるのですから、お金を肯定的に捉えることは現実的で重要なこととだと思います。本書はその手助けをしてくれると思います。

2については、1以上にインパクトがありました。
本書にある「金持ちの哲学は、まず自分が金持ちになり、欲しいものを手に入れてから人助けをすることだ」という考えは大変参考になりました。

3については、なるほどと得心しました。
貧乏になる男は、お金が人の「性格を変える」と考える。しかし、金持ちになる男は、お金が人の「本性をあらわにする」と考える。
悪人は金持ちになったらますます悪人になり、正直で謙虚な努力家は金持ちになっても、正直で謙虚に努力する。
要するにお金を持つと、その人の本性がますますあらわになるだけだ、と。

■結論の根拠
著者はアメリカのライフコーチで、1984年以降、億万長者1200人以上にインタビューし、成功の秘訣を研究。
その結果、自己啓発のセミナー講師として、その収入は世界の講演家の上位1%に入っているそうです。
日本語訳されていることからも、一定の信頼性は置かれていると思います。

■これから必要なアクションは??
お金をよいものと考える。
自分の利益を優先することは、自分が金持ちになるまでは正しいと考える。

■おわりに
まずは自分が金持ちになることが最優先ですね。
これから金持ちを目指す多くの人にとっては、著名なプロアスリートへの応援は不要でしょう。
著名なプロアスリートの大半は、応援しているサポーターよりもリッチだと思われます。

そして、プロスポーツの多くが、一般大衆のガス抜きに使われている側面があると思います。古代ローマのコロッセオのように。
勿論、人類の限界に挑戦するという素晴らしい側面もあるとは思いますが、現在の日本においては、それよりもエンタメとしての弊害の方が大きいのではないか。
したがって、自身の経済成長と社会の制度設計に影響を行使できる選挙に注力すべきだな、と本書を読んで感じました。

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