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【山歩き記録 第58歩】小浅間山~白糸の滝~天丸山(2022年4月30日)【非推奨。推奨ルートも提示します】
昨年、偶然他の方の山歩き記録で見つけた小浅間山。その風景と手軽さに一目ぼれし、チャンスをうかがっていました。
小浅間山だけだと、往復90分ほどしかないようなので、他のコースもくっつけよう、と。かの有名な白糸の滝を通って浅間牧場に出れば、浅間牧場にある天丸山という山もけっこう景色が良いらしく、また、牧場ならば美味しいものが食べられるだろうということで、このコースに。
しかし、2022年の『山と高原地図』を見ると、白糸の滝から浅間牧場に出る道(浅間牧場白糸の滝ハイキングコース)が、「2021年9月現在、登山道荒廃のため立入禁止」とのこと。そこでググってみるも、通行止めという情報は全然見つからず、対して2021年9月以降に歩いたという記録も2021年10月の1件しかなし。こうなったら観光協会に電話じゃーということで、軽井沢観光協会に電話するも、「立入禁止なんですか?初耳です」という感じの反応。。。えーい、行って確認してやるわい、無理そうなら引き返せばよかろう、ということで、歩いてきました。
先に答えを言ってしまうと、現地には立入禁止の線が張られていました。この情報がネットに無いのは大変よろしくないので、きっちりと報告します。
コース概要・浅間牧場白糸の滝ハイキングコースの現状
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峰の茶屋を起点に、小浅間山を往復。信濃路自然歩道を白糸の滝まで歩き、浅間牧場白糸の滝ハイキングコースで浅間牧場へ。天丸山の展望を堪能したら、ゴールの浅間牧場茶屋では、名物の牛乳やソフトクリーム、ローストビーフ(数量限定)が味わえるよ!…という、絶景贅沢フルコースなのですが…。
上地図で「立入禁止線」と書いた2箇所には、この表示がありました。
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遭難する事案も発生しており危険ですので立ち入らないでください
東信森林管理署」
浅間牧場には次の表示がありました。
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冬季閉鎖ではありません。廃止です。再開の予定はありません。
群馬県浅間家畜養成牧場 2021/11/25」
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浅間牧場側から歩いていれば、これらの表示を見て引き返していたかもしれませんが…。小浅間山で登山計画書を出してきたし、保険にも入っているし、電波もGPSも届いてYAMAPで現在位置をばっちり把握できているのが確認できたので、白糸の滝側から歩けるところまで歩いてみることにしました。その結果は下図の通りです。
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ポイントは白糸の滝側に集中しています。まず、ハイキングコースに入って早々、道らしき道がありません。地形図上は小川沿いに道がありますが、特に堰の周りはヘドロのようにドロドロしており、大変歩きにくくなっています。
ドロドロをなんとか突破したら、幅1mちょっとぐらいの小川を渡ります。橋も何もないので、水中の石に足をのせて歩きます。
その先には、慣れた人が見れば、確かにハイキングコースがあったのかもしれないと思わせる道が続いています。最初だけ急坂ですが、そこを過ぎれば、浅間牧場に至るまで快適です。ただし、誰にも歩かれていないせいで落ち葉に覆われて踏みあとが無く、とても迷いやすい状態です。僕は常にYAMAPを開いて現在地を確認していました。(YAMAPなどの登山アプリでは、地形図に現在地情報を重ねてくれるため、無事に通過することができました。間違っても、Google Mapなど、山道の情報の少ない地図アプリで入らないようにしましょう)
まとめると、
白糸の滝側の百メートルほどは危険な状態
それ以外は快適に歩けるが、踏みあとが無くなっているため、十分な装備または経験が無いと高確率で迷う
という感じでした。ここがきちんと整備されていれば、小浅間山・白糸の滝・浅間牧場を結ぶ軽井沢絶景フルコースをお勧めできるのですが…。観光協会様におかれましては、この現状と観光資源としての価値を認識して、ぜひ再整備に動いていただきたいものです。
当面は、舗装道路になってしまいますが、先ほどの全体マップにピンク色で描いたルートを推奨します。ハイカーとしては、人でごった返した白糸の滝よりも、開かれた小浅間山や天丸山の景色の方が圧倒的に素晴らしかったので、そちらを優先してお勧めしたいです。ただ、信濃路自然歩道も、白樺の林を歩くところなどとても気持ちよかったので、体力に自信があれば、白糸の滝からスタートして、白糸の滝→小浅間山→浅間牧場と歩いても良いかもしれません。
記録
軽井沢駅で草軽交通のバスに乗車。大型のバスが来て少しびっくりしたけど、ちょうど席が埋まるぐらいの乗客で、よくできているなーと。
乗客の3割が旧軽井沢で、7割が白糸の滝で降りて、10時50分ごろ、峰の茶屋で降りたのは僕一人(あと1人その先まで乗っていった)。少し南に公衆トイレがあるので、そこで準備を整え、まずは小浅間山に向かいます。
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明るい林を20分ちょっと歩くと、視界が開け、1つ目の「小浅間山山頂→」の標識があります。奥にも進めますが、観測所のような建物があるだけです。
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この辺りから、火山っぽいザラザラした地面になってきます。富士山の予行演習に最適(たぶん)。
さらに10分弱で、2つ目の「小浅間山山頂→」があります。
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ちょっと分かりづらいですが、奥に進むとすぐに山頂、右に進むと南のでっぱりを経由して山頂、左に進むと西峰です。右下方向にはショートカット下山路のようなものもありました。今回は、せっかくなので右から少し遠回りして山頂へ向かいます。
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山頂には10人ぐらいの先客。とても広々とした気持ちの良い山頂です。そして浅間山が間近に見える絶景。今となっては立ち入りが禁じられた浅間山への道がくっきり見えています。
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展望を堪能したら、先ほどの分岐に戻って、せっかくなので西峰に向かいます。砂が滑り落ちる急坂を超えると、そこからは浅間山はもちろん、山頂からは見えなかった北側の展望がよく見えます。
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登りでは気づかなかったのですが、例の5方向の分岐より手前に、西峰への踏みあとがありました。下りではこれを使ってずりずりと戻ってきました。
さて、12時15分、峰の茶屋に戻ってきました。信濃路自然歩道の入り口にベンチがあったので、そこで小休憩をして、再開します。
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信濃路自然歩道は快適そのもの。木と青空しか見えない!
