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【山歩き記録 第81歩 前編】蓼科山(2023年7月17日~18日朝)【八ヶ岳フィールド展開!山頂ヒュッテから絶景を拝む】

日焼けした腕がまだかゆいふうゆです。

去る17日~18日の1泊で、蓼科山~双子山~北横岳という北八ヶ岳縦走に行ってきました。前編は、18日朝に山小屋でご来光を拝むまでになります。

2年前の八ヶ岳も思った以上にハードで、2000m越えの標高のせいか、岩の多い足場のせいか、おそらくどちらもあるのでしょうけど、心も体も準備していたとはいえ今回も思った以上にハードでした。それでも、フィールドでも張られているかのように、八ヶ岳山域のピークには見事にガスがかからず、見事なご来光も拝むことができました。

コース概要

地理院地図に書き込み
緑が1日目 ピンクが2日目

1日目は、蓼科山登山口バス停から蓼科山に登り、蓼科山頂ヒュッテに泊まります。

他のルートとして、図で言うところの左上の方にある七合目登山口から登るのが最短とされていますが、登山口にたどり着くまでにバスの乗り継ぎが必要になるため、利用しませんでした。マイカーで日帰り登山なら、七合目登山口からがポピュラーなのではと思います。ヤマノススメでもほのか兄の車で七合目登山口を使っていましたね(コミック百八合目)。

記録

茅野駅で9時20分発のバスに乗車。数名立ち乗りの人が出てしまっていましたが、ほぼジャストの座席を持ったバスで、さすがだなと感心しました。

バスは先に北八ヶ岳ロープウェイに着き、そこで9割がたの客が下りていきます。走行の遅延だけでなく、精算が現金のみ(一応、茅野駅で前払いチケットも買えるのですが)のため、しばし待たされます。

10時35分、蓼科山登山口バス停着。登山口は道路向かいのまさにその位置にあるのですが、少し先の駐車場にトイレがあるので、そこで準備します。

蓼科山登山口バス停。写真左奥がすぐに登山口
バス停近くの駐車場のトイレ。登山ポストもあり

最初は近場の低山にもありそうな樹林帯の土道なのですが、次第に大きめの岩がゴロゴロと転がるようになってきます。

開始40分、岩が増えてくる
2110m地点の標識
2110m地点で振り返る。少し八ヶ岳の裾が見えます

YAMAPの地形図と記録を見ると、ある場所から先は、山頂までずっと等高線の間隔が狭い登りが続いていて、その場所は幸徳平というそう。なので、幸徳平の標識があるところで休憩し、気合を入れなおして再び登っていきます。

幸徳平
小さい縞枯現象のような倒れ方の木
振り返ると景色が良いのだが、それは日差しが暑いということでもある…
最後の登りっぽい!と思ったのだが

いかにもな最後の急登を登りきり、これで楽になる!と思ったのですが大きな間違いで、その先は、円形の山頂の少し外側の斜面を横切るように登ります。当然の如くいろいろな方向に傾いている岩を歩く上に、純粋な登りと違って片側が下に落ちているので、怖い!気にしない人には大したことないのかもしれませんが、必要以上にビビッてついつい斜面側の岩に手を置き続けるので、腕がめちゃくちゃ疲れました。脚と違ってまったく鍛えられておらずヒョロヒョロなもんで。

ある程度進むと前も横も傾斜が無くなってくるのと、途中で追い越していった人が手を使わずにすいすいと歩いて行ったので、意外と靴のグリップでなんとかなる、もっと足を信じよう、と思えたことで、ようやく楽になってきました。

まだビビっているころの一枚。しかしこういう場所でこそ絶景が撮れたりするので
だいぶ楽になってきたころの一枚。奥にようやく山頂ヒュッテが見えます

先に蓼科山頂ヒュッテにチェックインするか悩みましたが、一度荷物を置いたら気が抜けて歩けなくなるかもと思い、先に山頂に行くことにしました。14時1分、蓼科山登頂。

蓼科山山頂
蓼科山から明日の目的地、北横岳
蓼科神社奥宮
「方位盤」の辺りから西。これより北側は雲に隠されて見えず。方位盤は台座のみ。あとでググると、接着部分が外れたので安全のため取り外し、未修理のままとなっているという投稿アリ。これもあとで調べたのですが、一番奥で突き抜けている山は御嶽山

