ポケカ

ポケモンカードで遊んでたら、知らない間にUXデザインしていた話

中島健人と時間気にせずポケモンカードとかしてえな。ふうとです。

みなさん、ポケモンカード知ってますか。約8割の国民がやっているアレです。本noteは、カードゲームのデッキをつくることとサービスを考えることは似ているよな、というしょうもない気づきを書き連ねたものです。

ルールは載せときますが、読まなくても理解できます。こんな感じのカードを60枚組み合わせて戦うことだけ、なんとなく頭に入れといてください。

ポケモン:こいつらで戦う。ピカチュウ→ライチュウみたいに進化するやつもいる
サポート:強力だが使い切り、1ターンに1種類しか使えない

STEP①:コンセプトを決める

まずコンセプトを考えていきます。その軸は「勝ちたい」「可愛いポケモンを使いたい」「相手を困らせたい」など様々でしょう。

最近ぼくは、「この技を使いたい」という軸でデッキを作りました。

セレビィ

セレビィ:自分の進化ポケモンを退化させることができる。1枚しかデッキに入れちゃダメ。
※漫画「ポケスペ ルビサファ編(Wiki)」を知る人は見るだけで涙ちょちょぎれるポケモン

ポケモンが進化することは周知のことかと思いますが、基本的に退化することはありません。セレビィは時を歪ませて退化させることができる、ユニークな能力を持っています。それに魅力を感じ、活用するデッキをつくると決めました。

STEP②:リサーチする

すぐデッキづくりに着手するのは危険です。メリットだけに目が行き、取り返しのつかないことになりかねません。完璧はありえないので、この段階で制限やデメリットについても理解しておくのです。

先ほどのカードで言えば

■デッキに1枚しか入れられず、倒されるとゲームから除外される
■攻撃アクションを使い切る(ポケカは攻撃すると自ターンが終わる)
■トレンドのデッキに炎タイプが多く、弱点である

などが挙げられます。これらを挙げて初めて打開策、差別化の方法を検討できます。

このように課題が明確になれば、対策を立てることができます。ざっくりとこんな感じ。

■サーチカードを潤沢に入れる
■倒されないように邪魔をする(炎タイプ相手もそれで解決)
■攻撃以外の手段での勝利条件を検討する

これらがこのデッキにおける勝ち筋になりそうです。

STEP③:勝ち筋を整える

おおよその戦い方が見えてきました。では、肉付けしていきましょう。

セレビィの能力で退化ができるので、進化時に効果を発動するポケモンをピックアップします。そしてさらに能力が勝ち筋(=やりたいこと)に沿っているポケモンを見つけます。

■倒されないように邪魔をする

画像2

ライチュウ:進化時、相手のポケモンを麻痺(1ターン行動不能)にする
フラージェス:進化時、相手の手札を2枚山札に戻す

ポケモンは麻痺になってしまうと、1ターンだけバトルしたり逃げたりできなくなります。サポートカード(ポケモントレーナーやグッズ)を別で使用しない限り動くことはできません。

そのサポートカードも利用できないように邪魔をします。カードゲームにおいて、手札はキャッシュ、多ければできることが増えてしまいます。どんどん減らしていきましょう。

■サーチカードを潤沢に入れる

エネコロロ

エネコロロ:進化時、使ったサポートカードを2枚手札に戻す

進化ポケモンが中心のデッキになるので、勝つために必要なパーツが必然的に多くなります。

それらを探すために今回、サポートカードをたくさん採用することにしました。強力な能力を使い切りで発動することができます。

サポートカードの能力は何回でも使いたい。その願望を進化時に叶えてくれる猫ちゃんを入れました。

■攻撃以外の手段での勝利条件を検討する

ゲッコウガ

ゲッコウガ:進化時、相手のポケモンにダメージを与える

先にも触れた通り、攻撃権を「退化させること」に使い切ってしまうため、他の勝利方法を検討します。

ポケカにおける勝利条件はざっくりとこれらがあります。

相手のポケモンを6体倒す
■相手のポケモンがいなくなる
■相手の山札が0になる

やはり、倒すことが楽ではあるので攻撃以外でダメージを与える方法を考えます。そこで出てくるのがゲッコウガ。進化時にダメージを飛ばせるので、退化と進化を繰り返せばそのうち相手を倒せます。

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どうやらこのポケモンたちで、やりたかったことを実現できそうです。

STEP④:ちょっと回してみる

「どうやらこれで行けそうだぞ?」

そう思ったら、早速デッキを回してみましょう。頭の中で行けそうと思っても、やってみると予想外のことが絶対におきます。

実際、最初はやりたいことを揃える前に山札がなくなってしまうなどの問題が発生しました。

STEP⑤:改善する

回してみて、問題が発覚したらあとはひたすら調整を続けます。調整したら実践。それを繰り返すことで段々と良くなるものです。

完璧はないので、ある程度の仮説を持って取り組むことが大切です。

どこかで見たことのあるプロセス

コンセプトを決め、リサーチをし、構成(勝ち筋)を考え、実践と改善を繰り返す。見たことあるプロセスですね。

画像5

Adobe blogによるUXプロセスの図

UXデザインプロセスとは、定義→調査→分析→デザイン→検証を繰り返すとあります。まさにデッキづくりで行っていたことではないでしょうか。

このプロセスに、デッキづくりを当てはめて本noteを締めようと思います。

定義:
これをつくりたい・つくる必要があるという動機が必要です。達成したい世界観を定義します。
ex) セレビィを使ったデッキをつくりたい
調査:
実現したいことがどれほど現実的か、類似事例はないのか、どれだけ需要があるのかを知る。
ex) トレンドのデッキに炎タイプが多く、そいつらは攻撃力が高い
分析:
調査で得た情報から、行うべき1手を検討します。
ex) 攻撃以外の手段での勝利条件を検討する必要がありそうだ
デザイン
アイデアを実現させる
ex) やりたいことを実現できそうなカードでデッキをつくる
検証:
想定と現実にギャップがないかを判断する
ex) つくったデッキで戦ってみる

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やはり、ポケカ、およびカードゲームのデッキづくりはデザインそのものであると言えそうですね。

以上、ポケカやる正当性がほしいだけのnoteでした。これ読んで興味を持った方はぜひ一緒にポケモンバトル!

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ふうと / designer
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