【山歩き記録 第53歩】箱根 山伏峠・三国山(2021年12月21日)【空青すぎてササ生える\/\/】
昨年12月以来の箱根。危うく(?)今年一度も箱根に行かないところでした。というのも、周りが晴れていても箱根だけは雲が多いのです。昨年12月も晴れ予報だったのに現地は曇り。それ以来、富士山を写す3方向からのライブカメラを毎日のように見て、気象予報士としての知見も組み合わせて、機をうかがっていました。その甲斐もあって、当日はこれ以上ない青空に恵まれました。
コース概要
箱根駅伝のゴール地点である、箱根町港からスタート。外輪山の尾根まで登ったら、芦ノ湖スカイライン沿いの登山道をひたすら歩きます。湖尻峠から下山できますが、前回金時山から芦ノ湖展望公園まで歩いたので、今回も芦ノ湖展望公園まで行ってから芦ノ湖に下ります。箱根高原ホテルの温泉に寄って、桃源台バス停から帰ります。
なお、山伏峠~三国山間は2018年7月の土砂崩れ以来長らく通行止めでしたが、迂回路が作られて2021年3月に通行止め解除されています。また、道の駅~海平間も登山道が一部付け替えられたというネット情報を目にしました。僕はGPSログを取っていないので正確なところは分かりませんが、後者についてはコースタイムへの影響はほとんどないと思います。
記録
9時25分ごろ、箱根港バス停下車。だいたい登山口を見つけるまでが一番迷うもので、とりあえず茶屋本陣を通って芦ノ湖の方へ。芦ノ湖と海賊船をバックに三国山と富士山、そして雲一つない青空です。いきなりテンションあがります。
とりあえず西に向かえばいいはずなので、湖沿いを西へ。お猫様が集まっていました。首輪をしていないように見えたので野良ネコでしょうか?
この駐車場の端に地図がありました。左端の「箱根園地」が現在地。緑点線が今回のルートなので、ここから左に行き、少し先で芦ノ湖西岸歩道から分岐すると分かりました。
芦ノ湖西岸歩道から分岐した先、箱根峠までは、箱根旧街道とのこと。石畳の道を登っていきます。「石畳」と呼んではいますが、あまり平らじゃないのでちょっと歩きにくいです。
箱根旧街道を登り切ると車道に出ます。右に折れて少し車道沿いに進むと、道の駅があります。トイレや売店があるので休憩可能です。登山口は、近くの横断歩道を渡ったところです。箱根は湖や温泉で湿度が高いせいか、雪が降ったわけでもないのに、いたるところに霜が降りて白くなっていました。
登山道に入ってすぐ、古そうな案内図とともに少し開けたスペースがありました。
しばらく林の中を歩きます。日当たりが良くないこともあり、まったく溶けていない大きい霜柱をざくざく踏みしめながら歩きました。
1時間弱で明るい場所に出ます。ここからスカイライン沿いの尾根道です。少し登って振り返るとなかなか良い景色です。
背の高いササが左右に広がる、幅広の快適な道が続きます。10時45分、海平。海や湖が見えることはなく、ただの丘でした。海平を超えると、突然富士山が顔を出しました。サプライズや!真っ青な空と真っ白な富士山が美しい。
ここから10分間ぐらいがこのコースのハイライトと言ってもいい、とても気持ち良い道です。明るい芝の上を富士山に向かって歩きます。
11時25分、レストハウスレイクビューに到着。近い場所に「レイクビュー」と「フジビュー」がありますが、「フジビュー」は道路の反対側にあり、スカイラインは歩行者立ち入り禁止なので、ハイカーは「レイクビュー」の方を利用することになります。
僕の好物である冷しとろろそばを食べました。写真と違って、すんごい粘りの強いとろろ(自然薯かな?)がつゆと別で出てきて、とても美味しかったです。ちょっと高いけど。
レイクビューの外には、芦ノ湖の展望。
レイクビューの裏手の高台には展望台があって、駿河湾や富士山が望めます。