山小屋にチェックイン。天気もいいし時期的にも混むだろうと思って祝→平の日を選んだのですが、なんと大部屋は貸し切り状態とのことで驚きました。他は男女ペアとおじさんたち5人組。ちなみに、その大部屋ですが、2~3人ぐらいのスペースでカーテンの仕切りもありました。

荷物を置いたら、事前に動画で見て知っていた、宿泊者限定のテラスへ。持ってきたあんぱんを食べながら、ときどき写真を撮るという贅沢な時間。…ただし日差しは暑い。雲が増えてきて太陽も隠れるかなと思いきやなかなかそうはいかず、1時間もたずに撤退しました。

蓼科山頂ヒュッテと宿泊者限定テラス
テラスから山頂と夏空を見上げる
テラスから南八ヶ岳と南アルプス。この角度が気に入りました

夕食は17時半。ハンバーグとグリルされた野菜が最高に美味しい。コンソメスープに入っている豆(?)は苦手な味だったけど、スープ自体は美味しい。山頂でこんなものを食べられるなんてありがたいですね。

山頂から夕陽と星空を見たい、というのも目的のひとつでしたが、残念ながら雲に包まれてしまいそれは叶いませんでした。

布団で横になったのですが、なかなか寝付けず(それは普段通りですが)、少しずつ頭痛がひどくなってきて…。このまま治らなかったら北横岳はあきらめようかな、とか、他に泊っている人も将軍平までは同じの道のはずだから、一緒に下りてもらおうかな、とか考えつつ、トイレに行った帰り、一瞬雲の切れ間に星空が見えました。天の川のようなものも見えましたが、もしかしたらただの霧だったかもしれません。(23時半ぐらい)

そのあと、このままではよくないと思い、タイレノールを飲みました。これが大正解。頭痛が引いていくとともに眠りにつくことができ、目覚めた後も頭痛が戻ることはありませんでした。危惧していた高山病よりも、前日の寝不足ないし早起きによる時差ボケ的な部分が大きかったようです。

目覚ましは4時10分にセットしていましたが、物音で30分ほど早く目が覚めました。クッキーでカロリーを補充し、上下レインコートとネックウォーマーを装備して日の出待機へ。男女ペアが小屋の玄関前、おじさん5人組が山頂へ向かったので、僕はテラスで待機することにしました。3組、それぞれの景色というのも面白いと思いまして。

あとから思いましたが、2時や3時ごろに起きていれば、星空がきれいに見えたかもしれません。とはいえ、頭痛があったことを考えれば必要な睡眠だったとも思いますが。

日の出前の山頂
美しい空気感
日の出の方角には一面の雲海
去年の富士山では見逃した、日の出の瞬間、見届けました
おはようございます
朝日に照らされる山頂
玄関前に移動したら、浅間山が見えました
玄関の温度計は12度でした

朝食は、野菜を混ぜ込んだ卵焼きをメインに、豚汁や謎の紫の野菜のきんぴらなど。スティックコーヒーも飲めます。至れり尽くせりです。最後に出発前のテラスからの写真を2枚。2日目の山行は次の投稿(後編)に書いていきます。

お気に入りの角度。低い日光が生み出す山の明暗が最高です
屋根でカメラを構える山小屋のスタッフさん。従業員特権の最高の使い方ですね

各種情報

コースタイム:3時間

標高:1720m(蓼科山登山口バス停)~2531m(蓼科山)

眺望:蓼科山から360度…のはずですが、北側は雲に覆われていて見えませんでした。また、晴れていたとしても、北側が見えやすい位置まで歩く必要があると思います。ヒュッテや山頂標識はやや南側にあるので。

トイレ:蓼科山登山口バス停付近の駐車場、蓼科山頂ヒュッテ

危険個所:山頂へは長い急坂。山頂を周る岩場が個人的には怖かったですが、歩きにくいだけで危険というものではないかも

アクセス:蓼科山登山口バス停へは、茅野駅から北八ヶ岳ロープウェイ線で特定日のみアクセスできます。時刻表を要チェック。

周辺情報:蓼科山頂ヒュッテのHPはこちら。「蓼科山登山の楽しみ方」の動画は一度見ておく価値があります。予約の埋まり具合が分からないのだけが難点。宿泊の際は、替えの靴下と枕カバーを忘れずに。


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