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しばらく歩くと、水の音が聞こえてきます。なんと、白糸の滝を樹間から見下ろす位置に出てきたのでした。そこから階段で下りていくのですが、前回と同じ膝外側の痛みが…。階段を下るときのように、大きく曲がって力が入るときだけ痛むようです。なんとかしたい…。
ともかく、13時15分白糸の滝到着。人がいっぱいの写真しかないのでアップはなし。早々に退散して、浅間牧場白糸の滝ハイキングコースの入口へ。そこから抜けるまで(13時55分)は、「浅間牧場白糸の滝ハイキングコースの現状」で報告したとおりです。
車道を渡り、ゴルフ場と牧場の境界に沿った道を進みます。左手には牧場の草原の先に浅間山がそびえています。
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しばらく歩くと舗装道路に出ました。素晴らしい開放感。浅間牧場の駐車場と天丸山を往復するのも良いですが、それだとこの道を通ることはありません。ぜひゴルフ場の方から歩いて体感してほしく、先の推奨ルートでは県境の車道を通るルートを設定しました(白糸の滝とのハイキングコースを復活させてほしい理由でもあります)(浅間牧場のガイドツアーに参加すれば、この道も含めて、浅間牧場を一周できるようです)。
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天丸山は、この舗装道路沿いにある、ちょっとした丘です。
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浅間牧場は人気の観光地だと思っていたので、当然天丸山もにぎわっているのを覚悟していたのですが、なんと着いた時(14時20分)には誰もおらず…。その後もぱらぱらと登ってくる程度でした。しかし、そこは360度のパノラマ。浅間山もこの通り。
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山頂をひんやりした風が吹き抜けるようになってきたので、ウインドブレーカーを着て、下山します。
改めて地図を載せますと、第二駐車場(「現在地」)で道が二手に分かれています。西側の道の方が展望スポットがあるようなので、そちらを選択。
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その先にはこの景色が…。
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芝生、そこに佇む東屋、その奥の林、山並み、白から青へグラデーションしている空。素晴らしい構図です。
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ここは、駐車場から近いこともあって、続々と人が登ってきていました。
ということで、15時15分、浅間牧場茶屋にておしまいです。事前調べでは、浅間牧場茶屋は16時まで(15時半ラストオーダー)だったので、ちょっと時間が心配だったのですが、現地のメニューには17時までと書かれていました。実際、2回のレストランで天ぷらそばを食べて(ローストビーフは売り切れでした)、15時半は軽く過ぎていましたが、そのあと1階でホットミルクを注文することができました。
各種情報
コースタイム:4時間20分
標高:1406m(峰の茶屋)~1655m(小浅間山)~1228m(浅間牧場白糸の滝ハイキングコース起点)~1344m(天丸山)~1220m(浅間牧場茶屋)
トイレ:峰の茶屋付近、白糸の滝、浅間牧場第二駐車場、浅間牧場茶屋
展望:小浅間山からほぼ360度、天丸山からほぼ360度
危険個所:浅間牧場白糸の滝ハイキングコースは立入禁止(本稿を参照)
アクセス:軽井沢駅~峰の茶屋は草軽バス・西武バス。軽井沢駅~浅間牧場は草軽バスのみ。季節でダイヤが異なるので要確認
周辺情報:峰の茶屋は食事可能。
浅間牧場茶屋は、食事も軽食もおみやげもあります。
他にも、浅間牧場には、浅間記念館(バイクの博物館)とか、ラーメン屋とかありました。