第0回 前日譚
2011年、3月に起きた大震災からほんの数ヶ月。各メディアでこんな発表がされた。
ソニーミュージックと秋元康がタッグを組んでAKB48の公式ライバルグループを作ります。その名も[乃木坂46]
当時、国民的アイドルグループなどといわれていたAKB48のライバルとなりえるグループを大メジャーレーベルであるSMEが手掛けるとのことだった。
『んなこたぁいったって所詮は従姉妹くらいの関係なんだろ』と思っていた。
SKE48やNMB48が姉妹グループと呼ばれるのに対して『ちょっとだけ距離感のある程度のものなんだろ』『プロデューサー様が同じなんだから“同じ穴のむじな”なんだろ』そんな風に思っていた。
AKB48が大キライなボクにとっては嫌悪感しかない。どのくらいキライかというと、毎週欠かさず見ているテレビ番組であったとしてもAKB48のメンバーが出演するなら見ない、を徹底するくらいキライだった。
当時、おすぎさんだったかピーコさんだったかが、「近頃の若い男の子はブスが群れて騒いでいるのを見るのが好きなのね」といったそうだ。
ボクは『その通りっすねー』なんて思っていた。
キライな理由は上記のおすぎさんかピーコさんがいったことに共感したことに加え、“国民的”というキャッチフレーズだ。
このキャッチフレーズがあることで「みたいな好きで当たり前」みたいな、大げさにいってしまえば「AKB48のファン以外の人間は非国民である」といっているような感覚。腹立たしくてしかたない。
それと音楽好きとして、音楽は作品であるべきなのに、握手会とかいう気持ち悪いイベントのための付属商品としてCDを販売しているのが許せなかった。
とにかくAKB48とその周辺はキライでしかたがなかった。
東京メトロ千代田線の乃木坂駅が仕事場の最寄り駅だったので、アイドルオタクどもが大挙して押し寄せることになるであろう 乃木坂46 なるものにも嫌悪感しかなかった。
そんな中、初めてAKB48について調べてみた。
当時は愛知県のSKE48と大阪府のNMB48があって福岡県のHKT48の立ち上げを発表した頃だったかな?
この辺りが姉妹グループで“48グループ”ともいわれる集団。
そして秋元康プロデューサーの次の手口は、この48グループの大人数の女の子を集めて内部で競わせる手法を海外に売る、いわゆるフォーマットビジネスに乗り出すとのことだった。
AKB48の直接的姉妹グループではない乃木坂46は日本でのフォーマットビジネスだった。