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【インタビュー】相手の言語を学ぶということ

こんにちは。前回のインタビューの第2弾です♡
この記事ではAkikoさんが一緒に働く
インド人の方とのコミュニケーションについていろいろ聞かせていただきました。

異なる言語と異なる文化の中で、
ものづくりはどのように進められていくのでしょうか。

私自身も語学が好きなので、とても楽しくお話しさせていただきました!

ぜひ、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

以下
A: Akikoさん
F: Fuyumi

コミュニケーションは3ヶ国語を駆使!

F: インド人の皆さんとのコミュニケーションは何語でしますか? 

A: 基本は英語とヒンディー語※です。
 気がついたら私が日本語を結構使っているときもあるので、工場の人たちは日本語がちょっとわかります。

※ヒンディー語はインドの公用語。インドには方言を含む、かなり多様な言語が使われています。例えばAkikoさんの下宿先ではシンディー語を使っていて、その言葉で話しているときは何を話しているかわからないそうです。
同じインドでも家族でしきたりや、食文化が違ったりするとのこと。

F: すごい。例えばどんな日本語ですか?

A:「なんで、大きい、小さい、ふわふわ、スケスケ、ちょっと…」とか。

F: ふわふわ、スケスケ…!

(ふわふわ、スケスケなどの表現は
私たちは小さい頃から使っていますが、
実は日本独特の表現方法ですよね。
確かにこの日本語が伝わると、助かりそう…!)

F: Akikoさんはヒンディー語がけっこう話せるんですか?

A: 聞くのは結構できます。
日常会話とか工場で話す洋服の話は
大体は分かりますが、話すのは難しいですね。

工場で働く25.6歳ぐらいの若い子達は学校で
英語習っている人が多いんですけど、
上の世代の人たちは習っていないんです。
その人たちと話すときはヒンディー語とボディランゲージを使って話しています。

KOLAのワンピースを制作している様子。


F: なるほど〜。ヒンディー語はどのくらい勉強しているんですか?

A: しっかり勉強し始めたのはコロナの時。
今までのようにインドへ行けなくなってしまったので
その間に勉強しようと思ってオンラインでレッスンを受けました。
読み書きもわからなかったから、これを機に勉強しようと思いました!

これで、みんなが書いている怪しいメモとか全部よんでやろうと思って。(笑)

勉強したんだけど、結果全員字が汚すぎて読めないという…。(笑)

ふたり:(笑)(笑)

F: コミュニケーションで困ることはありますか?

A: ほとんどないです。

F: すごーい!

A: なんとかして伝えようとするから。長い付き合いだしね。

職人さんと話しているAkikoさん


言葉が分かると、もっと相手を理解できる

F:  ざっくりな質問になってしまうんですけど、
やっぱりヒンディー語ができてよかったなと思いますか?

A: うん、思う!ヒンディー語を勉強したら、
「なんでそういう考え方するんだろう?」
ってことまでわかるようになった!

F: へえー面白い!

A: 国民性がちょっと分かるようになるというか、
言葉を学ぶのってそういう側面もあるんだなあと思った。

F: それはとてもいいことを聞きました。

実は私も、つい最近そういうことに改めて気づいたんです。
「言語を学ぶことは文化を学ぶこと。」
みたいなことをyoutubeで言っている人を見て、ハッとしたんです。
私は長い間英語を学んできて、今も日本語を教える仕事もしているのに、
なぜか自分の中でどこか切り離されていた感じがしていたんですよ。

(言語には沢山のその文化が反映されていることは分かってはいながらも、)
文化って音楽とかファッションや生活とかで、言語はまた別のカテゴリーみたいな...。
でも強く繋がっているな〜とあきこさんの話も聞いて改めて思いました。

A: うんうん、本当にそう。
 (彼らの言葉がわかることで、)よりインド人のことを理解できるというか。


例えば、作業で「あれ終わった?」って聞いた時に、
「終わった」って言われたんだけど、実際は終わってないのよ。

「終わってないじゃーん!」って思ったんだけど、
ヒンディー語を勉強したら、「お水持ってきて。」って言われて、
今からすぐ持ってくる時に「持ってきた。」って表現を使うの。

F: あー!なるほど!

A: すぐ完了することは過去形を使うみたいで、
それを勉強した時にそこが繋がって!

F: 見栄を張っているわけじゃなかったんですね。おもしろい!

A: まだ出荷する商品を詰め終わっていないのに「終わった。」って言っていて、
なんでやねーんって思ってた。
知らなかったら、今でもせっかちだなーとか思ってそう。(笑)

ヒンディー語でもうすぐ終わるときも
「終わった!」の表現。

この発見はAkikoさんがヒンディー語の文法を学んだからこそですよね。
言葉のちょっとしたニュアンスの違いが分かると、お互いのモヤモヤが少なくなる気がします。はあ、奥が深いなあ〜。

さいごに

ここまで読んでくれた皆さま、ありがとうございます♡

ファッションの話を越えて、言葉の話。インドの工場で、こんなやりとりが行われながら服が作られていると思うと、これまた愛おしくなりませんか♡?
インドでのものづくりはAkikoさんの諦めないコミュニケーションやお互いの歩み寄る心。そして信頼関係がなければ成立しないことが沢山あると思います。
もちろん大変なこともあると聞いているので、改めてリスペクトで溢れます...。

私自身、オーストラリアへの留学を経験し、
今はスリランカ人の家族がいます。
言葉が伝わった時の喜びと同時に、うまく伝わらないもどかしさをたっっくさん経験しています。現在は日本語教師の仕事もしているので、日本人の考え方や文化も伝えていますが、難しいなあと思う場面も多いです。

必死だった留学時代。みんな母語は違うし、完璧な英語じゃないけど
お互い一生懸話して、理解しあって不思議と分かり合えたなあ。

言葉は少しでも分かるとコミュニケーションは取れるし、心が通じ合う為に言葉が全てではないとと感じることも多いですよね。
でも、やっぱり相手をもっと深く知れる、とてもポジティブなツールだと今回のインタビューで改めて思いました。

自分と違う言語の人と話していると、うまく伝わらなかったり、
「なんでよー!」ということが何度もあると思いますが、
少しだけ冷静になって違いを知ること、受け入れる気持ちが必要なんだろうなあと。


Akikoさんにお伺いした、インドエピソードは他にもあるので、Instagramかnoteかそれも別の形か…
どこかで書いていこうと考えているので、ぜひお楽しみに♡

Akikoさん、貴重なお話を沢山ありがとうございました!!

そして、引き続きKOLAのインドで作られたお洋服シリーズもチェックしてもらえたら嬉しいです:)

instagram : @kola_market
online store : KOLA

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