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【事件】親知らず抜歯

今日はまた人生のなかで歴史のハイライトに残る日となった。

忘れてしまわないうちに、今ここに記す。

午前7時、まだ薄暗いクアラルンプールの夜明け。わたしはベッドから起きた。

洗顔し、お手洗いを済ませ、着替え、ラジオ体操をいつものように行い、洗面台を掃除し、クレイ歯磨き粉のショート動画用動画を回し保存した。

クイックルワイパーで床を軽く拭き取り、準備は整った。
Grabで歯医者さんまで自分家からいくらかかるものなのか一旦アプリを開いて確認。

渋滞を加味して予約の時間よりも20分ほど早めに家を出ることした。
戸締り確認をして、心と気持ちはざわざわしているが行動するしかないんだ。人生は、行動だ

Grabに乗って、無事歯医者さんへ到着。案の定、予約の時間よりも早めに着きすぎた。心が緊張して、また初めてのことでもあって恐怖もありソワソワしながら受付を済ます。

それから10分くらいして、名前を呼ばれた。
診察室に入り、顔馴染みの担当医から挨拶された。
また、親知らず抜歯にあたりいくつかリスクがあるとのことで同意書を渡され特に重要なことに関しては読み上げて説明をしてくれた。
日本人の通訳さんも一緒に説明を汲み取りわたしにわかるまで説明を丁寧にしてくれた。
朝ごはんをきちんと食べてきたかと聞かれた。
緊張して食べてこなかった旨伝えると、麻酔が切れて2時間後くらいまでは何も食べられないし、糖分を摂っておいた方がいいということだった。
医師の指示で助手さんが、わたしにMILOとクッキーを一枚与えてくれた。

優しさが心に沁みた。
心細いから。

内心、これから歯をいじるのに食べちゃっていいのかしら?と頭によぎったが遠慮なくありがたくいただいた。

同意書については、わからない点はたくさん質問をした。

そもそも親知らずとは何なのか。
わたしの口は小さいのか、大きいのか。
親知らずが生えていても抜歯する人としない人がいるがその違いは何なのか。

質問をすると、またわからなかったことがわかり安心感につながる。

医師の説明によると、親知らずとは、奥に生えてくる大人の歯でまっすぐに生えてきた場合、特に何も治療はいらないらしい。また、現代病の一つでもあり100年前と比べてわたしたちの日々食べるものは変化していった。固いものから柔らかいものを食べるようになり顎は細く弱くなり奥歯が上手に生えることが難しくなったそうだ。

ちなみに、わたしの口の大きさは小さすぎる訳でもなければ大きすぎる訳でもないとのこと。ただ、磨きにくいため一所懸命磨いていても虫歯になってしまったそうだ。それが今回、抜歯をすることになった大まかな経緯である。

特に今回は、上の歯なので副鼻腔に今後影響する可能性があるともその同意書に記載があった。
飛行機に乗る時も今後大いにあるのだが、それについても問題がないか質問した。
問題ないそうで、安心した。
また、現在月経中かどうかも聞かれた。
絶賛2日目であることを伝えるともしかしたら出血量が多いかもしれないと言われた。

同意書に理解と納得をした上でクッキーとMILOをいただいた。

食べ終わったのを確認して、いよいよ治療が始まった。
まずは、麻酔。
実際にはわからないが、体感としては2箇所の麻酔を感じた。

右頬と、上顎らへんにチクっと痛みを感じた。
だんだん、麻酔が効いてきてなんとなく唾を飲み込みにくくなった。

最初はグリグリと圧を感じながらも途中で何かペンチのようなものを口の中で感じた。助手さんに自分の顔を両手で押さえられる場面が2回あった。
少し怖くなったが、しばらくすると、抜歯した雰囲気を感じた。

そして、ガーゼのような綿のようなものをお口の中へ詰められて終わりですよと言われた。
抜歯した歯を見せてもらったら、虫歯の末期のような状態で真っ黒で思わず”ヤバ!!!”と叫んでしまった。

実際の歯


軽くうがいを済ませ、注意事項の書かれた紙をいただいた。
抜歯した歯を持って帰るか聞かれたのでぜひ!と答えてもらって帰ってきた。

感想としては、ホッとした。
全然痛みを感じなかった。
ただ、グリグリと歯を弄られているだけで。

来週以降は、左上の抜歯を予定している。

早く歯医者さんから卒業したい。

お支払いを済ませ、歯医者さんを後にした。
実は事件の本番はここからだった。。。

麻酔が切れるまでは飲み食いできないため、近くのお店をフラフラ歩いていた。月経2日目ということもあり早くお手洗いに行きナプキンを交換したかった。

いつもだいたい食事をする反対側の建物のレストランへ入りお手洗いを行こうと考えて、エスカレーターを使って外へ出た瞬間にそれは突然起きた。
気持ち悪さ、吐き気???お腹の痛み(下痢のような)、月経痛、食中毒っぽい気がしてきた、便秘も感じていた。これらの症状が一気にわたしを襲い、わたしはお手洗いに駆け込んだ。

たまたま近くにあったお手洗いに駆け込んだら、便座がとても高くて両足が床にピッタリ付かなくて踏ん張りにくい。それも気持ち悪さを誘った。

おなかが痛いのに、便が思ったように出てくれない。
腹痛の原因は察しがついた。
昨日のお昼に食べたインド料理屋のママックで食べたビーフンゴレンだ。
一口目から雑巾臭のような味がしたと思ったが、勿体無いので最後まで食べてしまったのだ。それがきっとあたったのだろう。

また、月経中でさらに2日目のためなかなか経血量も多いのに、抜歯してしまった。
体内の血や酸素が足りなくなったのだろう。めまいがして、貧血気味になった。

目の前がチカチカして耳が遠くなって、施設内に滝が流れているがその滝の音が聴こなくなった。立っているのも座っているのもキツくて悶えた。

そんな闘いを30分くらい繰り返して、まだ気持ち悪さは抜けないが、とりあえず横になりたくて近くのカフェのテーブルと椅子にもたれて少し仮眠した。

昨晩は、緊張して熟睡できていなかったこともありカラダは疲れていた。
気づけば1時間経過していた。

ここにずっといても仕方ない。明日はいつも通りお仕事だ。
Grabを捕まえてさっさと帰ろうと頭では考えるけれども、カラダはついていかない。
立ち上がったらまためまいがした。
お水がもう足りないから、お水を買って、お塩をたくさん舐めて、Grab代が安くなるまで何度もアプリで確認しながら、帰宅準備をした。

やっとGrabが捕まったのが午後4時。
家に帰宅したのは、ちょうど午後5時だった。

散々な、また新しい体験をしたお休みとなった。

刻まれた教訓は、抜歯する日は月経中を避けること、不味いな、美味しくないな、これ食べたらあたりそうだなと思ったらそこで食べるのをやめること。

本当に心身ともに疲れ切ったday offとなった。
いい経験と言えばそうなのかもしれない。

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