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ブンゲイファイトクラブ敗者の弁

 ブンゲイファイトクラブ1回戦を敗退いたしました。冬乃くじです。(わたしの争ったAグループ4作品と、そのジャッジ評は、以下のリンクから読めます。未読のみなさま、どうぞお楽しみください。)

 拙作『愛あるかぎり』をお読みくださったすべての方々に、まずは御礼申し上げたく思います。あなたの大切な、かぎりある時間を割いてくださって、どうもありがとう。

 さらに、拙作を楽しんでくださったみなさま、本当に嬉しく思います。わたしにとって、一番に大切なのは読者のみなさまです。読者のみなさまと心を通わせることができましたこと、作者冥利につきるというものです。どうもありがとうございました。

 それから拙作の感想を表明してくださったみなさま、観客もファイターもジャッジもふくめて、みなさまの感想はすべて宝物です。確実に、今後の創作活動の支えとなりました。どれほど御礼を申し上げても足らないくらいです。もし今後、冬乃くじがデビューできることがありましたら、それは感想をくださったみなさまのおかげです。心より御礼申し上げます。まことにどうもありがとうございました。

 文学賞を手にする過程を白日のもとにさらす、ブンゲイファイトクラブという試みは、震えるほどに画期的で、想像をはるかにこえておもしろいものになっていっていると思います。文芸とはなにか、批評とはなにか、そも作品を選別するとはどういうことか。新しい局面を迎えるたび、つきつけられる問題意識に対して、自らのポリシーを持って言葉を紡ぎまくるみなさまのお姿に、文芸の新しい、あかるい未来を想像せずにはいられません。こんなに楽しいことってあっただろうか。最後まで楽しみたいと思います。そしていつか、「ブンゲイファイトクラブって、冬乃くじが一回戦で落ちた文学賞なんだぜ」と語られるような、そんな作家になりたいと切に思います。

 最後に、読者のみなさまと繋いでくださったブンゲイファイトクラブ、主催の惑星と口笛ブックス様、1回戦出場の権利をくださった編集オメガ様、編集Z様、編集リドル様、これから出会う読者のみなさまに多大なる感謝をこめて、敗者の弁とさせていただきます。
 以後、観客の側へまわります。無報酬で、文芸への愛だけで動く運動体、ブンゲイファイトクラブを最後まで盛り上げて、経済や権威のやろうを驚かしてやりますよ。

 どうもありがとうございました。


2019年10月14日 冬乃くじ

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