目的地の三国山はこの高台のさらに向こう側なのですが、残念ながら展望台は行き止まりで、一度戻ってから展望台を巻く道に入ります。12時5分。
ここから先、三国山を経て湖尻峠に至るまでは、林に包まれた、ザ・低山という感じの山道でした。ときどき樹間から芦ノ湖と青空が見えて気持ちを高めます。途中、「山伏峠」の看板がありましたが、峠っぽい雰囲気は全然なかったです。
土砂崩れ地点の迂回路はこんな感じ。元の道にはロープが張られ、階段を降りて崖下を通ります。結構なアップダウンなので、プラス5分~10分ぐらいは見ておきたいところです。
右手側が落ちている斜面はやがて尾根道になり、さらにゆるゆる登っていくと三国山に到着です。13時5分。山頂にはベンチが3つか4つありましたが、ちょうど湖尻峠側から登ってきた80歳前後の元気なご老人方の大集団に占拠されてしまい、座れず笑。時間も押し気味だったのでほどほどの休憩で再出発します。
湖尻峠まで、樹間に富士山が見えることもありますが、やはり大した展望はないので、とにかく前へ進みます。湖尻峠に13時45分。久しぶりに明るい空間に出ました。
湖尻峠は箱根スカイラインと芦ノ湖スカイラインの三叉路になっていて、三国山側から反対側に進むには車道を渡るしかありません。車に気をつけて渡り、丘を登ります。
ところで、適当に「丘」と呼んではいますが、『山と高原地図』によれば、湖尻峠の標高が850m、「丘」のピークが1018mなので、168mの山登りです。この登りと、先ほどの土砂崩れ迂回路の登り階段とが、登り傾斜的に一番きつかったです。が、ここは開放的で気持ちよいので精神的には全く苦ではありませんでした。相変わらず両側にササが生い茂っていますが、ときどき振り返れば素晴らしい展望が広がっています。
「丘」を登り切ったら、芦ノ湖展望公園は1000mなので、ほとんど平たんな道を駆け抜けるだけです。ササのトンネルを抜けると、
芦ノ湖展望公園に到着です。14時17分。
ここでインスタント味噌汁を飲もうと思ったのですが、スプーンを忘れてきていました。残念。そして、芦ノ湖展望公園は意外と風が吹き抜けて寒いです。ベンチとテーブルがあるので休憩には便利ですが、寒さ対策は必要。ちなみにトイレはないです。
あとは芦ノ湖まで下るだけ。北側にササの間を少し進んだところに分岐があります。
下りきって車道に出たら、湖尻水門脇の橋を渡り、箱根高原ホテルへ。一般の地図を見ると車道に沿って遠回りするしかなさそうなのですが、この地図の「白百合園地」を通ることで大幅にショートカットできました。
箱根高原ホテルは、HPがどこか古臭いデザインだったのでレトロな雰囲気を予想していたのですが、とてもきれいでモダンな内装。洗い場と内湯と露天風呂だけのシンプルな温泉ですが、内湯と露天風呂とで異なる泉質のお湯につかることができ、大満足でした。フェイスタオル付で1300円でした。
各種情報
コースタイム:4時間45分
標高:730m(箱根町港)~1102m(三国山)~850m(湖尻峠)~1000m(芦ノ湖展望公園)~740m(桃源台)
トイレ:箱根町港、道の駅箱根峠、レストハウスレイクビュー、桃源台
危険個所:山伏峠の前後は狭いトラバースのため足元注意
アクセス:箱根湯本~箱根町港、バス約50分、10~20分間隔。桃源台~箱根湯本、バス約45分、10~20分間隔。
周辺情報:桃源台から歩いて行ける立ち寄り湯として、今回行った箱根高原ホテルと、前回行った箱根レイクホテルがあります。
上記ホテルで立ち寄りの食事はできないので、何か食べたい場合は、桃源台のレストランか売店を利用します。営業時間には注意。
メモ:「三国山」というからには三国の境界だろうと調べてみたところ、相模と駿河と伊豆の国境のようです。伊豆が意外と北まで伸びていて驚き。