医学部を諦めて看護に行こうか迷っているあなたに伝えたいこと
はじめに
共通テストが上手くいかなかった、医学部に受かる気がしない、出願期限が迫っているけど悩んでいる。医学部を受けたけど落ちてしまい、浪人するか迷っている。そんな方々に後悔してほしくない。
このnoteを見て後悔しない進路選択の一助になればと思い、私の経験をふまえて書きました。
医学部を諦めて看護に行こうか迷っているあなたに伝えたいこと
今まで必死に勉強してきたけれども、受からないかもしれないと不安になっているあなた。
悩むということは、今まで必死に勉強をしてきた証拠である。友達と遊ぶのを我慢したり、見たいテレビを我慢したり、移動時間も必死に勉強してきたのであろう。
受験が差し迫った今、大学受験で人生が全て決まってしまうような気がして不安で押しつぶされそうになっているかもしれない。
なぜ医学科に行きたいのか。それを一度紙に書き出して考えてみてほしい。
看護に進んだ経緯
中高時代 中学受験をしてほとんどが国立や早慶に進学する都内中高一貫校で6年間を過ごす。
高校三年時 共通テストで失敗してもう無理だ、浪人してもいいやと思い、生半可な気持ちで国立医学部を受験し不合格。
浪人時 駿台お茶の水校に通い勉強するも、不安や自信が無くなったことで「もう看護でいいや」と投げやりになり神戸大学医学部保健学科看護学専攻を受験して合格。そして進学。
こんな風に諦めて、妥協し、後悔している私だからこそ伝えられることがあると思う。
看護に入って良かったこと・後悔したこと
まずはじめに、実際に医学科を諦めて看護学科に進んだ私の意見を見て判断材料にしてもらえたらと思う。
後悔したこと
頑張りきれなかった自分への嫌悪感
医者として働けない無念さ
医学科に進学した友達への劣等感
病院実習での劣等感
入学した後や働いてからの生活を想像してほしい。看護に入ったとして、嫌というほど周りと比べてしまうことがある。病棟で看護実習を行っているとき、横には医学科の実習生が楽しそうに談笑している。Instagramには友達が白衣を着たストーリーがあがっている。それを見て悔しい思いはしないのか。劣等感は感じないのか。本当にそれでいいのか。もちろん、看護を見下しているというわけではない。医者を目指して何年も何年も必死に勉強をしてきたけど結局諦めた人にとって、医者になることを叶えた人を見ることはとても辛いという趣旨である。
良かったこと
興味のあった医学を学べる
医学の知識を活かして、医療関係の一般企業に就職できる(コンサルや医療機器メーカーなど)
世間一般の看護のイメージとは大きく、裁量がかなりある。
医学に関してはかなり深いところまで学ぶことができる。もしも医者になるというより医学が勉強したいという人がいれば看護も選択肢として入れてもいいかもしれない。
看護師のイメージとして、おむつ交換や体をふく人などというものをもっているかもしれないが、実際は大きく違う。患者の症状やバイタル、呼吸状態や検査結果などを見ながら対処しなければならない問題や起こりうる問題について予測を立てて計画を立案し実行するなどと、かなり裁量がある。
以上のように、看護学科に入って良かったことも沢山ある。しかし、やはり周りと比べて感じる劣等感や、あの時努力できなかった自分に対する嫌悪感は決して拭えないものである。この先の人生も一生引きずっていくであろう。
状況別のおすすめの選択
チャレンジするか諦めるか。時期や状況によって分けて書きたいと思う。
共通テスト後〜出願まで
以下の二つの状況に分けて書いていく
・ギリギリ受かるかもしれない、浪人したくない
・ほとんど無理だろう、浪人してもいい
「ギリギリ受かるかもしれない、浪人したくない」
と思っている人はぜひ迷わず挑戦してほしい。学力は本当に最後まであがる。
「ほとんど無理だろうな、浪人してもいいかな」
と思っているならば、現役時は確実に受かるであろう学部を受験することをお勧めする。国立であればその年の医学科受験をやめて確実に受かるところを受けるか、後期で確実に受かるところを受ける。私立などで併願できるのであれば併願する。そして、合格した学校に入学手続きだけして一年間休学する。最悪行ってもいいやと思える学部であればどこでもいい。これは浪人時のメンタルへの影響のためである。なぜなら、
「国立の前期は一校しか受けられず、後期は難易度が高い」
そのため、浪人時に医学部に挑戦しようと思っていても、落ちて行けるところがない、二浪になるかもしれない、という不安で押しつぶされそうになる。そして、私のように浪人したのにも関わらず医学科を受験せずに看護に進むことになるかもしれない。これは本末転倒でとても勿体無いことである。
しかし、現役時に安牌な学校を抑えていたらどうであろうか。「もし落ちても大学には行ける」と思えるため、なんの不安もなく全力で医学科受験に集中することができる。18歳という年齢において、メンタルは受験の結果にかなりの影響を与えるため、この安心材料があるということはとても大きなことである。もしも親御さんがこの記事を読んでくださっているのならば理解しておいてほしい。
ここで、「もしも浪人時に医学部に落ち、現役時に抑えていた大学に行くことになったら馴染めないのではないか」という不安があるかもしれない。これに関してははっきりと「全くそんなことはない」と言える。大学は高校と違い固定されたクラスがなく、学生証を見せない限り誰が年上か、留年しているのかなど全くわからない。仲良くなった友達が実は留年していて一つ年上だったことや、よく喋っていた子が2つ上だったことを3年生になって初めて知ったこともある。
「現役で安牌を取り、浪人で医学科に挑戦する」
これも一つの手なのである。
現役受験不合格後〜進路選択
ただ、浪人期間は本当にあっという間に過ぎる。2月からもう勉強に取り掛かり始め、4月までに基礎の復習を行い、完ぺきにできるかどうかが大きな分かれ目である。
浪人する勇気
「浪人は数年、その後の人生は一生。」
浪人する期間はとても辛く孤独で不安であろう。しかし、ここで諦めれば劣等感を抱いたままその後の何十年という日々を過ごすことになる。
もちろん医学科以外の道に興味を持って、道を変えることもいいだろう。
看護に入ってもやり直すことはできる。
卒業後に医学科に二年次編入をする人や途中で転学部する人、再受験する人なども実際にいる。看護に入ったからとそれで人生の道が決まるわけではない。看護に進むことになって悲観している人は、悲観せずに新たな道を見つけてほしい。
最後に
最も大切なことは「自分が納得できるか」ということである。少しでも引っかかるのであれば挑戦することをお勧めする。挑戦してみて不合格ならまだあきらめがつくが、逃げて違う学部を受けたら一生後悔が残るであろう。
時間をかけてじっくり迷っていいが、一度こうと決めたのであれば不安や悩みは捨てて一心不乱に頑張ってほしい。
この記事が参考になるかはわからないが、自分自身の気持ちに耳を傾けて納得のできる答えを探してほしい。
この記事を読んでくださった皆様が納得できる選択をし、毎日を楽しく過ごせることを願っています。
ご精読ありがとうございました。