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famous_otter199
【小公女セーラ】プレゼントに思う
小公女セーラを見た。
セーラの誕生日の贈り物にと、ベッキーは祖母から貰ったショールを裁ち、仕事の合間に小さな可愛らしい針刺しを作る。そして、丁寧に包装してセーラの部屋で待つエミリーに託す。
ミンチン先生と誕生会に着るドレスを買いに街へ行き、くたびれて部屋に帰ったセーラが、「誰かしら?」と包みを解くと、小さな可愛らしい贈り物が。
この、「誰かしら?」がセーラの人柄をよく表している。
私は何度も小公女セーラを観て、次の台詞はキャラクターの性格などからなんとなく想像できる。この、セーラが包みを見つけたときの次の台詞を、私は「何かしら?」と予想した。しかし、セーラは「誰かしら?」と言った。
贈り物として、高級であることを求めるミンチン先生。対して、思い出のショールで心を込めてプレゼントを作ったベッキー。
贈る物に価値を感じるミンチン先生と、心を送るベッキー。
それはセーラにもよく分かっている。だからこそ、プレゼントの内容よりも誰からの贈り物かが気になる。
心豊かに育ったセーラの魅力がよく表れた話のひとつだ。