ターゲットは2時間18分59秒。

パリオリンピックの女子マラソン競技における残り1枠をかけたファイナルチャレンジの第1戦として第43回大阪国際女子マラソンがヤンマースタジアム長居発着の大阪市内周遊コースで本日(2024年1月28日)行われました。

2位に入った東京五輪代表の前田穂南選手(天満屋)が2時間18分59秒でゴールし、19年ぶりの日本記録更新と共にこの時点でパリ代表の3枠目に一番近い立ち位置になりました。

私は外出していてレースを見始めたのが中間点を過ぎて前田選手が仕掛けたくらいのシーン。
結局はエチオピアのウォルケネシュ・エデサ選手が前田選手を抜いたものの、前田選手がそこから粘りの走りを見せて優勝こそなりませんでしたが、前述の記録でゴールしました。
やはり18分と19分では記録の捉え方が全然違います。
おそらく自信があってペースメーカーも振り切って20キロ付近ででたのでしょう。
ある意味天満屋の練習が駅伝ではなくマラソンに重きを置いているのが見て取れました。
そして、3位には松田瑞生選手(ダイハツ)が入りました。
途中で集団からこぼれ落ちてしまったもののそこから粘っての3位です。
ただ、ゴール後チームの山中美和子監督に付き添われたときに顔を隠して号泣していたようでしたし、ゴール後のフラッシュインタビューでは目を真っ赤にして全て「過去形」で語っていたのが印象的でした。
今回の大阪に相当かけていたと思いますし、現実を突きつけられての思いがでたのでしょう。
おそらく松田選手の中で一つの区切りが付けられたのかも知れません。

積水化学の佐藤早也伽選手は5位に終わり、ゴール後は車椅子でフィールドを後にしていたようです。
最初は第1集団に付いていましたが、後半の雨と向かい風にやられてしまったのでしょうか。
副音声の解説がそれぞれのチームカラーがあるからという前提を付けた上でやはり練習が足らなかったのではという主旨のコメントをされていましたし。

これで名古屋組のターゲットタイムは2時間18分59秒になります。
このタイムを上回れなければ、前田選手が代表3枠目に内定となります。
運営側も相当のプレッシャーがかかることでしょう。
ペースペーカーも前田選手のタイムに準じた設定にしていかないとなりませんし。
なにより出走を予定している選手達にかなりプレッシャーがかかる格好になったとは思います。
残り1ヶ月少しで何ができるのか、何をやれるのか試されるとは思います。

一方で記録だけで視れば、世界記録とは7分遅れでもあります。
ただパリは暑さが大いに予想されます。
速い選手ではなく、強い選手が勝つような気がします。
少なくとも昨年9月のMGCは冷たい雨の中で行われたのですから、あれは良いケースになったようにも思っています。
ゆえに記録に気後れすることなく挑んでほしいものだとは思います。
とりあえずはスタートラインに立つまでに(オリンピックと国家代表という)独特の雰囲気に呑み込まれないようにやれれば良いとは思うのですが、周りが要らねえプレッシャーをかけてきやがりますからね。


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