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【「展望台」には気をつけて】第48歩 北八ヶ岳 縞枯山・茶臼山・中山・ニュウ(2021年9月20日・21日)【山歩き記録】【コース紹介】

初めての八ヶ岳。日帰りで歩くこともできますが、霧ヶ峰に行ったときに見た経験上、八ヶ岳の辺りは昼前から雲が出始めて山をおおってしまうので、眺望を楽しむにはどこかで一泊して朝から歩き始めるようにしないとなー、と思っていました。ようやく2日連続で晴れが期待できそうだったので、ついに行くことにしました。

コース概要

1日目

図1

2日目

図2

地理院地図に書き込み。

1日目は、北八ヶ岳ロープウェイで山頂駅まで上がり、縞枯山、茶臼山、麦草峠を通って、白駒荘に泊まります。

2日目は、白駒荘を発ち、高見石、中山、ニュウを通って、白駒池、麦草峠に戻ります。

記録

茅野駅からバスで一時間、北八ヶ岳ロープウェイで山頂駅へ。バスは10人ちょっとでしたが、ロープウェイはまあまあ人数がいて、混雑時仕様の10分間隔で運行していました。

山頂駅には展望台があります。10時40分ですが、すでに雲が尾根側から流れて覆ってきています。茅野駅までは晴れていたのですが。

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坪庭を通って雨池峠に向かいます。この辺りは木道が整備されていて歩きやすいです。

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雨池峠の分岐で縞枯山方面に向かうと、一気に山道っぽくなります。北八ヶ岳の道はこんな感じに岩がごろごろしているところが大半で、歩きにくく、疲れやすいと感じました。

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ただただ長い登り坂を登りきると、縞枯山です。11時45分。ここには看板しかありません。

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ここから10分ほど歩くと、縞枯山展望台…ではなく、展望台への分岐です。展望台は、分岐から1分ぐらい歩き、さらに大きな岩をよじ登ったところにあります。岩は大きいし斜めってるし、時間押してるし…で怖気づき、一番上まで登らず引き返しました…。岩に隙間があってただ積み重なっているだけに見えるのが怖いのですよ…。実際にはちゃんと地面もあって、載っている岩も年月を経て安定しているのでしょうけど。もっと体力と時間のゆとりをもって来たいですね。ちなみに、一番上まで登らなくても南側の山並みが望めます。右が今から行く茶臼山。赤い小さい屋根が麦草峠の麦草ヒュッテ。その奥には、晴れていれば天狗岳など八ヶ岳の主峰が拝めるはずです。

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展望台分岐まで戻り、おにぎりを食べ、12時30分再出発。下りきると五辻への分岐があり、そこからまた登り返します。「茶臼山」の標識の着くと、そこが展望台への分岐です。展望台へはさらに数分歩きます。聞いてないわー。

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12時55分、茶臼山展望台は、赤土の広場で、西側が大きく開けています。

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縞枯山・蓼科山・霧ヶ峰方面。蓼科山は雲の中。

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分岐まで引き返して、麦草峠へ向かいます。岩がごろごろしている下りは時間がかかりますね。麦草峠手前にある茶水池。たしかに茶色い。

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麦草峠に14時10分。ここから丸山を経由していくことも考えていたのですが、計画より遅れていたので、まっすぐ白駒池に向かいます。

麦草峠~白駒池の間、白駒の裏庭という開けたところがあります。

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白駒池の周りは苔の名所で、とても雰囲気が良い。

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15時、白駒荘に到着。夕食まで時間があるので、ケーキセットを注文。というか、ケーキセットをいただく予定で時間や食料を調整してきました。ケーキは食用ホオズキのケーキ。さらに冷凍ホオズキとホオズキソースまでついた、ホオズキづくしのセットです。甘酸っぱくておいしい。好きな味。

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白駒荘には、本館と新館があって、メインは新館です。お一人様には新館の大部屋が充てられます。新館は平成30年に再建されたもので、めちゃくちゃきれいです。トイレは男女別、ウォシュレット便座もあります。お風呂もあります。食事は新館の食堂と空き部屋に分けて通されます。間隔を意識してのことでしょう。自家農園の野菜を使った大量のおかずと、これまた自家農園のお米を炊いたというご飯をいただけます。山小屋とは思えない、山小屋と旅館の中間のような、贅沢な空間です。

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せっかくのお泊りなので、夜もちょっと散策。白駒荘前も開けていますが、青苔荘へ向かう周回路が隠れおすすめスポットです。この日は十五夜の前日のほぼ満月。月がとてもきれいでした。と同時に、月が明るすぎて星はあまり見えませんでした笑。カメラで撮ろうとすると、月が本当にめちゃくちゃ明るいことが分かります。月の模様が見える明るさに設定すると、他が真っ暗で何も見えなくなりました。GR3をもってしても目で見た景色をお届けできないのが残念です。ぜひ現地に行くか、想像で補っていただければ。この写真ではかろうじて周りが見える明るさまで上げましたが、こんどは月の模様は見えなくなってしまいました。右に写っている明かりが白駒荘です。

