教室から「8つのムダ」をなくす(前半)


冬休みの期間、トヨタ生産方式に興味が湧き、その多くの点が教育現場にも通ずるところがあると感じ、トヨタが掲げる「8つの無駄」をイギリスの小学校の教室単位で持ち込めないかと分析してみました。2回に分けて説明します。

「8つのムダ」とは、より良い品をお客様に早く届けるために、最短時間で効率的に生産し、改善を続けていくことをベースに、付加価値を生まない無駄を徹底的に排除していく考え方。頭文字を取って、TIMWOODSと呼ばれる。

  ① Transport (運搬のムダ)
  ② Inventory (在庫のムダ)
  ③ Motion (動作のムダ)
  ④ Waiting (待ち時間のムダ)
  ⑤ Over-processing (加工のムダ)
  ⑥ Overproduction (作り過ぎのムダ)
  ⑦ Defects (手直しのムダ)
  ⑧ Skills (何もしないムダ)
    (non-utilised talent and knowledge)


① Transport (運搬のムダ)
  モノの移動・仮置きに費やされる時間のムダ

   ▶︎ デスク上のモノの効率的な配置
   ▶︎ 児童のノート、文房具の配置

② Inventory (在庫のムダ)
  なぜそこにあるのか説明できなければムダ

   ▶︎ 教室内の掲示物 (Working Wall)
     授業中に使っていないものは除去
     視覚に入るものを最低限に。

   ▶︎ 1年以上未使用の教材は
     検討して捨てる・譲る

③ Motion (動作のムダ)
  不要な動きはないか。

   ▶︎ 授業中に使用するWorking Wall
     動線を考える。
     3歩以内で、瞬時に使えるか。

   ▶︎ 教師用の教材(特に算数) は
     10秒以内に取り出せるか。

   ▶︎ 児童たちの机の配置
     全員が前を向いているか。
     教師が見回りしやすい配置か。

   ▶︎ データ・文書は10秒以内に
     パソコン上に表示できるか。
     (ショートカットの作成)

④ Waiting (待ち時間のムダ)
  作業のない時間

   ▶︎ 教員との立ち話の時間を最小限に
   ▶︎ スケジュールの見直し
   ▶︎ 緊急度を3つに分けたタスク表を 
     使い、数分でできるタスクを
     隙間時間に行う。


次回に続きます。

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