'The symbol of Kawagoe'絵画の世界のパラレルワールド
川越のシンボル
東京駅から電車で約一時間。池袋から直通で来れてとても便利。
「小江戸」埼玉県川越市。
池袋から東武東上線のTJライナーにのれば川越は約40分と
あっという間で、車内アナウンスの「歴史と文化の街並み 川越」という表現がぴったりの街並みを見ることができる。
「蔵の街」川越は、小江戸とも表現され、そのシンボルである「時の鐘」は今でも現役で稼働している「聴く時計」である。
最近は平日でも観光に訪れる人が多く、土日ともなれば、たくさんの人でごった返す。
何よりも日本人でもなかなか着ることがなくなった着物が似合う街である。
散策で一番人気なのは、蔵が多く保存されている「一番街」。
一番街にあるのは川越のシンボルでもある「時の鐘」。
時の鐘は江戸時代の建物で、
今のような文字盤の時計がなかった時代の「聴く時計」で、時の鐘の音がなれば、時間がわかる、という生活に欠かせないものであった。実は現代でも自動で鐘を衝いていて、一日に4回、鐘の音で時を知ることができる。
日本でも稀な現役の鐘なのだ。
江戸時代の絵で歌川広重の「名所江戸百景」を見てみると、時の鐘がばっちりと描かれていて、確かにこれが江戸時代の建築物だと確信が持てる。
その中の一点「日本橋通一丁目略図」には市街地の描写があり、川越の一番街の感じによく似ている。
川越の歴史的建造物が保存されている地域は、江戸時代の風景を想像することができて、歩くだけでも楽しい地域。
時の鐘だけではなくて、魅力的な観光スポットが満載だ。
東京のシンボル「スカイツリー」
今の川越の街並みを過去の絵図に発見したが、実は逆パターンもある。
なんと、過去の絵から今の建築物を発見してしまった。
それは歌川国芳の『東都三ツ股の図』。
浮世絵の中は江戸時代なのだが、200年後の江戸を予見したような高層の塔が描かれていた。
これは、江戸時代の塔ではなくて、どうみても東京スカイツリーではないか!
江戸時代の浮世絵師 歌川国芳は江戸の隅田川の絵を描きながら、心眼に映った未来の江戸の建築物を浮世絵に写し取ったのだろう。実は誰だってスピリチュアル能力は持っているのだから。
その絵の名前も江戸ではなくて「東都」。
東京都という今の呼び方に通じているのが素晴らしい。
さて、川越のシンボル「時の鐘」の話だったが、つい、東京のシンボル「東京スカイツリー」へと話題が移ってしまった。
過去と今。今と過去。
実はこの二つはパラレルワールドなのかもしれない。