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翌朝、日の出を見に同じ場所へ。日の出と言っても、周りを山に囲まれているので、太陽が見えるのはかなり明るくなってからになります。長野県の日の出時刻は5時33分と調べておいたので、その10分前ぐらいから陣取っていましたが、太陽が見え始めたのは5時55分でした。昼と違って朝は本当に風が弱いのですね。山並みがくっきり湖面に映っていました。

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さて、7時50分、白駒荘をチェックアウトし、まずは高見石に向かいます。岩がごろごろする苔の森の急坂を超えると、高見石小屋に着きます。ここまでコースタイム通りに着いたと思ったのですが、ここも例によって「展望台」への道が…。高見石の頂上は、高見石小屋の脇から大きな岩をよじ登る必要があります。がんばれば登れたかもしれませんが、上がどうなっているか見えないし、万が一のことがっても周りに誰もいないし、ここが最終目的地じゃないし…と怖気づいて、ここでも途中で引き返しました…。せめて「高見石」で画像検索して頂上がどうなっているか分かっていれば、恐怖も半減したかもしれません。

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一番上まで登らずとも、これから行く中山ははっきりとらえられました。

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高見石小屋前にありがたい地図がありました。

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中山へは「だらだら登り」だそうです。たしかにそんな感じでした。8時40分高見石小屋発、9時45分中山展望台到着です。中山展望台はとても広いです。しかも一面の岩場で足場が悪いし、例によって隙間があるので怖い。ひとりで先端(小石が積まれているところ)まで行く勇気はありませんでした…。

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それでも、天気にも恵まれ、絶景を見ることができました。特に蓼科山とその手前の縞枯現象は圧巻でした。縞枯現象と言えば、茶臼山展望台から見た縞枯山が挙げられることが多いように思いますが、この中山展望台から見た方がより雄大な縞枯現象が見られると思います。

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ところで、まだ山頂には着いていません。山頂は展望台から10分ほど歩いたところ、例によって標識だけあります。

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中山山頂を通過すると、大きめの岩場の急な下り坂があり、それが終わると突然の平坦な木道があり、中山峠に着きます。中山峠の分岐で左側、ニュウ方面に曲がります。

ニュウへの道は、最初だけなぜか首都圏の低山のような土の道ですが、やがて岩ごろごろの道に戻ってきます。南面が崖で、そのため時折南側の展望が開けます。そのような個所には、崖に近づきすぎないようにロープが張ってありました。

ニュウ手前にも展望が開けた箇所があり、ニュウの岩山が見えました。また険しいところにあるな…と思いながらゼリーを飲み、あきらめ半分で向かいましたが…

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この正面の岩場を直登する必要はなく、左からゆるやかに巻いて登れたので、無事登りきることができました。来てよかった。

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ニュウの三角点。白駒池がチラ見。

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遠くに富士山も見えました。

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11時35分、ニュウを満喫したら、白駒池に下山します。ひたすら森の中を下ります。白駒池の手前に突然の小さい湿原がありました。どうしてここだけこうなったのか。

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白駒池に出たら、周回路を歩きます。周回路なのですが、池のすぐそばまで近づけるところはほとんどありませんでした。白駒荘と青苔荘の前と、両小屋間の周回路の一部ぐらいです。こちらは13時10分、青苔荘前の船着き場から撮った白駒荘。右側の木々は紅葉が始まっています。

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実を言うと、泊まった白駒荘に戻ってランチを食べたかったのですが、水回りのメンテナンスとかで、この日は営業していませんでした。そこで、バス停のある麦草峠まで戻って、そこの麦草ヒュッテでゆっくりすることに。何にするか迷いましたが、やっぱり歩いたあとはお蕎麦が欲しくなるので。

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15時40分のバスまで暇なので、ベンチに座って本を読むなどしていました。この日は驚くほど天気に恵まれましたが、さすがに15時過ぎると雲が広がってきました。ベンチから、麦草ヒュッテと茶臼山。

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各種情報

コースタイム:1日目、2時間50分。2日目、4時間35分。(山と高原地図)

標高:2115m(白駒荘)~2496m(中山)

眺望:山頂駅、縞枯山展望台、茶臼山展望台、高見石、中山展望台、ニュウ。それ以外はおおよそ森の中です。もちろん、森も雰囲気があって良いのですが。

トイレ:山麓駅(山頂駅にもありますが、緊急時以外なるべく使わないよう張り紙があります)、麦草峠駐車場(バス停から1,2分西に歩いたところです)、白駒池駐車場、青苔荘、白駒荘、高見石小屋。山麓駅以外は、有料です。山なので。

危険個所:道中に危険個所はありません。強いて言えば沼に足をつっこむことぐらい。各所展望台の岩場が一番の難所だと思います。

アクセス:茅野駅から、アルピコ交通のバス。北八ヶ岳ロープウェイ線は平日の本数が少ないです。麦草峠線は運行時期が限られています。また、白駒荘へは、渋の湯線を使うという手もありますが、渋の湯線は土日のみ運行です。

ロープウェイは20分毎運行、混雑時は10分毎運行。HPではライブカメラの現地映像が見られます。

注意:岩が転がっている道が続くので、特に下りは、慣れていないとコースタイム以上の時間がかかります。また、体感ですが、コースタイムには各所の「展望台」の先端に到達するまでの時間が含まれていないように感じます。「展望台」を十分に楽しむには、追加で5分や10分の時間を見ておいた方が良いと思います。

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