自主企画GIRLS DOUBT終演に寄せて


開演時間に一部誤りがあり30分遅れで開始。
待っていただいた方申し訳ありませんでした。僕は本当にこういう広報やら事務的なことが向いていないけど、バンドを運営する以上しっかりやっていかないといけない。

 2024年9月21日、 名古屋stiffslackにて自主企画GIRLS DOUBTを開催。来てくださった方、行きたかったけど予定があった方、
stiffslack及び出演してくれたclie arte、カルト3、MuscleSoul、Pot-pourri
関わってくれた全ての方、ありがとうございました。

 去年の冬、clie arteが我々に連絡をくれて初めてstiffslackにライブを見に行き、その流れで同年2月にライブ出演。その際にstiffslackの音と、PAのTapiさんの名古屋でマジのオルタナ流行らせていきてぇ…!という熱意に感動して「俺たちもオルタナな自主企画ここでやろうぜ!」と意気込んだのが始まり。僕らなりのオルタナティブをお客さんに見せたい気持ちと同時に、僕らが東京に行ったときに知り合った素晴らしいバンドにも、名古屋のバンドやstiffslackと交流を持ってほしいと思い出演オファーをしました。遠い場所にも関わらず皆快く引き受けてくださり感謝。

1.clie arte

 去年の12月、本人たちの自主企画の時に僕らに出演オファーをしてくれたが、僕らの予定により叶わず断ってしまったのが初めてのコンタクト。stiffslackはもともと気になっていたハコだったので、バンドとしては出れないにしても個人的その自主企画を見に行ったが、名古屋にこんなに青々としながら自己破壊的な暴力性と繊細さを併せ持つバンドがいたのか!と衝撃を受けた記憶があり、GIRLS DOUBT当日もトップバッターながら臆することなくギア全開でカマしてくれて非常に良かった。
リードギターが変わったらしく、前見たときからいい意味で雰囲気が変わっていて、ベースとギターボーカルのコードが一体になって猛進しながら
リードの繊細なアルペジオでその手綱を握るような、バンドらしい駆け引きが勢いの中から覗いていたのが印象的だった。
名古屋で非常に精力的に活動しているバンドなので、これからも刃を交えることはたびたびあるだろうけどその時はよろしく。

2.カルト3

 ギターボーカルの菊池君はFUZZKLAXONが現在のメンバーになる前から我々の音源を聴いてくれていてそれこそカルト3を結成する前から、モッズコートが似合う音楽好きの青年として知っており、カルト3結成後も共演したことはあるが僕らの企画に呼ぶのは初めて(というか、MuscleSoul以外は全バンド初めて呼んだ)
出番前に機材トラブルありつつもそれをものともしないクールな演奏。(トラブル解消時に客席から拍手が上がったことになんともいえない暖かさを感じた)諦観にも似た吐き捨てるような歌い方、口ずさめるリードフレーズ、爆音。前一緒にやった時よりもリズム隊が引き締まった気がする。というかstiffslackの音響と場所の雰囲気が似合うバンドだと思った。
ギターボーカルの菊池君は甲斐性がないと言っていたが、ぜひカルト3で企画をやって欲しいというか、自主企画でトリをやった時のカルト3の熱さを観てみたい。
終演後、菊池君から一生バンドやってくださいと言ってもらえた。俺たち一生バンドやろうぜ。

3.MuscleSoul

 僕が大学在籍時から…それこそFUZZKLAXONを結成してすぐの段階から知っていたバンドで、E.L.Lでのインタビューされていたり
Radioheadの系譜にある普通のエレキ・ベース・ドラムから一つ飛び出したバンド編成とアレンジで昔から「すごいバンド」として僕の記憶にある(特にバンド始めたてのころは普通に嫉妬してた)
自主企画で呼んだのは2019年の『GIRLS CULT』以来で、その当時も思ったけどまさかバンドとして企画に呼べる仲になれるとは思わなかったので感慨深い。ライブもしばらく観れていなかったので楽しみにしていたんだけど、
インディバンドの枠を軽く飛び越えた演奏とパフォーマンス・エレクトロ方面に振り切ったミニマルな陶酔感で泥酔した。酒飲めないのに。
まるでデカい会場でのソロライブを見ているような演奏で、堂々とできるMuscleSoulも、そのステージの熱気を受け止めきれるstiffslackも凄いと思ったし、ジャンルが違うようでもオルタナティブ・ミュージックとしての根っこは同じことを体で感じた。

4.Pot-pourri

 去年の冬、東京神楽坂でlittlegirlhiaceの企画『REVERSED BOOKSHELF vol.3』で共演したのが初めての出会いで、強靭で肉体的なリズム隊とボーカルSawawoさんの穏やかな歌声が絶妙なバランスでせめぎ合い、そこに言いようのない緊張感が生まれているのに衝撃を受け、東京から帰ってすぐ、メンバーと企画やるならぜひ呼びたいよね!と盛り上がっていた。
当日のライブは以前東京で見たときよりも緊張感が増しており、その研ぎ澄まされて緊張感のさらに上にライヴ・エレクトロニクスの液晶さんの即興性のあるパンクなパフォーマンスが乗っかる自由さはまさにPot-pourri独特の
アブストラクト…抽象的なポストパンクと表現するに相応しいライブだった。
これだけソリッドで肉体的なライブをしながらもパフォーマンスに於いてチャーミングな部分もあるのも魅力だと思う。

5.FUZZKLAXON

来てくださった守口さん( @moriguti_frenzy)の投稿より拝借。ありがとうございました。frenzy cabbageでもまた一緒にやりたいです。やりましょう。

 我々。今回は新曲2曲(うち1曲は5月で一度だけ演奏、もう一つは完全初披露)をセットリスト組み込み、すこし不安な部分もあったが、反応は上々だったのでやれて良かった。
最近…今年度入ってからいろいろと吹っ切れた結果ライブパフォーマンスに無駄な力が入らなくなったというか、用意したものを・用意したテンションでやるというよりもお客さんや共演者が作ってくれた雰囲気やノリを
しっかりとバンドで活かせるようになってような気がしている。気のせいでなければ嬉しいけど、少なくとも僕の中では、喋りつくさなくても演奏でお客さんや共演者と繋がれた感覚がありいいイベントだと実感できた。

 ライブではMCを手短に終わらせてしまったが、今回企画をしたもう一つの意図としてMuscleSoulにPot-pourriを、もしくはPot-pourriにMuscleSoulを
カルト3にclie arteを、もしくはclie arteにカルト3をそれぞれ見て、知って欲しいという気持ちで誘った。もちろんこの組み合わせだけでなく、全てのバンドに全てのバンドを観て欲しいというのは大前提として僕らがgirl ghostやlittlegirlhiaceや1027whiteoutに、自主企画で東京に誘ってもらえて東京のバンドやライブハウスやお客さんと知り合うきっかけを作ってもらえたことがうれしかったので、僕たちも企画をやるのであれば同じように遠方から呼んで、来てくれるバンドが愛知県に何らかの繋がりを作れるようなイベントにしたい…という半ば僕らの勝手なエゴではあるけど、少しでも次に繋がる何かがあればいいなと思う。

あと、打ち上げなどを予定していなかったので、ライブ後共演者・ライブ後も残ってくれたお客さんに対して何らかのもてなしができずふわっと解散することになってしまったのが心残り。
特にカルト3とPot-pourriの面々、次名古屋来られた時にはなにかご馳走させてください。

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